ニューレトロな純喫茶『喫茶サテラ』で本格派のミートドリアを
渋谷で48年営んでいた老舗喫茶「青山茶館」の店舗をそのまま引き継ぎ、改装して新たな喫茶店へと生まれ変わったのが『喫茶サテラ』。オープン以来、唯一のフードメニューがミートドリア。ランチだけではなくディナー代わりに食べていく人も多いほどボリューム満点の一皿だ。渋谷で人気の肉屋バル『bob’s ribs(ボブズリブズ)』のリブソースを贅沢に使い、肉の旨味をダイレクトに感じられる。とろけたチーズとブラックペッパーも食欲をかき立て、フーフーしながらも最後まで一気にたいらげてしまう。お腹に余裕があれば、プリンなどのカフェメニューもぜひ。
『喫茶サテラ』店舗詳細
小腹が空いたら気ままにパブランチ。『人間関係 cafe de copain』
スペイン坂で1979年から営業を続けるカフェ&バー『人間関係 cafe de copain』。11時から味わえるランチセットは、本場アメリカのクラブハウスサンドを再現したホットサンドが人気。その中でも特に評判なのは厚焼きたまごとツナのホットサンド。注文後に焼きあげるカリカリの生地に、ふわふわの厚焼きたまご、ツナとマヨネーズ、アンチョビなどを混ぜ合わせた特製のブルックリンソースという組み合わせが悩ましい。片手で食べられる手軽さと、ドリンクセットで580円という良心価格も魅力。イギリスやアイルランドのパブをミックスしたような空間で、陽気にパブランチはいかがだろう。
『人間関係 cafe de copain』店舗詳細
行列必至の人気店『ウーピーゴールドバーガー』で魅惑の炭火焼きパティを
「今日はぜったいにハンバーガー!」という気分の日にハズせない店が『ウーピーゴールドバーガー』だ。渋谷駅から歩いておよそ3分、路地の地下にひっそりと店を構えるものの行列が絶えない人気店。基本メニューは個性が際立つハンバーガー9種類。北海道十勝出身の店主が「地元の食材を生かしたハンバーガーが作りたい」と生み出したケビンベーコン(十勝産スモークベーコン)1560円は、こんがり焼かれた十勝産スモークベーコンとチーズがとろりとかかった自家製パティに始まり、レタスやトマト、オニオン、ピクルスなどの具材たちを黄金比でサンド。肉厚なベーコンはスモークの香りがふわっと鼻を抜け、さらりとした脂の甘さと肉の旨味が押し寄せてくる。
『ウーピーゴールドバーガー』店舗詳細
牛肉のフォーとベトナムビールで異国気分の昼飲み。『ハノイのホイさん』
2011年オープンのベトナム料理専門店。ベトナム料理の波がまだ日本に来ていない頃から、現地でレシピを学び研究を重ねて完成されたフォーは愛され続けている。牛骨(テール)をじっくり煮込んで丁寧に出汁をとった自家製のボー(牛)のスープは、さっぱりとしていながらも旨味がギュッと詰まった濃いめの味付け。現地のレシピを参考にしながらも「日本人にフォーの美味しさを伝えたい」という思いから、あえて日本人になじみやすいハッキリとした味つけに。麺はスープに合うよう米粉とタピオカ粉を使ったコシのあるものを厳選。麺の上に大胆にのせられた薄切りの牛肉も口溶けがよい。ベトナム産ビールと一緒に異国ムードに包まれた昼飲みを楽しもう。
『ハノイのホイさん』店舗詳細
秘密基地のようなカフェで人気のカレーを。『ザリガニカフェ』
渋谷駅から代々木公園方面に歩くこと約10分、ひっそりと店を構える人気のカフェ。ユニークな店名は、昔よくザリガニ釣りに行ったオーナーが「この店に訪れたお客さんが子供の頃の遊び場を思い出して懐かしい感覚になり、また訪れたくなる場所になるように」と願いを込めて付けた。店の名を冠したザリガニカレーは、スパイスや飴色まで炒めた玉ねぎ、鶏の挽肉などシンプルな具材を使用。深いコクがあり、チーズとカレーが絡み合うとよりまろやかな風味に。辛さ控えめで、誰でも親しみやすい味わいだ。カフェでくつろぎつつ、お腹もしっかりと満たしたいときにチョイスしたい。
『ザリガニカフェ』店舗詳細
マンマの愛情を感じる自家製ラザニア。『ボナペティート』
渋谷駅の新南口から徒歩6分、駅前の喧騒から少し離れた住宅街にある隠れ家イタリアン。提供する料理のほとんどは、イタリア中を巡り料理の修行を積んだシェフが現地でマンマから教わったレシピを再現。看板メニューの自家製ラザニアは、セロリや、にんじん、玉ねぎなどの野菜を甘みが出るまでじっくりと炒め、ワインや挽肉と一緒に丸1日ぐつぐつと煮込んだ一皿。一から手作りした自家製ホワイトソースやイタリア産の濃厚なチーズなどを組み合わせた手間暇かけたラザニアは、野菜のやさしい甘みがじんわりとこみ上げ、挽肉の旨味が複雑に絡み合う。温かみあふれる本格派のイタリアンを食べたいときには、ぜひ訪れたい店だ。
『ボナペティート』店舗詳細
ヘルシーと満足感を同時に叶える無化調ラーメン。『九月堂』
渋谷の神南エリアに構えるラーメンとスイーツの店。“天空落とし”で一世を風靡した『中村屋』との出会いで「無化調でも満足感のあるラーメンを作りたい」と野望を抱いた店主が、試行錯誤とラーメン文化を牽引してきた先人たちの技術を合わせながら生み出した無化調ラーメンが定番メニュー。ラーメンはあっさり・こってりから選べるが、どちらも全く異なる味わいだから面白い。動物系の凝縮されたコクと旨味が際立つスープのこってり、魚の出汁を動物系スープと合わせたあっさり、それぞれに良さがある。食後は、元パティシエが作る本格派スイーツでカフェ気分を。
『九月堂』店舗詳細
※スープがなくなり次第終了。/定休日:月(月が祝日の場合、翌火)/アクセス:JR・私鉄・地下鉄渋谷駅から徒歩7分
奥渋谷の樽詰サイダー専門店でベーグルを!『サイダーノート』
奥渋エリアに誕生した樽詰サイダー(シードル)専門店。樽で仕入れたサイダーをタップ(注ぎ口)からグラスに注ぐ樽詰サイダーに特化した日本初の専門店で、全12タップのうち樽詰サイダーは常時8~10タップ、残りのタップは厳選されたクラフトビール。パブらしいフードメニューも充実しており、ランチタイム(11:00~14:30)に人気のベーグルサンドイッチが特に人気。プルドポークは、小麦粉から生地を作り店内で一から焼きあげたオールスクラッチ。2日かけて火入れしホロホロになるまで煮込んだプルドポークと甘ずっぱいリンゴソースとの相性は絶妙だ。もちろんサイダーとの相性も言うことなし。奥渋で新たなペアリングを堪能しながら小粋なランチを楽しめる。
『サイダーノート』店舗詳細
取材・文=稲垣恵美、撮影=稲垣恵美、渡邉彰太