雷電神社
火防・雷除けの霊験あらたか
関東を中心に広く分布する雷電神社の総本宮。推古天皇6年(598)聖徳太子の創建とされ、沼の浮島に祠を建てたのが始まりという。本殿の彫物は左甚五郎10代目の親方、石原常八の作。「唐子遊び」の鰻取りが板倉らしい。二間社がめずらしい末社の八幡宮稲荷神社は天文16年(1547)の建立。群馬県最古の木造建築で国の重要文化財。天保6年(1835)に本社を再建した際、鳥居付近から移したという。
小林屋
雷電神社の門前で味わうナマズ料理
天保7年(1836)創業、現在8代目の老舗で、以前は割烹旅館もしていた。ナマズは活きのいい国産の天然ものだけを使う。柔らかな白身の天ぷらはクセがなくふっくらした食感。たたき揚げはナマズの身を無駄なく使おうと昭和の初めに6代目が考案。ナマズのすり身と豆腐、ニンジン、シソの実などを合わせてカリッと揚げる。単品注文(300円)やテイクアウト(1個59円)もできる。
雷電沼
板倉にもあった万葉集ゆかりの地
「上つ毛野(かみつけの)、伊奈良(いなら)の沼の、大藺草(おおいぐさ)、外(よそ)に見しよは、今こそまされ」。柿本人麻呂が詠んだ万葉集東歌にある伊奈良沼は、町内にあった板倉沼のこと。かつては大きな沼地だったが、昭和後期頃からどんどん埋め立てられて工業団地になり、現在は雷電神社に隣接する雷電沼がその名残という。
●見学自由。群馬県板倉町板倉2742-44 ほか(板倉中央公園内)
川魚・郷土旬菜 うおとし
ユニークなナマズの寿司が味わえる
ナマズをはじめ、フナ、コイ、ウナギなど水郷らしい川魚や地元の旬の野菜をふんだんに使い、天ぷら、たたき、コイの生刺(なまさし)など定番の郷土料理はもちろん、オリジナルな料理が楽しめる。淡白で上品な甘みのあるナマズ寿司や、鮮度のよいフナやコイを厚切りに仕上げたあらいも人気。
渡良瀬遊水地
ラムサール条約の登録湿地になった本州最大の湿地
足尾銅山から流れ出した鉱毒を沈殿させて無害化するために作られた我が国最大の遊水池。3つの調節池のうち常に貯水されているのは、旧谷中村の遺構を残すためにハート形になった「渡良瀬貯水池」(谷中湖)のみ。ほとんどが栃木県で板倉町の部分はほんの少しだが、レンタサイクルで足を延ばしたい。
●無料。9:30〜17:00、月(祝の場合は翌)休。