一度は試すべき破格驚愕の台湾美食『點水樓 四谷別館』[四谷三丁目]
中華の懐石料理にあたる、江浙料理を供する台北の一流店。厳選素材を用い江浙の手法で供される料理は誠に繊細、深みある美味。四ツ谷の點水別館特製牛肉麺(ニュウロウメン)は漢方薬を巧みに配したスープが絶品で、底まで飲み干せる。異なる具材を順に食べ進める天然野菜の七彩小籠包も、鮨コースのごとき満足感。台湾料理=お手軽のイメージを覆す、値段相応の食を満喫できる。
『點水樓 四谷別館』店舗詳細
台湾定番の小火鍋=一人鍋の本格専門店が上陸『BOILING POINT』[渋谷]
渡米した台湾人がカリフォルニアでブレイクさせた台湾式一人鍋の日本店。“かぐわしさ”で知られる台湾食材、臭豆腐入りハウススペシャル鍋1628円(価格変動あり)をはじめ計9種類の鍋を用意。味付けの要である調味料類は台湾の専用工場から輸入。牛骨ベースのスープでがつがついただく。アメリカの洗練を受け、味も雰囲気もなじみよく臭豆腐も香り抑えめ。カフェ風の店内も入りやすい。通販もあり。
『BOILING POINT』店舗詳細
日本の胡椒餅のレベルを一挙に引き上げた入魂の味『四ツ谷一餠堂』[四ツ谷]
胡椒餅とは焼き小籠包風の台湾軽食。うまさに現地で魅入られた台湾好き店主・浅古崇之さんが各地を食べ歩き、研究を重ね完成した胡椒餅が自慢。特製の焼き釜で現地同様に仕上げ、外サク中ジューシーの絶品。食べられるのは11時〜の昼時だが朝は同じ釜で作るサクサクの燒餅夾蛋(玉子サンド)が味わえる。茶菓子や飲物類も細やかに吟味された品揃え。端々から台湾愛が伝わってくる。
『四ツ谷一餠堂』店舗詳細
現地人御用達の老舗料理店は貫禄のおいしさ『台湾食堂 帆』[新大久保]
新大久保の裏手で20年。気さくな台湾人夫婦の営む台湾料理店。推したいのは台湾風カツ丼と言える排骨飯(パイコーファン)だ。衣の香辛料とほのかな甘みが魅力で、味付けゆで卵とそぼろ肉をまぶした飯と合わさってボリューミーながらぺろりといける。婚礼の席などで供される縁起物の台湾菓子、花生麻糯(ファーシェンマーシュ・ピーナッツ揚げ餅)も表面サクサク、ピーナツの粉が香ばしく美味。最近は魯肉飯(ルーローファン)750円も人気。
『台湾食堂 帆』店舗詳細
酒ともマッチする攻めの台湾バル『天天厨房』[千歳烏山]
和食も学んだ台湾人店主の台湾料理は、本場の再現どころかそれ以上の出来。定番の蚵仔煎(オアジェン・台湾風カキオムレツ)、麵線(ミェンシェン・麺入りとろみ汁)もひと味違う。本来食事と飲酒を切り分ける台湾料理を、酒にマッチするよう工夫。厳選のワインや日本酒と供していく攻めの台湾料理店である。一方、天天=毎日来てもらえるように内容に比べ値段は抑えめ。今後コースに力を入れ、さらに料理の充実を図る。
『天天厨房』店舗詳細
取材・文=奥谷道草 撮影=井上洋平