京都宇治産の高級抹茶を使用した『京おおばん』のちょっと特別な大判焼き[松陰神社前]
かぶりつくと、お抹茶のうまみ、香りがふわり。お抹茶おおばんには、老舗問屋『桑原善助商店』の茶臼挽きお抹茶が使われている。「お抹茶のうまみ成分を存分に引き出すには、まず常温の水で戻すことが肝心」と、これまでさまざまなジャンルで料理人として経験を積んだ店主・濱川則治さん。そうやってていねいに準備されたものが、生地やクリームに混ぜ込まれる。また、薄く焼き上げた皮はサクサクした歯触りが楽しく、時間が経って冷めると程よくグルテンが生じ、もちもち食感に変化する。冷めてもおいしいという点でも、このうえなく手土産にぴったりだ。
『京おおばん』店舗詳細
地元の名所にちなんで作られた名物。『まほろ堂 蒼月』のバターが香るどらやき[宮の坂]
愛嬌たっぷりの焼き印が押された名物のまねき猫どら。招き猫で有名な豪徳寺が近くにあり、それにちなんで作られた。手に取ると小ぶりなわりに重みがあり、頬張るときつね色に焼けた皮からバターの香りがほんのり。北海道産エリモショウズを使い、口溶けがよくなるように炊き上げたあんこは、あえて粒の輪郭を残した潰しあんで、口の中にあっさりとした甘さと素朴な滋味が漂う。「若い人たちや、幅広いお客さんにもっと和菓子のよさを知ってもらいたいです」と、店主の山岸史門さん。山岸さんのお菓子には和菓子の伝統が感じられつつ、独自の工夫や遊び心も見え隠れする。
『まほろ堂 蒼月』店舗詳細
自家焙煎珈琲の店『Coffea Funika』が手作りするコーヒーに合うドーナツ[山下]
お目当ては、自家焙煎のスペシャリティーコーヒーと、それに合うドーナツ。コーヒーは「豆の個性を生かしつつ輪郭を若干ぼやかして、柔らかい印象に仕上げています」。店主の林正太郎さんがそう話す通り、口当たりが優しい。珈琲豆の果実味から来る自然な甘みに心がホッと和む。つなぎにマッシュポテトのフレークを使うドーナツは、そのでんぷん質によってモチモチ感が生まれ、歯切れもいいので食感が楽しい。コーヒーと一緒に手土産にするのもいい。おすすめは、深煎りのエスプレッソをバターグレーズに使用し、ローストしたナッツを表面にあしらったコーヒーナッツ。
『Coffea Funika』店舗詳細
日常を豊かにするちょっとした魔法。団欒の場を彩る『LIFENRI』のスペシャリテ[松原]
提供するのは「日常の中にある特別感」。ショーケースには、見目麗しく、それでいて華美ではない、親しみやすさすら感じられるケーキが並んでいる。「ケーキは嗜好品でありながらも、日常を彩ることができるアイテムだと思っています」とオーナーシェフの清水佑紀さん。そんな清水さんのスペシャリテは、チョコレートケーキのエクチュアだ。「王道のチョコレートケーキを作ろうと思って、さまざまなテクスチャーや口溶け、香りを一つのケーキで楽しめるように考えました」。『LIFENRI』はチョコレートが得意なパティスリーとしても評判で、関連の商品も充実している。
『LIFENRI』店舗詳細
取材・文・撮影=信藤舞子







