とんかつ・サラダ さんきち
本格洋風食堂はソースが決め手
「お肉を食べたら野菜もいっぱい取ったほうがいいですからね」とご主人の岐村義さん。まったくそのとおり。とんかつののった皿のキャベツとは別にサラダも出てくるうえに、そこにかかっているサウザンドレッシングがやたらにうまい。聞くと義さんはフレンチの出身で、ソースはすべてお手製。さもありなん。とんかつソースもトマトをベースにしたパンチの効いた味で、バリっとした衣にベストマッチ。洋風食堂のとんかつ、ここに極まる。
『とんかつ・サラダ さんきち』店舗情報
まるやま食堂
家族と仲間で支える、蒲田の名物食堂
見覚えのあるとんかつだと思った方は、よほどとんかつ好きか、蒲田人かのどちらかだろう。現在の主人は丸山陽平さん、創業した父・正一さんは『檍(あおき)』の店主なのだ。その関係で今は『まるやま食堂』もとんかつをメインに据えたとは言え、やはりそこは「食堂」。とんかつ以外にも焼き魚やハンバーグがラインナップ。店のおばちゃんたちもみんな、昔からの家族のような仲間である。最新のとんかつと昔ながらの趣で、店はいつも大忙しだ。
『まるやま食堂』店舗情報
キッチンすみっこ
蒲田の名物カツカレーは永久に不滅です
かつて「南蛮カレー」という店があった。蒲田駅西口の人気店として栄えたが、ゆえあって閉店。ファンの後押しを受けて、「南蛮カレー」勤続35年だった塩屋利守さんが奥さんと開いたのが『キッチンすみっこ』(旧店名「カフェすみっこ」)だ。カツはバリっとしているが、スパイシーでやさしい味のカレーがすべてをやわらかに包みこむ。ただしご飯の量はハンパない。何も変わらない、あの味を求めて今日もお客さんがやってくる。
『キッチンすみっこ』店舗情報
取材=かつとんたろう 構成=株式会社エスティフ 撮影=小野広幸