スタート:JR京浜東北線東十条駅―(2分/0.1km)→黒松本舗 草月―(7分/0.5km)→篠原演芸場―(3分/0.3km)→十条銀座商店街―(3分/0.2km)→鳥大―(9分/0.6km)→清水坂公園―(16分/1.2km)→法真寺―(15分/1.0km)→赤羽自然観察公園―(13分/0.9km)→静勝寺―(35分/2.4km)→旧岩淵水門―(1分/0.1km)→荒川知水資料館アモア―(21分/1.5km)→カトリック赤羽教会―(3分/0.3km)→赤羽一番街・OK横丁―(1分/0.1km)→ゴール:JR赤羽駅
今回のコース◆約9.2km/約2時間20分/約1万2300歩
1 黒松本舗 草月
軽い食感の皮と餡の調和が絶妙
看板商品の「黒松」は、昭和33年(1958)に発売して以来、東十条みやげの定番となる。黒糖と蜂蜜を練り込んだカステラ風の皮に、ほどよい甘さの餡を挟んだどらやきは1個129円。開店前から行列ができ、売り切れることも多い人気菓子だ。
2 篠原演芸場
剣劇あり、人情芝居ありの大衆演劇
昭和26年(1951)に開館した大衆演劇の常打ち小屋。劇団は月替わりで、ミニショー、芝居、舞踊ショーの3部構成が多い。贔屓(ひいき)の芸人にご祝儀を贈る光景は大衆演劇ならではのもの。席は事前に予約(座布団・座椅子付き300円)できる。
3 十条銀座商店街
総菜店が多く、安さも魅力
戸越銀座、砂町銀座と並ぶ東京三大銀座に名を連ねる商店街。約800mの通りに約180店舗が連なる。アーケードに覆われた本通りを中心に、東通り、西通り、フジサンロードなどが交わり、1日に1万5000人もの人が行き交う。
4 鳥大
名物は1日2万個を売るチキンボール
十条銀座商店街のフジサンロードにある鶏肉専門店。名物のチキンボールは、鶏ひき肉におからを混ぜて揚げたもので、外はサクサク、中はしっとり柔らか。1個10円という価格も魅力。焼き鳥、照り焼きなど鶏肉総菜は約70品目が並ぶ。
5 清水坂公園
水辺の景観を再現した公園
武蔵野台地の丘陵地の地形を生かした園内に、広い芝生広場や長さ52mのローラーコースター、湧水が流れる渓流などがある。自然観察園には昆虫が生息するとんぼ池や田んぼがあり、自然ふれあい情報館の観察カメラで見ることができる。
6 法真寺
手入れの行き届いた庭が美しい
天正元年(1573)、天海僧正の弟・日寿上人の開山。慶安2年(1649)には徳川家光より十三石二斗の御朱印を賜った。武蔵野台地の中腹にあり、うっそうと茂る木立の中に本堂、客殿、檀信徒会館、鐘楼、三十番神堂などが立ち並ぶ。
7 赤羽自然観察公園
里山を感じさせるのどかな公園
かつては自衛隊十条駐屯地があった場所で、湧水を利用して水辺を造り、植樹をして自然公園として開園。江戸時代の松澤家住宅が移築され、近くに体験学習を行う田んぼも整備されている。
8 静勝寺
太田道灌が築いた砦跡
赤羽駅西側の高台にあり、急な石段を上るとこぢんまりとした境内が広がっている。室町時代に太田道灌が砦として稲付城を築いたところで、本堂の前に木造太田道灌坐像を安置する道灌堂が立つ。道灌堂は毎月26日に開帳される。
9 旧岩淵水門
赤水門と呼ばれる歴史的建造物
荒川放水路が造られた際、隅田川への分流を行うために設置された水門。パナマ運河建設にも携わった青山士あきらの設計で、関東大震災にも耐えた。現在は下流に新水門ができたので歴史的建造物として保存されている。周辺は公園化され、子供たちの遊び場になっている。
10 荒川知水資料館アモア
荒れる川の開削の歴史を知る
荒川は昭和5年(1930)にできた人工の川。館内は「新しい荒川に出会う」「荒川を知る」「荒川を見守る」の3フロアに分かれ、荒川に関する資料を展示する。屋外には水生植物観察池があり、3階テラスからは荒川のパノラマ展望が楽しめる。
11 カトリック赤羽教会
厳かな雰囲気が漂うゴシック様式の聖堂
昭和24年(1949)に誕生したカトリック教会。同26年建築の聖堂は、広い空間とステンドグラスが印象的。開かれた教会として自由に見学することができるが、ミサや結婚式が行われているときは外観のみの見学となる。
12 赤羽一番街・OK横丁
赤羽は居酒屋天国。昼飲みも当たり前
赤羽駅東口の北側は戦後の闇市を発祥とする飲食店街。赤羽一番街は約400mのメインストリートを中心に約100店舗が並び、隣接するOK横丁は約100mの路地に約30軒の店が連なる。大衆居酒屋や昼から飲める店も多い。
歩いたご褒美! ランチ & 一杯
味の大番
十条のソウルフード甘辛風味のからし焼き
店の看板メニューは十条名物のからし焼き。豚バラ肉や唐辛子、ニンニクなどで味を調えた煮込み豆腐の上に、刻みネギやキュウリなどをトッピング。独特の甘辛味はクセになる。ご飯、味噌汁、お新香が付く定食は850円。
大衆酒場 斎藤
開店前から行列ができる大衆酒場
昭和3年(1928)創業。存在感のある一枚板のテーブルを置いた店内は昭和ムード満点。煮こごり、肉とうふ(冬季のみ)、ポテトサラダ、しめさばなど、酒肴は260 ~ 360円台が中心。瓶ビール(大)540円だから、軽く飲むなら1000円あれば十分。
取材・文・撮影=塙 広明(アド・グリーン)