『町中華名店列伝』

町中華の名店とその歴史

町中華探検隊 著/ 自由国民社/ 1500 円+税

さまざまな町中華好きが集まる「町中華探検隊」の、下関マグロ副隊長、増山かおり隊員、半澤則吉隊員、西益屋ハイジ隊員が36の町中華を紹介した一冊。次々に現れる心躍るメニュー、独特の店構え、お店の方々の姿。当たり前だが一つとして同じお店はない。おなじみのチャーハンやラーメンだけ見ても、現在のスタイルに至るまでの背景はまったく異なる。街と人と時代が生み出したメニュー、その物語を聞くだけでおなかが満たされるのだ。そして、地元のお店のあの料理にも、もしかしたら秘められたストーリーがあるのではないか――。そんなふうに思わせてくれる、二度おいしい一冊だ。

『散歩の達人』本誌では毎月、「今月のサンポマスター本」と称して編集部おすすめの本を紹介している。外出を控えなければいけない今、家でじっくり本を読もうと思っている方も多いのではないだろうか。というわけで、今回は2020年7月号に書評を掲載した“サンポマスター本”4冊を紹介する。

『いつも、日本酒のことばかり。』

日本酒の面白さを味わえる一冊

山内聖子 著/ イースト・プレス/ 1500 円+税

雑誌『散歩の達人』で2年以上にわたり「NEO日本酒論」を連載した山内聖子さんが、日本酒の魅力にあらゆる角度から迫ったエッセイ集。日本酒造りの歴史や工程にもしっかり触れているのに、小難しくなく、読みやすくまとめられている。熱い日本酒愛を秘めつつも、さらりと自然に、素直な気持ちが伝わってくる。一方で「夏の生酒だけはいただけない」とか「日本酒の辛口ってなんなんだ」とか、ところどころに山内さんらしい鋭い指摘も点在。そんな言葉をスパイスに、日本酒の面白さを感じながら読める一冊だ。

『散歩の達人』本誌では毎月、「今月のサンポマスター本」と称して編集部おすすめの本を紹介している。外出を控えなければいけない今、家でじっくり本を読もうと思っている方も多いのではないだろうか。というわけで、今回は2020年8月号に書評を掲載した“サンポマスター本”4冊を紹介する。

『街角図鑑 街と境界編』

散歩に必携、超マニアック図鑑

三土たつお 編著/ 実業之日本社/ 1700 円+税

あらゆるジャンルの路上観察者が寄稿するこの『街角図鑑』。2016年に刊行された第1弾はパイロンやマンホール、段差スロープ、信号機やカーブミラーなどなど、街角の足元にある物から視線の先に見えてくるものが多く取り上げられている。第2弾となった本書は第1弾に続き、配管、室外機、ガスメーターなど、私たちの生活を支えるどこの街にも必ずや存在する物も取り上げつつも、商店街や道路、交差点、歩道橋など対象物のスケールが大きくなった。対象物をたくさん集めて微妙な違いまでも徹底的に比較し、目の付け所が超マニアックな図鑑だ。

『散歩の達人』本誌では毎月、「今月のサンポマスター本」と称して編集部おすすめの本を紹介している。外出を控えなければいけない今、家でじっくり本を読もうと思っている方も多いのではないだろうか。というわけで、今回は2020年9月号に書評を掲載した“サンポマスター本”4冊を紹介する。

『地図で楽しむ本当にすごい千葉』

千葉の秘められた実力を知る

都道府県研究会/ 宝島社/ 1500 円+税

一言でいえば千葉県大事典。千葉県の基礎データに、地形、歴史、神社仏閣、交通、産業とあらゆる角度から県内の情報を掲載している。その名のとおり、各項目は地図でわかりやすく紹介されており、専門的な知識がなくとも十分に理解し楽しめる内容だ。千葉の大地がいかにダイナミックか分かる「チバニアン」の解説や、ファミレス店舗数全国2位など意外な発見のあるランキング、全54市町村ガイドも収録され、とにかく盛りだくさん。千葉県民も県外の民も、その実力にきっと驚くに違いない。

『散歩の達人』本誌では毎月、「今月のサンポマスター本」と称して編集部おすすめの本を紹介している。外出を控えなければいけない今、家でじっくり本を読もうと思っている方も多いのではないだろうか。というわけで、今回は2020年10月号に書評を掲載した“サンポマスター本”4冊を紹介する。

『ルポ新大久保 移民最前線都市を歩く』

気鋭のノンフィクションライターが活写する新大久保

室橋裕和/ 辰巳出版/ 1600 円+税

“アジア化”する街・新大久保に暮らすことになった著者が、この街の面白さや問題点、外国人たちの素顔や生活などがわかるエピソードを綴り、その真の姿を描いていく一冊。著者の室橋氏は、伝説のアジア情報誌『Gダイアリー』のデスクを務めた方だけあって、街の実情をアグレッシブに、丹念に聞き取りしている。文化や価値観などの違いから、街、ひいては日本の今後を見直すべきような現実もあり、ダイバーシティ、SDGsなどが叫ばれている昨今、ひとつの答えがここにあるようにも思える。

『散歩の達人』本誌では毎月、「今月のサンポマスター本」と称して編集部おすすめの本を紹介している。外出を控えなければいけない今、家でじっくり本を読もうと思っている方も多いのではないだろうか。というわけで、今回は2020年11月号に書評を掲載した“サンポマスター本”4冊を紹介する。

『ニュー東京ホリデイ 旅するように街をあるこう』

東京は、世界一散歩が楽しい街かも

杉浦さやか 著/ 祥伝社/ 1500 円+税

まるで小さな旅をするような新鮮な気分で東京を楽しむヒントが詰まったイラストエッセイ。丸の内&八重洲、浅草、新宿、西荻窪など9つのエリアから158カ所を、色鮮やかでほのぼのとしたイラストと文章、写真で紹介している。各エリアの最後につくイラストマップは、眺めているだけで心が躍り、街へ飛び出したくなること必至。他にも、ホテルの朝食やモスクなどを取り上げたコラムなど、普段とは違う空間を楽しむコンテンツが満載だ。世界有数の大都市・東京は、世界一散歩が楽しい街の集合体なのではないかと思っている。

『散歩の達人』本誌では毎月、「今月のサンポマスター本」と称して編集部おすすめの本を掲載している。外出を控えなければいけない今、家でじっくり本を読もうと思っている方も多いのではないだろうか。というわけで、今回は2020年12月号に書評を掲載した“サンポマスター本”4冊を紹介する。