『ニュー東京ホリデイ 旅するように街をあるこう』

イラストで綴(つづ)る、広い東京の小さな旅

杉浦さやか 著/祥伝社/1500 円+税

東京の街は飽きることがない。『散歩の達人』小誌で特集し、路地という路地を歩き、知った気になっても、気づけば新しいお店ができていて、異なる表情を見せてくる。一方で、古くからそこにある史跡や味に、変わらないことの凄(すご)さを教えられる。世界有数の大都市・東京は、世界一散歩が楽しい街の集合体なのではないかと思っている。
本書はそんな東京を、まるで小さな旅をするような新鮮な気分で楽しむヒントが詰まったイラストエッセイ。丸の内&八重洲、浅草、新宿、西荻窪など9つのエリアから158カ所を、色鮮やかでほのぼのとしたイラストと文章、写真で紹介している。各エリアの最後につくイラストマップは、眺めているだけで心が躍り、街へ飛び出したくなること必至。他にも、ホテルの朝食やモスクなどを取り上げたコラムなど、普段とは違う空間を楽しむコンテンツが満載だ。
中でも気になったのは麻布編。個人的になんとなく敷居が高く、散歩の仕方がよくわからずにいたが、建築に注目したり、ランチやお菓子を味わったり。ゆったりと贅沢な時間を堪能すればいいのか、と開眼。ページをめくるたびにじわじわと興味が湧いてきた。
遠くへ行くことがままならない昨今。奇(く) しくも都内でお得にトラベル気分を味わうチャンスが到来し、暮らす、働く以外の側面に興味を持っている人も多いはず。街歩きエッセイを描いてきた著者が改めて見つけた東京の魅力。ぜひ、自らの“東京旅”の参考にしてみては。(町田)

『鉄道制服図鑑 制服鉄の世界』

「旅と鉄道」編集部 編/天夢人/1800 円+税

全国鉄道関連70事業者の制服がずらり。同じように見えて結構差があり、例えば2020年度デザインを一新したアルピコ交通(長野県)は全体的に細身。男性はネクタイ、女性はスカーフに鮮やかな青色を配し、洗練された印象だ。それぞれ細かいデザインや機能性にも言及。次の鉄道旅では新しい注目ポイントになるはずだ。(土屋)

『もしも…に慌てない 登山式DE防災習慣 お役立ちコミックエッセイ』

鈴木みき 著/講談社/1200円+税

いつ起こるかわからない災害に備え、登山の観点から防災を学ぶコミックエッセイ。断水時のトイレ事情や登山式の収納方式など、日常と地続きで役立つテクニックが満載。「登山とは知らず知らずに防災訓練しているようなもの」というフレーズが腑に落ちる。自宅の食品や防災用具のストックを見直すきっかけにも!(吉岡)

『おいしい酒肴(おつまみ)は白飯にも合う。』

栗原心平 著/平凡社/1500円+税

ありそうでなかった「お酒にもごはんにも合う」おつまみレシピ本。さっぱりからジャンクなものまで網羅し、晩酌の有無にかかわらず、その日の気分でメニューを決められる。最近、炭水化物を控えている酒飲みの私にとって、やっぱりとれたての新米も腹いっぱい食べたい! という衝動を呼び起こさせる魔性の一冊。(高橋)