【洋食】
店主まかせのゆる飲み推奨!『洋食堂』[北千住]
シンプルでしゃれた店名に引かれスナック風なドアを怖わごわ開けると……うん、食堂だね。店主のお名前は藤崎洋(ひろし)さん。ゆえに「ひろし食堂とも読めるなーと」この店名。一人でも気後れせず、パスタだけ食べに来る客もいるとか。メニューは日によって流動的。「イタリアンやスパニッシュ、たまにフレンチ……ま、だいたいです」と笑う店主にまかせ、舌が喜ぶ“ひろし料理”でゆる飲みしましょ。
『洋食堂』店舗詳細
カレーとビールのマリアージュ『CURRY BAR GAKU』[北千住]
カレーで酒? と疑問に思ったらお越しください。特にビール。カレーの辛さがビールの旨味を引き出してマジ合う! 小ぶりながらもゆったり落ち着けるコの字カウンターに、店主の山口楽さんが入る。楽さんが「下町にもしゃれたバーがあれば」と17年前に開業。カレー以外の肴も◎。生ビール450円のハッピーアワーが17~20時までなのもうれしい。
『CURRY BAR GAKU』店舗詳細
仲間とワイワイ飲めるデカバコ『ビストロ・オオカミ』[北千住]
毎日通り商店街の裏路地、オオカミのイラストだけの看板……ちょっとドキドキの立地&外観ながら、中はしゃれたオープンキッチンで、明るく元気なスタッフが働き、気楽な雰囲気だ。とはいえ料理はボリューミィなところが下町ビストロ。ムール貝のワイン蒸しは残ったスープをリゾットにしてくれるそうで、腹ペコ野郎も満足。54席のひろびろゆったりデカバコだが、人気店ゆえ週末は予約が確実。
『ビストロ・オオカミ』店舗詳細
気軽に味わえる悶絶イタリアン『トラットリア バール イル ポルトローネ』[北千住]
カウンター中心と小ぶりな店だが、シニアソムリエの前田精郎シェフとバリスタでもある息子の龍哉さんのタッグが繰り出すイタリアンは悶絶もの! この値段でこの品格ある味が気軽に楽しめるとは。うなるしかない。自身も酒飲みな前田シェフゆえ、グルジアやタイなど珍しいワインも揃う。「ポルトローネ」とはイタリア語で「なまけもの」という意味だそうだが、シェフはかなりの勉強家。完全禁煙だから子連れでも安心。
『トラットリア バール イル ポルトローネ』店舗詳細
アメリカの明るい食堂がモチーフ『SUNNY DINER 本店』[北千住]
赤を基調としたポップな外観はもちろん、店内装飾までいかにもアメリカンな、近年のグルメハンバーガーブームの先駆け的存在。ソースやケチャップといった味付けをせず、素材の自然な風味を大切にしている。「こだわらないことがこだわり」と笑う店主の関根さんは、幾度となく食材の産地や調理法を変えてきた。「色々試してみるのが楽しいんですよ。そうやって、いまの自分が心からおいしいと言えるものをつくっています」。
『SUNNY DINER 本店』店舗詳細
"TEX-MEX"スタイルの異国情緒『TEX-MEX CAFE & DINER KHB』[北千住]
テキサスとメキシコのテイストを盛り込んだメニューが目白押しで、40種類以上のアメリカ・メキシコなど各国のビールが飲めるのもうれしい。ハンバーガーのソースには店長・根津さんのこだわりがいっぱい。「自家製サルサやひき肉、キドニービーンズなどをスパイスと調理してつくるチリコンカルネを使ったハンバーガーがイチオシです!」。お店で漬けているという付け合わせのピクルスと一緒に召し上がれ。
『TEX-MEX CAFE & DINER KHB』店舗詳細
ワインと絶品料理を手軽に『ル・コントワール・ドゥ・レジオン』[北千住]
「最後にやるなら、1人で小さな店を」と、路地裏にやってきた濱崎源太さん。錚々(そうそう)たる経歴をよそに、肩肘張らずに集える食空間を設(しつら)え、選(え)りすぐりの食材を使うも、安値で奮闘する。素材力が光る自慢の一品に、鉄網でシンプルに香ばしく焼くビゴール豚料理がある。サクッと歯応えよく、清らかに口溶ける脂は、まるで甘露。カウンター背後にあるセラーはワインの小部屋のようで、入室してボトルを見ながら選ぶ楽しみも。
『ル・コントワール・ドゥ・レジオン』店舗詳細
【和食】
総重量1㎏弱のヘビー級!『キッチンフライパン』[北千住]
出されて聞かずにはいられない。これ普通の量ですか? 「はい、ごはんとキャベツの千切りとカツで1㎏弱かな」と会津出身の伊藤正美さん。会津ソースカツ丼は豚ロースとヒレが本場の主流だが、地元の大学生のためにリーズナブルなチキンも用意。むね肉をパサつかないように揚げ、マル秘自家製ソースにくぐらせる。会津産コシヒカリのごはんもモリモリ。自信がなければ遠慮せず少なめを頼もう。
『キッチンフライパン』店舗詳細
毎月変わる創作和食『下町割烹 とめだて』[北千住]
北千住の踏切近くに、ひっそりと店を構える和食店。おまかせコースは、月替わりで(旬の素材を)8品程(~9品)のコース料理を5500円で味わえる。和食店でありながら日本酒のみならずワインやクラフトビールも取り揃えている(時期により内容変更あり)。「ていねいに仕込み、頑張ってます」と、和服姿で接客する妻・路世さんが舞台裏を披露。ふんわり温かな夫妻の人柄も、下町を思わせる。
『下町割烹 とめだて』店舗詳細
お手頃うな重に狂喜乱舞 !『千寿』[北千住]
「うなぎをもっとお手頃価格で気軽に食べてほしい」と、女将の松本たか子さん。千住関屋で営む鰻問屋『松本』が平成元年に開業。冬は九州、春は愛知から届く上質なウナギを、羽田空港まで迎えに出向き、毎朝、店へと運び入れる。注文後、タレに付け焼けば、肉厚な身がふっくらとろ〜り。関東風らしい辛口のタレが、うなぎの風味を引き出して、一気に無心の境地へ。肝焼きやう巻きなども用意され、ゆるりと日本酒も傾けたくなる。
『千寿』店舗詳細
1996年開店、沖縄通の秘かな聖地『一初』[北千住]
「いわし専門で開店したのに、2年目に不漁になってね」。いわしと沖縄の2本立てになった理由を、店主の箕輪清さんが振り返る。沖縄料理は、妻・初美さんの故郷、宮古島の義母から教わった家庭の味。そこに、清さんの板前技が融合し、独自のメニューも生まれた。揚げたグルクンが主役のひとり鍋は、かつお出汁のピリ辛醤油味で、島豆腐や宮古直送のニンニク葉が入る。が、「沖縄には、鍋料理はないよ」と清さん。冬+千住限定なり。
『一初』店舗詳細
淀みない所作で握る寿司は美しい『おすしやさんの家 たなか』[北千住]
住宅地に突如現れる白いのれん。くぐれば、自宅を改装した小上がりで田中宏さん・美智子さんが迎えてくれる。なんとここ、天然モノ10貫のおまかせで2500円。「高級店ってのが苦手で(笑)。気取らず寿司を食べてほしい」と、かつて西麻布で握っていた宏さん。淀みない所作で握る寿司は、すっと面長で歌舞伎役者のように美しい。そこに自家製の煮切りで薄化粧。4日熟成させたヒラメの昆布ジメなど、ネタの素晴らしさに思わず相好は崩れ、「ああ幸せ~」。
『おすしやさんの家 たなか』店舗詳細
元仲買人がさばく新鮮刺し身『市場食堂 さかなや』[北千住]
足立市場で12年間仲買人をしていた関野隆文さんが仕入れて、さばくのでネタの鮮度と質はピカイチ。お手並み拝見と特撰お造り盛合せ3600円を頼むと、身の厚さにびっくり。「魚も肉も薄くちゃ食べた気にならないでしょ?」。さて、ほんのりルビー色のシメサバからいくか大トロをいただくか。クロムツに狙いを定めて食せば、「而今(じこん)」や「黒牛(くろうし)」などの地酒でちびちびやるのが大正解なり。
『市場食堂 さかなや』店舗詳細
市場の食堂で見つけた八戸ラーメンに舌鼓『かどのめし屋 海鮮食堂』[千住大橋]
海鮮丼や焼き魚、天ぷらなど、さまざまなメニューが品書きに並ぶ市場食堂の看板は、八戸ラーメン。「八戸に行ったときに食べたら、妻がハマっちゃって」と笑う店主の繁田秀幸さん。八戸の商工会議所から認定を受け、麺とスープは現地から取り寄せている。細ちぢれ麺に煮干しと昆布、鶏のスープがよく絡み、安心感のある味にまったり。セットで丼も合わせて食べれば、活力がみなぎる!
『かどのめし屋 海鮮食堂』店舗詳細
取材・文=佐藤さゆり・高橋健太(teamまめ)、鈴木健太、下里康子、神田ぱん、上原 純(Office Ti+) 撮影=鈴木愛子、山出高士、丸毛透、井原淳一、木村心保