柏野菜の手料理は、体が喜ぶ味わい『Vegetable & fruit 古民家カフェ conaya』[柏]
農業をしていた祖父母の背中を見て、おいしい野菜の見分け方や、動物性肥料を加えない栽培法を身につけた店主・海藤純さん。さらに、食事制限が必要な祖父母のためにと料理を工夫するうち、料理教室や地元生産者の販売の手伝いなども行うように。その傍ら、築 50年の実家を活用してカフェを始めた。自家栽培を含めた地元の食材を用い、味噌や、柿酢なども手作り。滋味豊かな味わいが細胞のすみずみへ行き渡り、心から癒やされる。
『Vegetable & fruit 古民家カフェ conaya』店舗詳細
プレートはもちろん、スイーツにも地場産食材を『pâtisserie & café LIANTIQUE』[南流山]
『オリエンタルホテル東京ベイ』出身のシェフパティシエが手がけるスイーツ&カフェ『pâtisserie & café LIANTIQUE(リアンティーク)』。
併設カフェのサラダチキンプレートには、スパイスの効いたチキンに添えられた野菜がこんもり!マネージャーの秋山仁志さんが「仕入れ先を探していた際に見かけた野菜のみずみずしさ、力強さが目をひいた」という、流山の『森田農園』から仕入れている。
ケーキ作りに欠かせない鶏卵「のだのたまご」は、野田『菅野(すがの)養鶏場』直送で、弾力のある白身と濃厚な黄身が魅力だ。
『pâtisserie & café LIANTIQUE(リアンティーク)』店舗詳細
メインディッシュに潜(ひそ)む地元ポークの味わい『Seminatore』[川間]
グランドメニューや週替わりのおすすめ以外にも、リクエストに応じてフレキシブルに対応してくれると評判のイタリアンレストラン『Seminatore(セミナトーレ)』。
ボロネーゼパスタやラザニアに使うのは、臭みやクセがない「野田さくらポーク」の肩ロースをはじめ、牛すね肉、牛ハツなどをブレンドした粗挽き肉。肉々しい食感と奥行きのある味わいが印象的だ。イタリアンに欠かせないバジルは無農薬栽培の柏の葉産。みずみずしいフリルレタスなどの地元野菜も取り入れている。
『Seminatore(セミナトーレ)』店舗詳細
店頭でマルシェもやってます!『KIJI CAFE』[南流山]
オーナーの轟(とどろき)夫妻は共に流山出身。前職でのシンガポール駐在経験を活かしたメニューを柱に、流山産コシヒカリや野菜を用いた料理が多くのファンに支持されている。
また、週末を中心にマルシェを展開。300年以上の歴史ある『森田農園』、少量多種の野菜を育てる『YoNE farm』、肉厚で味の濃いシイタケの『入江農園』の野菜が店頭を彩る。「私達も野菜を選べてwin-winです(笑)」と妻の奈津代さん。
『KIJI CAFE』店舗詳細
注目の地場食材は柏幻霜ポーク『トラットリア モモンガの森』[逆井]
この道26年のオーナーシェフ松﨑さんが2013年頃に落ち着いたのが、のどかな田園風景に囲まれた一軒家。ハチワレ猫のボタンがいて、猫の絵が添えられたシェフ手書きのメニューにもほっこりする。
ディナーの肉料理には「上質な脂身で甘くておいしい」とひいきにする地元銘柄、柏幻霜(かしわげんそう)ポークをセレクト。ロースの厚切りソテーはしっとりジューシーで、噛むほどに口中に旨味が充満!
『トラットリア モモンガの森』店舗詳細
※かしわ乗合ジャンボタクシーあり
モッツァレラのミルク感を楽しむピザ『Meet Up Under The Tree』[七光台]
ビーフ100%のグルメバーガーやピザ、デザートなどが揃うカフェ。
野田のマルゲリータには、江戸川からほど近い関宿(せきやど)地区『知久(ちく)牧場』から直送されるモッツァレラチーズを使用。新鮮なミルクから、丁寧に手作りしている。また、野田の『アーバンファーム』で水耕栽培されたバジルは香り高く、フレッシュさがさらに食欲をそそる!
店内にはキッズスペースや雑貨販売もあり、テラス席も備える。
『Meet Up Under The Tree』店舗詳細
中国野菜の聖地で味わう独創的な味『中国料理文菜華(ぶんさいか)』[柏]
広東料理をベースにしたグランメゾンチャイニーズの名店。
オーナーシェフの渡辺展久(のぶひさ)さんは「地元食材でもてなすことが地方レストランの醍醐味(だいごみ)」と、柏で日本初の栽培が行われたチンゲンサイほか、柏野菜をふんだんに使用する。広東白菜などの中国野菜は畑の畝(うね)ごと契約し、スタッフと収穫に行くことも。
確かな腕と斬新な感性、オリジナルの醤(ジャン)などで、食材のおいしさを引き出したコース料理を楽しみたい。
『中国料理文菜華』店舗詳細
ワインの供は地元の朝採れ野菜料理『クアトロ・スタジオーネ』[豊四季]
カルパッチョやアクアパッツァなど魚介料理が得意のイタリアンながら「野菜料理もイチ押し」とは店主の中島裕さん。地元客から愛され17年、両親、妻とともに営む。
地元産の朝採れ野菜の味を活かしたサラダやパスタは、実はワインが進む最高のアテ。ハードチーズ・ラスパドゥーラをふわふわに削ってのせるサラダは、驚くほどにとろける口どけ!コクと旨味が加わり、食べる手が止まらなくなる。
『クアトロ・スタジオーネ』店舗詳細
酒肴を心ゆくまで楽しむ『肴と地酒 焼き鳥 房州炊き MEARI』[流山おおたかの森]
千葉産の旨い酒肴を味わうならこちら。
「千葉には隠れた銘酒が多いんです」と語る店主の町田紳悟さん。地酒に合う肴をと、勝浦産かつお節である房州節の出汁と野田の白しょうゆで炊いたおでんを“房州炊き”と命名し、開発。最も人気のおでん種は流山の『入江農園』から仕入れるシイタケだ。旨味が染み出す肉厚な笠、そして葱醤油でひと手間加えた味わい深い一品料理に、ファンが多いのもうなずける。
『肴と地酒 焼き鳥 房州炊き MEARI』店舗詳細
地元食材の宝庫で採れたてを味わう『道の駅しょうなん』[我孫子]
近年大きくリニューアルし注目を集める『道の駅しょうなん』。
直売所「知産知消マルシェ」は、特に週末になると柏野菜を目当ての客で大にぎわい。そんな「採れたて野菜をその場で味わいたいというお客さまの声を実現させたく、2017年にオープンしました」とは『農家直営野菜レストランSHONAN』事務局の広瀬州姫(じゅひ)さんだ。夫の悟史さん、大宮秀一さん、広瀬雄也さんの100年以上続く畑から、朝収穫したての野菜をメインに使用する。名産のカブをはじめ14種類の野菜、自家製ぬか漬けなどサラダバーが付いた料理は行列覚悟!
また、イタリアン『VEGETALIAN SHANTY』では地元銘柄・柏幻霜ポークを使ったハンバーグやローストポークも提供。店長の荒井裕さんは「まるで牛肉のようなサシが入り、しっとり、驚くほど柔らか」とおすすめする。
まさに地元食材の宝庫といえる『道の駅しょうなん』、行かなきゃソンだぞ!
農家直営野菜レストランSHONAN
VEGETALIAN SHANTY(シャンティー)
『道の駅しょうなん』店舗詳細
取材・文=味原みずほ、篠原美帆、佐藤さゆり(teamまめ) 撮影=中村宗徳、山田ミユキ、鈴木愛子
『散歩の達人』2023年4月号より