和菓子 喜屋[赤羽]

普段のおやつにも手みやげにもなる

右から、くるみ餠140円、石衣80円、そら豆80円、小茶通80円。
右から、くるみ餠140円、石衣80円、そら豆80円、小茶通80円。

小ぶりな半生菓子は、はっきりした甘みがお茶のお供にぴったり。小茶通、白あんを砂糖で覆ったそら豆、中のあんこがうっすら透ける石衣など見た目が愛らしく、並べると視界が華やぐ。くるみ餠はゆべしに匹敵する柔らかさで、「奥さんがゆべし発祥地の東北出身。行くたびに食べて参考にしました」と2代目の加藤健二さん。駅に近く、進物を調達しにくる人も多い赤羽の頼れる存在だ。

先代の製法を引き継ぎながら、時代の流れを読んで新しい商品も出している。
先代の製法を引き継ぎながら、時代の流れを読んで新しい商品も出している。
昭和12年(1937)餠菓子屋として創業。
昭和12年(1937)餠菓子屋として創業。

『和菓子 喜屋』店舗詳細

住所:東京都北区赤羽1-19-3/営業時間:9:00~18:00/定休日:月・火/アクセス:JR各線赤羽駅から徒歩3分

御菓子司 磯崎家[志茂]

ふっくら柔らかい商店街きっての癒やし系

カステラ(ハーフ)650円。数量限定の切り落とし450円もあり。
カステラ(ハーフ)650円。数量限定の切り落とし450円もあり。

餠菓子や上生菓子も揃う中、一番人気を誇るカステラ。1956年の創業当初からあるが、2代目の西岡真一さんが工夫を重ね、客が客を呼び、いつしか看板商品となった。ひと目でほっこりさせられる側面の濃い黄色は、濃厚な黄身を持つ茨城県産奥久慈卵によるもの。生地のふっくら食感、また味わい深い甘みが、底面を覆うザラメの歯触り、切れのいい甘みと緩急を奏で、すぐにヤミツキ。

昔ながらの和菓子が充実。
昔ながらの和菓子が充実。
「カステラにはやや大きめのザラメを使っています」と西岡さん。
「カステラにはやや大きめのザラメを使っています」と西岡さん。

『御菓子司 磯崎家』店舗詳細

住所:東京都北区志茂2-48-13/営業時間:9:30~19:00/定休日:火/アクセス:地下鉄南北線志茂駅から徒歩9分

いのこ菓子店[北千住]

季節ごとに入れ替わる一期一会のタルト

焼タルト パイナップル400円。こちらも季節限定。タルトは季節ごとに入れ替わります。
焼タルト パイナップル400円。こちらも季節限定。タルトは季節ごとに入れ替わります。

足を踏み入れると、こぢんまりした店内でひときわ目を引く各種タルト。主役には、その時々で手に入る鮮度のいい果実が選ばれることが多いという。例えば焼タルト パイナップルは、サクサクのシュクレ生地を舞台に甘酸っぱいパイナップルがメインを張り、ココナッツのコクのある甘みがしっかり寄り添う。食べ進めるごとに甘み、酸味、香ばしさがくるくると交互に訪れ、夢見心地に。

全粒粉クッキーが土台のフロマージュ クリュ オランジュ650円。生クリームの下にレアチーズと自家製オレンジピールが潜む。こちらも季節限定。
全粒粉クッキーが土台のフロマージュ クリュ オランジュ650円。生クリームの下にレアチーズと自家製オレンジピールが潜む。こちらも季節限定。
クッキーも豊富。
クッキーも豊富。

『いのこ菓子店』店舗詳細

住所:東京都足立区千住旭町12-3/営業時間:11:00~18:00(売り切れ次第終了)/定休日:火・水/アクセス:JR・私鉄・地下鉄・つくばエクスプレス北千住駅から徒歩3分

御菓子司 たから家[北千住]

思いついたら実行!? 店主の遊び心を味わう

栗どらやき「千住小町」1個190円。白あんがしっとり。
栗どらやき「千住小町」1個190円。白あんがしっとり。

伝統を重んじる一方、2代目の鯨井博さんは遊び心も忘れない。どらやきには一般的に小豆のあんこを入れるが、こちらの「千住小町」を割ると手亡(てぼう)豆で作った白あんが顔を出す。「昔、おばあちゃんが作ってくれるおせちのきんとんが好きだった」そうで、それが菓子作りのヒントに。ふっくらした皮と落ち着いた甘みの白あんが口の中でなじみ、甘栗の歯応えはちょうどいいアクセント。

高品質な北海道産小豆を使う俵もなか5個入り780円も評判。
高品質な北海道産小豆を使う俵もなか5個入り780円も評判。
1953年創業。店主夫妻の鯨井博さん、恵子さんが迎えてくれる。
1953年創業。店主夫妻の鯨井博さん、恵子さんが迎えてくれる。

『御菓子司 たから家』店舗詳細

住所:東京都足立区千住4-19-13/営業時間:9:00~18:00/定休日:木(不定あり)/アクセス:JR・私鉄・地下鉄・つくばエクスプレス北千住駅から徒歩6分

gateau koko[志茂]

サクッ、ふんわり! 食感のコントラスト

手前から、アールグレー&ホワイトチョコ240円、フォンダン260円。
手前から、アールグレー&ホワイトチョコ240円、フォンダン260円。

マフィンはキュートな頭でっかちスタイル。表面積を大きくすることでこんがり焼き上げ、一口目はサクッ、胴体に到達すると、打って変わってしっとりふんわりする。この柔らかさは、小麦粉にタピオカ粉をブレンドしているため。定番マフィンは、ミルで細く挽いた茶葉を生地に混ぜたアールグレー&ホワイトチョコなど6種あり、訪れた人々はみんな、どれにしようか迷う姿が楽しそう。

不定期でケーキも登場。
不定期でケーキも登場。
マフィンの穏やかな味わいには、店主・魚住真波さんの人柄も表れている。
マフィンの穏やかな味わいには、店主・魚住真波さんの人柄も表れている。

『gateau koko』店舗詳細

住所:東京都北区神谷2-48-17/営業時間:11:00~17:00(売り切れ次第終了)/定休日:日~木/アクセス:地下鉄南北線志茂駅から徒歩9分

取材・文=信藤舞子 撮影=鈴木愛子、片山菜緒子(gateau koko)