カフェラテとトーストで、たまにはのんびり朝食を

日中はカフェ、夜はバーとなる。
日中はカフェ、夜はバーとなる。

奥行きのある、カジュアルかつシックな雰囲気の店内。コーヒーのいい香りが漂ってくる。

なんとこのお店、ラテアート講師がいるという。シングルオリジンコーヒーも気になるけれど、そう聞くとどうしてもラテアートを頼みたくなる。

ラテアート付きカフェラテ。飲んでしまうのがもったいない……。
ラテアート付きカフェラテ。飲んでしまうのがもったいない……。

まずはカフェラテ600円。出来たてのふんわりとしたリーフ模様に、思わず見とれてしまう。やさしいミルクと、しっとりとした深みのコーヒーが体に染み渡る。ああ、こんなカフェラテを毎朝飲めたら……。

クロックムッシュのお供には、カフェラテを頼むお客さんが多いのだとか。
クロックムッシュのお供には、カフェラテを頼むお客さんが多いのだとか。

次に来たのはクロックムッシュ800円。たっぷりのチーズにカフェ特製のホワイトソースが絡み、トーストのスライス部分からしたたる、したたる。口に入れると驚くほど濃厚。けれど、かなりブラックペッパーも効いて程よくスパイシー。満足感もすっきり感もあるから不思議だ。

屋上のテラスはエレベーターを5階で降り、階段を上るとたどり着く。
屋上のテラスはエレベーターを5階で降り、階段を上るとたどり着く。

せっかくの快晴なので、ビル屋上のテラスでいただいた。青い空、気持ちよい風、ふんわり濃厚なカフェラテとクロックムッシュ。ああ、毎朝こんな朝食をとれたら……。と何度も憧憬の念を抱いてしまう。

英語が行き交う、小さなグローバル空間

秋葉原や浅草にほど近く、羽田空港からも電車1本で来られる浅草橋。外国人観光客が多いこの地で、2020年に『Island Japan』はオープンした。

当初はカフェ&バーのみ開店し、コロナ禍の落ち着いた2023年からはゲストハウスも始まった。ベッドルームやリビングスペースの他、なんと現在はプライベートジムやコアワーキングスペースも併設している。

5階のリビングスペース。ここからQRコードを使ってメニューを注文することもできる。
5階のリビングスペース。ここからQRコードを使ってメニューを注文することもできる。

そんなコンセプトが成功し、カフェを利用するのは海外からの宿泊客が多い。そして出勤前に朝食をとろうと訪れるビジネスパーソンも。「外国人との交流が楽しくて」と常連になる方々が多いのだとか。

「個室に分かれていないゲストハウスって、やっぱり交流を深めたい方がいらっしゃるんですよね。私たちスタッフも、お客さんとのおしゃべりを楽しんでいます」と話す店長。なんと現在いるスタッフは全員、英語を話せるという。スタッフ自身も、国際的なふれあいを求めてここに来たのだ。

多様な言語で書かれたメッセージ。この壁を見るだけでも、国際色豊かだ。
多様な言語で書かれたメッセージ。この壁を見るだけでも、国際色豊かだ。

来店した際は、ぜひ壁に注目してほしい。見渡す限り、メッセージやイラストがびっしりと並んでいる。『Island Japan』へ訪れたお客さんが残していったものだ。

たくさんの人たちに愛されているお店――それがよく分かる。

飲んで、学んで。もっとコーヒーを好きになる

コーヒー豆の販売もしている。
コーヒー豆の販売もしている。

『Island Japan』のもう一つの魅力は、コーヒー。神奈川県の『なみのりコーヒーロースタリー湘南目白山』から豆を取り寄せている。このシングルオリジンコーヒーも人気ドリンクの一つ。単品でじっくり楽しむ人が多いのだとか。

ラテアート教室は、LINEやInstagramなどのSNSでも予約できるとのこと。
ラテアート教室は、LINEやInstagramなどのSNSでも予約できるとのこと。

そしてやはり、ラテアート講師の存在も見逃せない。2023年10月現在で2人の講師がおり、日頃からラテアート教室も開いている。ラテアートを学べば、もっとコーヒーが好きになるかもしれない。

1階から5階、屋上まで全て活用した複合施設。
1階から5階、屋上まで全て活用した複合施設。

ここで活躍するスタッフはベテランばかり。一人ひとりのレベルが高く、安心してお店を任せられると店長は胸を張っていた。「今後はもっと多くの外国人に知ってもらって、そんな方とふれあいたい日本人にも来てもらって。一日中にぎわいの絶えないお店になればうれしいですね」

コーヒーを飲みに、そして、ちょっと英語を話しに。浅草橋の小さなグローバル空間へ遊びに行ってみてはいかが?

住所:東京都台東区柳橋2-7-4/営業時間:7:00~21:30LO/定休日:無/アクセス:JR総武線浅草橋駅から徒歩4分、地下鉄浅草橋駅から徒歩2分

取材・文・撮影=aki