【散歩コース】
スタート:京都駅前バス停から市バス50系統で北野天満宮前バス停まで35分・230円
市バス北野天満宮前バス停(すぐ)→北野天満宮(13分/0.7km)→平野神社(17分/0.9km)→千本釈迦堂(大報恩寺)(9分/0.5km)→釘抜地蔵(石像寺)(5分/0.3km)→千本ゑんま堂(引接寺)(14分/0.8km)→織成舘(18分/1.0km)→西陣織会館(3分/0.2km)→晴明神社(5分/0.3km)→市バス堀川今出川バス停
ゴール:堀川今出川バス停から市バス9系統で京都駅前バス停まで26分・230円
今回のコース◆約4.7km/約1時間30分/約6000歩
北野天満宮/梅の名所でもある学問の神を祀る古社
学問の神様・菅原道真を祀る。全国の天満宮・天神社の総本社で学業成就や災難厄除などに御利益があるという。早春には約50種約1500本の紅白の梅が咲き誇る。
平野神社/名木や珍種など多くの桜が咲く
奈良時代末期の創建で延暦13年(794)の平安遷都の際に現在地に遷されたという。京都有数の桜の名所で、古くから「平野の夜桜」として知られる。
千本釈迦堂(大報恩寺)/本堂は京都市最古の木造建築物
鎌倉時代初期に創建。国宝の本堂は応仁の乱をはじめとした戦乱を逃れ、安貞元年(1227)の建立時の姿を残している。本尊の釈迦如来像も創建当時もので、行快の作だという。
釘抜地蔵(石像寺)/痛みや苦しみを抜く地蔵尊
本尊の釘抜地蔵尊は、古くから心と体の痛みを抜く御利益があると信仰される。本堂の壁には痛みが取れたお礼の意味を込めて2本の八寸釘と釘抜きが付いた絵馬が奉納されている。
千本ゑんま堂(引接寺)/高さ約2mの閻魔像が本尊。境内には紫式部の供養塔がある
あの世とこの世を往来する力があったという小野篁(おののたかむら)が閻魔様を降ろして創建。本堂には日本最大級の閻魔像が鎮座して裁判の様子を再現する。国の重要文化財の紫式部の供養塔は必見。
織成舘/きらびやかな西陣織を展示
西陣帯を製造する『渡文(わたぶん)』の町家を生かしたミュージアム。館内では復元した能装束や時代装束のほか、日本各地の手織物を展示。工場の見学や西陣織体験ができ、売店もある。
西陣織会館/西陣織の手織り体験ができる
西陣織の製品や歴史的資料などの展示や製作実演を通じて魅力を紹介。ミニ手機(てばた)による手織り体験やマフラー作りなどの製作体験ができる(要予約・有料)ほか、西陣織ショップも。
晴明神社/6代の天皇に仕えた天才陰陽師・安倍晴明公を祀る
平安時代中期の陰陽師で天文学者の安倍晴明公を祀る。晴明の偉業を称えた一条天皇の命により寛弘4年(1007)に創建。魔除けや厄除けなどに御利益があり、最近ではパワースポットとしても知られる。
【商店街に妖怪たちが集結。「百鬼夜行」のイベントも開催】
大将軍(たいしょうぐん)商店街/百鬼夜行
北野天満宮の南側にある「大将軍商店街」は、西大路から中立売(なかだちうり)通まで約400mの一条通にある。「一条妖怪ストリート」とも呼ばれ、かつて一条通を妖怪たちが行進したという「百鬼夜行」をモチーフに、商店街の活性化を図っている。商店街の店舗前では、ろくろ首や天狗(てんぐ)などの妖怪がお出迎えしてくれる。
各店舗でも妖怪にちなんだメニューを展開。『山田フライ専門店』では妖怪コロッケを販売。ちょっとおどろおどろしい妖怪グルメを味わおう。
毎年4月には「一条百鬼夜行」が行われる。参加者が趣向を凝らした妖怪に扮して、百鬼夜行さながらに商店街を練り歩く。ほかにも「モノノケ夜市」が開催され、全国各地から妖怪グッズのアーティストたちが集まり販売する。イベントオリジナルのグッズも好評だ。
商店街には、イベントを手がける団体「百妖箱」のギャラリー兼ショップもある。
【京都グルメを堪能】
『京豆腐 とようけ茶屋』湯葉づくしの定食を堪能
明治30年(1897)創業の老舗豆腐店『とようけ屋 山本』の茶屋。できたての豆腐が食べられ、生湯葉刺身や湯葉の天ぷらなどがセットになった京野菜と生湯葉膳2013円が人気。
『さらさ西陣』銭湯を改修したカフェでひと休み
築90年以上の旧銭湯をリノベーション。壁にはマジョリカタイルがあしらわれ、歴史を感じられる。トンカツやエビフライ、スパゲッティなどを盛り合わせたトルコライス1300円。
『茶ろん たわらや』老舗和菓子店が手がける茶房
『京菓子司 俵屋吉富 小川店』に併設。クリームあんみつ990円は、大きくて四角い寒天に2種類の白玉、丹波大納言小豆の粒餡などがのり、蜜は黒・抹茶・和三盆から選べる。
取材・文=アド・グリーン
『散歩の達人 歩きニストのための京都散歩地図』より