明治43年創業の「銀ブラ」発祥のカフェー
銀座8丁目中央通り沿いにある『カフェーパウリスタ』。
明治43年（1910）銀座6丁目に、創業者が大隈重信氏の支援を得てブラジル・サンパウロ州政府庁専属ブラジル珈琲発売所『カフェーパウリスタ』として創業した約110年の歴史あるお店です。
その後震災などで何度か移転もあり、現在の店舗では昭和45年（1970）から営業されています。
1階と2階合わせて100席ほどの大箱のお店ですが、パリの著名なカフェを模した創業時の店舗も今くらいの席数だったそうです。
大正時代に生まれたと言われる“銀ブラ”という言葉。
いまは銀座をブラブラする意味で使いがちですが、最初は当時珍しかったブラジルコーヒーを、銀座の『カフェーパウリスタ』に飲みに行くことを“銀ブラ”と呼んでいたそうです（諸説あります）。
ジョン・レノン、オノ・ヨーコ夫妻が訪れた際に座った席もあり、明治から現在に至るまで、日本のカフェ文化を創って来られたお店だと実感出来ます。
人気のキッシュとケーキセット
創業時は、米国風ドーナッツとサンドイッチが人気だったそうですが、今の人気メニューはキッシュとケーキセット。
好きなキッシュと好きなケーキに、コーヒーも付くお得なセット。
嬉しいことに、コーヒーは1杯お代わり出来るので、キッシュと一緒に1杯、ケーキと一緒に1杯という楽しみ方も出来ます。
黒猫が選んだキッシュはキッシュ ロレーヌ。
ほうれん草とベーコンに、4種類のチーズを合わせた王道キッシュで大満足な美味しさ。
キッシュは他にサーモンとほうれん草のキッシュ、3種類のきのことたっぷりベーコンキッシュがありました。
ケーキもいろいろあり迷うな〜。
この日ショーケースには、ピスタッシュ・ショコラ、いちごのチョコレートタルト、パウリスタ モンブラン、キャラメルベイクドチーズケーキ、ザッハトルテが並んでいました。
迷った黒猫ですがザッハトルテをチョイス。
ウィーン発祥のチョコレートケーキですが、パウリスタのケーキの中で1番昔からあるとのことで選びました。
お代わりしたブラジルコーヒーとの相性もピッタリにゃー♪
「銀ブラ証明書」で嬉しさ倍増！
お店のレジで「銀ブラ証明書」を発行してもらえます。
「銀ブラ」が始まった大正時代は、コーヒー1杯5銭。多くのモガ、モボ（モダンガール・モダンボーイの略）が『パウリスタ』に訪れ、１日4000杯ものコーヒーが出る時もあったそうです。
その頃のお店のキャッチフレーズは、海外の詩から引用した「鬼の如く黒く、恋の如く甘く、地獄の如く熱きコーヒー」。
そんな歴史に思いを馳せながら味わうブラジルコーヒーの美味しさはまた格別です。
ぜひ今度のお休みに「銀ブラ」してみませんか。
『カフェーパウリスタ』店舗詳細
取材・文・撮影＝ミスター黒猫
