大根おろしが入ったソースで和風に『日本酒Dining 根岸 川木屋』[鶯谷]
お酒のシメにはお茶漬けが普通だが、この店の定番はこのカツサンド。トーストしてあるパンはカリッとした食感が楽しいし、ソースに大根おろしが入っていてちょっと和風なのもポイント。これは、もともと店長の川木一伸さんがまだお店をお母さんと一緒にやっていたときにできたメニューで、ココアパウダーがかかっている揚げたパンの耳は、そのお母さんがむかし作ってくれたオヤツを元にしているそうだ。
『日本酒Dining 根岸 川木屋』店舗詳細
とんかつ自体の力強さが秀逸『とんかつ ひなた』[高田馬場]
2017年の年始にオープンするなり行列のできる人気店となった、都内屈指の人気のとんかつ屋さんにもカツサンドが。ヒレかつサンドは、定食で出すときとは切り方、揚げる形を変えて、そのおかげで揚げ時間も微妙も変わってくるそう。とんかつ屋さんだけあって、パンより何よりとんかつ自体の力強さを感じる。決め手のソースにもこだわり、もしかすると定食よりもお得なんじゃないかと思ってしまうほど。
『とんかつ ひなた』店舗詳細
オリーブオイルで焼いたカツレツ風『BUZZ OFF』[池尻大橋]
エレベーターの扉が開くともう店内、という造りにびっくり! こういうちょっとした驚きがお店を15年も続けられる秘訣なのかも。カツサンドも昔からの定番メニュー。カツはオリーブオイルで表裏と半分ずつ焼いていくカツレツ風のやり方で揚げている。キメの細かいパン粉が油を吸いすぎないようにということらしい。野菜ベースのやさしいソースにビネガーのパンチが効いている。
『BUZZ OFF』店舗詳細
手軽に食べられる軽やかさ『名曲・珈琲 麦』[本郷三丁目]
特徴的なカツは、安く手軽に食べられるようにかなり薄め。むかしながらのこのカツに、やっぱり薄めのパン、それにレタスにキャベツ、トマトのシャキシャキ感。食感は柔らかで軽やかなので、6切れあってもサラリと食べられちゃう。一緒についてくるサラダとフルーツもうれしいけれど、名物のプリンを一緒に頼んでもいいかも。
『名曲・珈琲 麦』店舗詳細
甘辛タレの新潟名物『新潟カツ丼 タレカツ 神保町本店』[水道橋]
ただでさえ新潟の誇る食文化「タレカツ丼」を東京で食べられる店が少ないのに、それを豪華にもバーガーで食べさせてくれるなんて! このバンズの分厚さ、ムッチリ感もちょっとほかにはないし、そもそもタレの甘辛具合、カツへの絡み方もばっちり。衣のサクサク感も残っていて、食感のアクセントにもなっている。ちなみに少し離れたところにあるすずらん通り店では、本店にはない「タレカツサンド」もありますよ。
『新潟カツ丼 タレカツ 神保町本店』店舗詳細
びっくりするほどの大きさ『マイスタームラカミ』[武蔵境]
創業はなんと昭和9年(1934)! 肉の仲買から鶏卵・鶏肉、さらには精肉全般、さらには加工肉も扱うようになって、一時期には地域の中心にもなっていたほどの大店。びっくりするほどの大きさのカツサンドをはじめたきっかけは、付き合いのあった飛騨のパン屋さんのパンを使ってなにかできないかと考えたことから。メニューには載っていないので、お店の人に「カツサンドください」と(小声で)頼めばその場ですぐに作ってくれる。
『マイスタームラカミ』店舗詳細
取材・文=かつとんたろう 撮影=小野広幸