朝は銀座生まれのパンでおはよう!『銀座木村家』
この街で早い朝食なんて似合わない、10時でも早いくらい。本店2階のカフェのパンは階上の工場で製造される、生まれながらの銀座っ子。そろそろ「シネスイッチ銀座」の1回目? 目の前の三越が開店かな?……4丁目交差点を見下ろしながら、メニュー登場以来変わらぬハムとチーズが挟まったおなじみトーストを食べる。人気のモーニングに開店前から並ぶ人の目当ては窓際の席。銀座の一日を幸せに過ごすなら、このくらい平気さ。
『銀座木村家』店舗詳細
主役の卵が胃袋から疲れをほぐす『喫茶 you』
オムライス人気で行列ができる喫茶店の、秘かにファンが多いサンド。マーガリンを使ってまとめるオムレツは、焼き色皆無のふっわふわで、自家製マヨネーズが卵の甘みを引き立てる。「コーヒーに合うのよ。砂糖と生クリーム入りがワンダフル!」と、店主の松嶌龍子さん。やってみよう。6切れ入り800円。
『喫茶 you』店舗詳細
3 時のおやつに誰かとゆったり『銀座ウエスト 本店』
優雅で清楚で、落ち着きあるレトロ感はいつ訪ねても変わらない。豊富なサンドイッチのラインナップもほとんどが創業以来だが、その時々でおいしい物を、というポリシーから食材の吟味も欠かさない。見目麗しき姿なれど、ハムも野菜もボリューム満点だ。実はパンの種類やトーストする・しないも選べて、飲み物の多くはおかわり自由。楽しい話ができる誰かを誘って、喧噪と別世界の昼下がりを味わいたい。あわてない銀座をどうぞ。
『銀座ウエスト 本店』店舗詳細
たまごサンドの海に溺れたい『喫茶 アメリカン』
パンがでかい。具のゆでたまごフィリングだって、こぶし大だ。1983年に創業したこちらは、歌舞伎座の改装を機に名物を作ろうと一大決心。そこで笑っちゃうほどジャンボなサイズにしたという。「1人前はパン1斤だね」。わっはっはと名物店主の原口誠さんは豪快に笑う。その日焼きたてのパンはふんわりもっちり。かぶりつけば、ふかふかのパンに顔がめり込むのが快感。食べきれないのは必然なので、持ち帰り可能です。
『喫茶 アメリカン』店舗詳細
締めにサンドが夜の銀座流『みやざわ』
夜の銀座もサンドイッチなら大丈夫。周辺の100軒以上の店をお得意さんに持ち、一晩中サンドイッチを出前する『みやざわ』なら、夜の街の雰囲気を感じながら絶品サンドを食べられる。「おはよう!」と来店して出勤前の軽食を取る女性、仕事終わりの会社員、注文したサンドイッチを取りに来た黒服のお兄さん。3斤の業務用食パンが毎日25本前後出るというのもわかる忙しさ。下ごしらえが大変だろうなぁ。やっぱりビールください!
『みやざわ』店舗詳細
構成=フラップネクスト 取材・文=岡本ジュン、高野ひろし、佐藤さゆり・松井一恵(teamまめ) 撮影=金井塚太郎、木村心保、高野尚人、本野克佳