赤羽八幡神社

縁結び&関ジャニ∞&鉄道ファンの聖地

現在の社殿は昭和6年(1931)の建設で、昭和63年(1988)に一部改修されている。
現在の社殿は昭和6年(1931)の建設で、昭和63年(1988)に一部改修されている。

1200余年の歴史をもつ古社。境内に9社の末社があるが、縁結びの神様として知られる大国主(おおくにぬし)神社があり、若い女性の参拝も多い。2004年2月4日~2024年2月3日は風水でいう下元8運期に当たり、8はラッキーナンバーになるという。8を横にすれば∞(無限大)になり、∞は最大吉のマークとなる。アイドルグループの関ジャニ∞もこのマークを使用していることから、関ジャニ∞ファンもよく訪れ、ファンの間では「エイト神社」とも呼ばれている。社務所の下を新幹線が通るが、神域の下を新幹線が通過する神社は全国でもここだけだ。

∞のマークが入ったオリジナルの御朱印帳1300円、月替わりの御朱印500円。
∞のマークが入ったオリジナルの御朱印帳1300円、月替わりの御朱印500円。
境内南側の裏参道から新幹線がトンネルに入っていく様子を見ることができる。
境内南側の裏参道から新幹線がトンネルに入っていく様子を見ることができる。

志茂熊野神社

赤羽志茂の鎮守に600年の歴史をもつ奇祭が伝わる

一直線に伸びる約100mの参道。正面に立つ社殿は明治百年記念事業として、昭和43年(1968)に改築竣工したもの。
一直線に伸びる約100mの参道。正面に立つ社殿は明治百年記念事業として、昭和43年(1968)に改築竣工したもの。

鎌倉時代末期に創建された志茂熊野神社。江戸時代から始まった大山や富士山を信仰する講が、今なお信者によって受け継がれている。毎年2月7日の白酒祭は、約600年の歴史をもつ地域の五穀豊穣を祈る儀式。悪霊退散を願って、2畳ほどの大きな紙に、「鬼」の文字を書いた的を作り、これを弓矢で射抜く御歩射(おびしゃ)が披露される。神楽殿では、古くからこの地に伝わる白酒作りの作業唄「白酒の唄」や「白酒節」が披露され、邪気を払うという甘酒や切餅が振る舞われる。東京では少なくなった古来よりの祭りが見られる。

御歩射は、1本目の矢は故意に外し、2、3本目の矢を当てるのが習わし。矢が的に当たると鬼を退治したことになる。
御歩射は、1本目の矢は故意に外し、2、3本目の矢を当てるのが習わし。矢が的に当たると鬼を退治したことになる。
住所:東京都北区志茂4-19-1/営業時間:境内自由/アクセス:地下鉄南北線志茂駅から徒歩7分

正光寺

地元の人々が建立した大観音が見守る赤羽岩淵の古刹

山門の先に寺のシンボルになっている岩淵世継大観音が見える。
山門の先に寺のシンボルになっている岩淵世継大観音が見える。

正光寺は、良忠上人(りょうちゅうしょうにん)を開山として、およそ800年前の鎌倉時代に創建された浄土宗の寺。本尊の阿弥陀如来は、奈良を中心として活躍したた春日仏師の作と伝えられ、観音堂に安置されている観音像は源頼朝の守り本尊といわれ、行基の作と伝えられている。本堂横に立つ高さ10mほどの岩淵世継大観音は、明治3年(1870)の建立。かつてこの地域の人々は、度重なる荒川の洪水や洪水の後に起こる疫病に悩まされていた。大観音は、水害や疫病から逃れる祈願と、亡くなった人を供養するために、地域の住民たちがが金品を出し合って造ったものだ。

ケヤキの大樹を囲むように本堂、観音堂、大観音などが整然と立つ。
ケヤキの大樹を囲むように本堂、観音堂、大観音などが整然と立つ。
住所:東京都北区岩淵町32-11/営業時間:境内自由/アクセス:地下鉄南北線赤羽岩淵駅から徒歩1分

岩淵八雲神社

日光御成道の宿場として栄えた赤羽岩淵の鎮守

一の鳥居から二の鳥居まで一直線に石畳の参道が伸びる。
一の鳥居から二の鳥居まで一直線に石畳の参道が伸びる。

歴代の徳川将軍が家康を祀る日光東照宮へ社参するときに通った日光御成道の第一宿場・岩淵宿の鎮守社。境内には、本殿、幣殿・拝殿、神楽殿があり、神社のすぐ北には新河岸川や荒川が流れていることから水神社も祀られている。蔵には勝海舟が荒川の氾濫によって岩淵宿に足止めされたときに書いたとされる大幟旗も所蔵し、歴史のある神社であることがわかる。6月第1土・日曜に開催される例大祭は本祭りと陰祭りがあるが、本祭りでは神輿渡御や露店、奉納演芸などでにぎわう。御輿は赤羽駅から続く赤羽スズラン通り商店街(ララガーデン)まで繰り出す。

かつては新荒川大橋のたもとにあった水神社。河川敷整備のため、八雲神社境内に移転された。
かつては新荒川大橋のたもとにあった水神社。河川敷整備のため、八雲神社境内に移転された。
住所:東京都北区岩淵町22-21/営業時間:境内自由/アクセス:地下鉄南北線赤羽岩淵駅から徒歩7分

取材・文・撮影=塙 広明

東京最北端の繁華街として栄える赤羽。その中心部にあるJR赤羽駅は、1日10万人近い乗降者数を誇る要衝駅として、街のにぎわいを支える。 駅の東口には昔ながらの横丁や商店街がドシンと構え、昼間から酔ったオヤジが管を巻いていたり、威勢のいいお母さんたちが井戸端会議に花を咲かせていたり。かと思えば女子に受けそうなバーやカフェもある。駅の西側にはショッピングモールやスーパーマーケットが並び、学生や子育て世代からも人気のエリアだ。