間借りカレー待望の実店舗。『ダバ☆クニタチ』(国立)

酸味が効いたフィッシュカリー1320円とインド米サフランライス500円のマリアージュ。
酸味が効いたフィッシュカリー1320円とインド米サフランライス500円のマリアージュ。

カフェを間借りして不定期で出していた人気カレーが、2017年にファン待望の実店舗として開店。店主の須田竜さんは、南インド料理の名だたる巨匠たちのもとで修業した人物だ。約20種類のカレーと7、8種類のライスを別々にオーダーするスタイルで、好みの組み合わせを探すのも楽しい。「1000円前後のライスもありますが、高級なインド米を使っているため値段を上げざるを得ないんです」と須田さん。米にも手を抜かない本気度を堪能せよ。

行列ができることも多いが回転が速いので諦めず並ぶべし。
行列ができることも多いが回転が速いので諦めず並ぶべし。
カフェのような内装は須田さんの同級生の兄が手がけた。
カフェのような内装は須田さんの同級生の兄が手がけた。

『ダバ☆クニタチ』店舗詳細

住所:東京都国分寺市光町1-45-12/営業時間:11:30~14:00LO・17:30~21:00LO(火はランチのみ)/定休日:月/アクセス:JR中央線国立駅から徒歩5分

本場アメリカンスタイルバーガー。『Delicier's』(立川)

ナチョバーガー1150円(税抜)。
ナチョバーガー1150円(税抜)。

立川の米軍ハウスで幼少期を過ごした店主の坂口将人さんは「本場アメリカンスタイルのバーガーで勝負したい!」と10年以上前に開業した。イチオシのナチョバーガーにかぶりつくと、食感にこだわり特注したもっちりバンズの弾力にまず驚く。厳選したオージービーフの赤身を粗挽きにしたパティは、炭火でミディアムレアに焼き上げる。混ぜられた和牛の脂が噛むたびに染み出てたまらない。さらにスパイシーなチリコンカンの辛さが後を引く。

カウンターのほか、テーブルやテラス席も。
カウンターのほか、テーブルやテラス席も。
本場のバッファローウイング1190円(税抜)。ホットソースを絡めた手羽中をゴルゴンゾーラソースにつける。
本場のバッファローウイング1190円(税抜)。ホットソースを絡めた手羽中をゴルゴンゾーラソースにつける。

『Delicier's』店舗詳細

住所:東京都立川市錦町1-5-15 らびっとはうす1F/営業時間:11:00~15:00・17:00~22:30LO(土は11:00~22:30LO、日・祝は11:00~20:30LO)/定休日:無/アクセス:JR・私鉄立川駅から徒歩6分

たっぷり野菜の味が引き立つ定食を。『ごはんと雑貨 mokuji』(国立)

車麩のフライと季節の野菜の素揚げゴマ味噌だれ定食1300円。
車麩のフライと季節の野菜の素揚げゴマ味噌だれ定食1300円。

「定食には動物性の食材を使っていないので、出汁やタレなどを工夫して味に抑揚をつけています」とは、店主の大月勇人さん。定番メニューの車麩のフライは、外カリ中フワで、麩に染み込ませた出汁がジュワリと口中に広がる。すり鉢で潰したゴマと麦味噌を合わせたタレとの相性が良く、固めの五分搗きごはんが進む。また、味噌汁は野菜の甘みが凝縮され、シイタケと昆布の出汁の香りがふわり。優しい味わいに、疲れた体が喜んでいるようだ。

カフェスペースの隣に雑貨の展示や販売も。
カフェスペースの隣に雑貨の展示や販売も。
大月さんと妻・絵美さん。
大月さんと妻・絵美さん。
さきいかの天ぷら500円、5種の野菜の白和え450円、酒750円~。
さきいかの天ぷら500円、5種の野菜の白和え450円、酒750円~。

『ごはんと雑貨 mokuji』店舗詳細

住所:東京都国分寺市日吉町2-33-20 シャルムビル 1F/営業時間:12:00~15:00(14:30LO)・18~21:00(20:30LO)/定休日:月・火/アクセス:JR中央線国立駅から徒歩7分

優しい味わいの中華。『ゆるり 中華食堂 癒食同源』(国立)

五目あんかけ焼きそば740円。麺は歯ごたえ重視の特注品。
五目あんかけ焼きそば740円。麺は歯ごたえ重視の特注品。

店主の安藤重雄さんは「年配のお客様でも胃もたれしないよう、油を極力使わないようにしています」と、語る。特にファンが多い五目あんかけ焼きそばは、随所にこだわりと技が光る。チンゲン菜や白菜などの野菜はヘタらないようにボイルしてから炒め、蒸し焼きにして油を落とす。野菜のシャキシャキ、麺のもちもち、さらに絡みつくあんかけから鶏ガラとオイスターソース、中国醤油の香りがふわり。全ての食材が調和した味わいに感動。

エビマヨ3本380円と煮玉子スモーク150円。紹興酒銀嶺(3年)はグラス380円~。
エビマヨ3本380円と煮玉子スモーク150円。紹興酒銀嶺(3年)はグラス380円~。
西国立に店を構えてもうすぐ10年。ひじ掛けのある椅子でゆったりと座れる。
西国立に店を構えてもうすぐ10年。ひじ掛けのある椅子でゆったりと座れる。

『ゆるり 中華食堂 癒食同源』店舗詳細

住所:東京都立川市羽衣町1-21-4 メゾン第四立川 1F/営業時間:11:00~14:00LO・17:30~22:00LO/定休日:火夜・水/アクセス:JR南武線西国立駅から徒歩8分

本場ロシアの家庭料理。『スメターナ』(国立)

プロフ・シャシリク1680円。
プロフ・シャシリク1680円。

「本場のスタイルを守りつつ、味は日本人の好みに合うように工夫しています」と、店主の星野行由さん。ロシア料理の老舗有名店修業後に開業した。人気メニューはサフランライスに分厚いラム肉がのったロシア版丼のプロフ・シャシリク。肉汁と赤ワインのソースがガツンと濃厚な味わいだが、ロシアの香草ディルウィードの爽やかな香りが鼻の奥を通り抜け、後味はすっきり。これが食欲を誘い、次から次へと口に運んでしまう。

酢漬けのキャベツとディルウィードを和えた料理・カプスタ780円。さっぱりしていて前菜にピッタリだ。ロシアのバルティカビール820円と一緒に。
酢漬けのキャベツとディルウィードを和えた料理・カプスタ780円。さっぱりしていて前菜にピッタリだ。ロシアのバルティカビール820円と一緒に。
星野さんと妻・和子さん。
星野さんと妻・和子さん。

『スメターナ』店舗詳細

住所:東京都国立市東1-7-5 弥生ビルB1/営業時間:11:30~13:30LO・18:00~21:00LO(土・日・祝はディナーのみ)/定休日:月(祝の場合は翌)/アクセス:JR中央線国立駅から徒歩3分

酒もつまみも激ウマな飲み屋のシメ飯。『くうふく』(国分寺)

明太子大葉巻天(4切)630円とごはん200円。
明太子大葉巻天(4切)630円とごはん200円。

メニュー表には和食とエスニック料理が並び、酒は日替わりの日本酒やワインなどが楽しめる。店主の村田大輔さんは「僕と妻の得意な料理や好きな酒を集めたら、こうなりました」と笑う。ここで常連衆が好んで食べるシメ飯が、明太子大葉巻天とごはんのセットだ。薄く軽い衣と大葉がパリッと心地よい歯ごたえで、包まれた明太子の中心部が生のままで絶妙な揚げ具合。さらに、大根おろしで味に変化をつけたならもう、ごはんが何杯でもイケる。

揚げ茄子とウニ 湯葉をのせて930円。出汁が染みた揚げ茄子と湯葉の上品な口当たりが白ワイン750円~と相性良し。
揚げ茄子とウニ 湯葉をのせて930円。出汁が染みた揚げ茄子と湯葉の上品な口当たりが白ワイン750円~と相性良し。
大輔さんと由美子さん。2013年に店を始めた。
大輔さんと由美子さん。2013年に店を始めた。

『くうふく』店舗詳細

住所:東京都国分寺市本町2-22-2 セレニティ国分寺 1F/営業時間:17:30~22:30LO/定休日:火/アクセス:JR中央線国分寺駅から徒歩3分

ロードサイドのオアシス。『ふじみ食堂』(立川)

ふわしっとり系のチャーハンセット850円。ラーメンはこれでもミニサイズ! オムライス、スタミナ丼、日替わり定食も評判。
ふわしっとり系のチャーハンセット850円。ラーメンはこれでもミニサイズ! オムライス、スタミナ丼、日替わり定食も評判。

暖簾には創業50年の文字。1963年当初はドライブインで「前の道はオリンピックの自転車レース道になって、ダンプがすごかったんだ」と2代目店主の芝田淳さん。やがて、客のリクエストに応えるため、料理ができない初代が広東料理のコックさんを呼んだという。鶏ガラと豚骨からスープをとるラーメンは、すっきりまろやか。その実直な味を芝田さんが引き継ぎ、洋食や丼も充実させていった。「この辺はクルマ屋さんやタクシー会社があって、みんな寄ってくれるんです。あとは年配のご夫婦」今では酒のアテもあり、昼からビール瓶を空ける常連がいるほど。席に着けば、壁に飾られた漫画に目が吸い寄せられる。「それね、漫画家が田舎に帰るから記念にって描いてくれたの。住所も名前もわかんないけど」読んでほっこり。食べてにんまり。街道の食堂は、今日も暖簾をはためかせている。

2代目の芝田さん。
2代目の芝田さん。
懐かしいたばこ屋を併設。
懐かしいたばこ屋を併設。
各テーブルで違う話が展開する「ふじみ食堂物語」。出前していた頃の芝田さんがモデルだ。
各テーブルで違う話が展開する「ふじみ食堂物語」。出前していた頃の芝田さんがモデルだ。
小便小僧が金魚池に浸かる。
小便小僧が金魚池に浸かる。

『ふじみ食堂』店舗詳細

住所:東京都立川市富士見町7-227-3 ふじみビル1F/営業時間:10:00~14:30・16:00~20:00/定休日:水・日・祝/アクセス:JR・私鉄立川駅から西武・立川バス「新道福島」「富士見町操車場」行き6分の「富士見町7丁目」下車1分

丁寧な仕事が光る町場の老舗。『招福そば 奈美喜庵』(立川)

ルーから作る鴨カレーそば1180円は出汁が旨い。
ルーから作る鴨カレーそば1180円は出汁が旨い。

昭和14年(1939)の創業以来、ずっとこの地にある老舗。数種類の返しやつけ汁の湯煎など、代々受け継がれてきた教えを守る。その返しを使ったかつ丼や焼き鳥など町場のそば屋らしいメニューはもちろん、チーズ玉子とじ、納豆ヨーグルト冷やつけ汁といった斬新な品々も楽しめる。腕を振るうのは3代目と、15歳でこの店に入って30数年という職人の猫崎浩さん。予約でそば会席などもあり、きっちりとした仕事がお客に伝わってくる。

秘伝の揚げそば400円、返しを使ったかつ煮610円、おろしわさびの海苔はさみ揚げ240円を、町田酒造660円で流す。
秘伝の揚げそば400円、返しを使ったかつ煮610円、おろしわさびの海苔はさみ揚げ240円を、町田酒造660円で流す。
胸の「勉強中」がウケる3代目の佐藤清人さん。
胸の「勉強中」がウケる3代目の佐藤清人さん。

『招福そば 奈美喜庵』店舗詳細

住所:東京都立川市曙町2-18-8/営業時間:11:00~15:00・17:00~20:00/定休日:日/アクセス:JR立川駅から徒歩5分

酒飲みにうれしい多彩なメニュー。『きょうや』(谷保)

ぱりぱりごぼうのぶっかけ1200円は梅だれで。
ぱりぱりごぼうのぶっかけ1200円は梅だれで。

手間隙かけて地味にコツコツと、がモットーの店主・中村直樹さん。35歳で脱サラして開業、今年で18年目という。そばは福井や茨城産の丸抜きを石臼で碾く。丹精な細切りは、自ら削る本枯れ節で出汁をとった香り高いつゆとよく合う。曜日によって変わるおまかせコースは1650円~とお値打ち。工夫を凝らした変わりそばも楽しい。日本酒や酒肴が多彩だから夜もおすすめだ。奥様の丁寧かつ温かいもてなしが心地よくさせてくれる。

味噌三昧680円は焼き、そば、フキの3種。蔵王地鶏の鴨焼きは1450円。燗酒は兵庫の奥播磨880円。
味噌三昧680円は焼き、そば、フキの3種。蔵王地鶏の鴨焼きは1450円。燗酒は兵庫の奥播磨880円。
毎日が勉強と店主の中村さん。
毎日が勉強と店主の中村さん。
黒木を基調にした店内。
黒木を基調にした店内。

『きょうや』店舗詳細

住所:東京都国立市富士見台1-12-14/営業時間:11:30~14:00・17:30~20:00LO/定休日:火・水/アクセス:JR南武線谷保駅から徒歩3分

伝説の「オリムピック」カレー!『シギリヤ』(立川)

一番人気だというチキンカリー1180円(小サイズは980 円)。 ランチタイムはサラダも付く。
一番人気だというチキンカリー1180円(小サイズは980 円)。 ランチタイムはサラダも付く。

「セイロン風と謳(うた)っていますが、スリランカにこんなカレーはないんですよ」と笑うのは店主の竹内康雄さん。かつて、大阪・北新地にあった伝説のステーキハウス「オリムピック」では、取引先のスリランカ人から提供されたスパイスで開発したオリジナルカレーが大評判に。そのレシピを忠実に踏襲したのがこのカレーだ。ブイヨンを使った独特なルーはスパイシーながらも優しい味で、薬味セットに入っている塩辛も「オリムピック」仕込み。ライスはうどんに変更できる。

食べ放題の薬味7種セットはなんと100円。
食べ放題の薬味7種セットはなんと100円。
竹内さんは無類の映画好き。壁の映画ポスターも毎月入れ替えるという。
竹内さんは無類の映画好き。壁の映画ポスターも毎月入れ替えるという。

『シギリヤ』店舗詳細

住所:東京都立川市高松町2-25-1 ニューパリア立川マンション1F/営業時間:11:30~13:30LO・18:00~21:30LO/定休日:火/アクセス:JR立川駅から徒歩12分

オタクが作る究極の“俺カレー”!『chichica』(立川)

2種盛り(鶏のドライキーマ+ポーク)1050円。ディナータイムは副菜が変わって1200円に。
2種盛り(鶏のドライキーマ+ポーク)1050円。ディナータイムは副菜が変わって1200円に。

自らを「カレーオタク」と称するのは店主の藤本貴則さん。胃腸が弱い自分でも毎日食べられるカレーを追求してたどり着いた味がこれだという。彼は「本場の味を日本人のアイデンティティに落とし込みたいという野望もありました」とも語る。こうして完成したカレーは、3週間毎日訪れた常連客がいるほどの人気ぶり。黒ゴマの芳醇な香りが鼻腔(びこう)を刺激し、スパイスによる心地よい痺(しび)れが舌を包む究極の“俺カレー”。ぜひ、一度食べてみてほしい。

母親が営んでいた韓国料理店を改装して2011年にオープン。
母親が営んでいた韓国料理店を改装して2011年にオープン。
入り口に近付くと濃厚なスパイスの香りが漂ってくる。
入り口に近付くと濃厚なスパイスの香りが漂ってくる。

『chichica』店舗詳細

住所:東京都立川市錦町1-6-16 豊田ビル1F/営業時間:12:00~14:00ごろLO・18:00~21:00ごろLO(カレー売り切れ次第終了)/定休日:不定/アクセス:JR立川駅から徒歩6分

構成=株式会社エスティフ 取材・文=佐藤さゆり・高橋健太(teamまめ)、工藤博康、石原たきび  撮影=木村心保、原幹和、小野広幸、本野克佳