『EN VEDETTE(アン ヴデット) 清澄白河店』気鋭のケーキ屋が手掛けるかき氷[清澄白河]
ショーケースには、見目麗しいケーキたち。夏季限定のかき氷にも進化系フランス菓子の旗手らしい工夫が宿る。キメの細かいふわっとした「口どけ氷」は、頬張った途端スッと溶け、心身を潤す。マンゴーのかき氷はソースやシロップも自家製なので、フレッシュな果実の甘みがあふれ、さらに生クリームのほどよい温度のおかげかキーンと冷えすぎることなく、ホッと落ち着いて味わえるのがうれしい。
『EN VEDETTE 清澄白河店』店舗詳細
『Artichoke chocolate(アーティチョーク チョコレート)』カカオの風味が全体のまとめ役に[清澄白河]
指定農園から仕入れたカカオ豆で作るクラフトチョコレートの専門店。夏季限定のパルフェミニョンは時季によって内容が異なり、主役はチョコレートアイスクリームと、農家から直送される旬のフルーツだ。ハッサクをコンポートにしたり、ナッツを香ばしくキャラメリゼしたりとそれぞれにひと手間加えるのは、食材を互いになじみやすくするため。最後に残るカカオの風味が全体をキリッとまとめる。
『Artichoke chocolate』店舗詳細
『TUTTO(トゥット) 木場公園店』素材の味が際立つ自然派ジェラート[清澄白河]
お目当てはプラントベースのヴィーガンジェラート。フレーバーはストロベリーミルク、八女玉露抹茶など約15種類あり、その味を引き出しているのがすべてのフレーバーでベースになっているアーモンドミルクだ。アサイーなら、口の中でみずみずしい果実味がパッと広がり、やがてほのかにナッツの香りが漂う。奥行きがありつつ、従来の生乳ベースとは違うすっきりした味わいに癒やされる。
『TUTTO 木場公園店』店舗詳細
『甘味処 由(ゆ)はら』滋味あふれる甘味処の花形メニュー[門前仲町]
あんこは小豆の風味がはっきり伝わるように、独自にブレンドした砂糖で甘さ控えめに。寒天も手作りしていて、形はきれいで雑味がなく、しっかりした歯応えが目を覚ましてくれる。おすすめは白玉クリームあんみつで、白玉がつるっと舌の上を滑るとわくわく。黒砂糖から作る黒蜜はコクのある甘みが体の奥まで染み渡るようで、食べ進めるうちにアイスと絡み、溶け残ったものまで味わい深い。
『甘味処 由はら』店舗詳細
『MONZ CAFE(モンズカフェ)』ひとくち食べた瞬間、華やかに香る[門前仲町]
フルーツ満載の、ミニサイズのプリン・ア・ラ・モード。ちゅるんとしたゼリーに閉じ込められたフルーツは、新鮮なものをカットして使っているため果汁がほとばしるほど豊かだ。スプーンですくって食べると、コーディアルシロップを加えたゼリーの花のような香りと合わさり、うっとり。北海道産牛乳と生クリームをたっぷり使ったミルキーなプリンは、ほろ苦いカラメルとのコントラストも秀逸。
『MONZ CAFE』店舗詳細
『Maison heureux(メゾン ウル)』揺るぎないマリアージュにハマる[清澄白河]
崩すのは惜しいと思わせる一方、その美しさでかえって食欲をそそるパフェ。農家直送のフルーツをメインに据えながら、その魅力をより一層磨くべく食材1つ1つに手を加え、全体のマリアージュを目指す。沖縄県産スナックパインはソルベにし、愛媛県産グレープフルーツはチャイのシロップ漬けに。ライチとグレープフルーツのジュレを底に隠して爽やかに締めくくるなど、食べ終わるまでの起承転結が見事。
『Maison heureux』店舗詳細
取材・文=信藤舞子 撮影=鈴木愛子
『散歩の達人』2024年7月号より