夏場にお客さんを呼び込もうと始まった

いまや東京名物として開催される「阿佐谷七夕まつり」が始まったのは1954年のこと。当時はまだ電気冷蔵庫さえ珍しい時代。エアコンが普及しておらず、客足が遠のきがちだった暑い盛りにお客さんを呼び込むことが商店街の課題だった。そこで、イベントを企画してにぎわいを取り戻そうと、月遅れの8月に「阿佐谷七夕まつり」が開催されるようになった。

メイン会場となるのが、JR阿佐ケ谷駅南口を出てすぐの阿佐谷パールセンター商店街。駅前から青梅街道にいたるまで南北に延びる全長約700mのアーケード商店街で、200軒を超える店舗が軒を連ねている。8月に入ると商店街では七夕まつりの準備が本格的に進められ、色とりどりの笹飾りや吹き流し、巨大なくす玉、さらには青森ねぶたに着想を得たというハリボテが飾られる。「七夕まつりは各地で行われますが、阿佐谷のウリはやはり手作りのハリボテ。各商店主や地元の小中学生が時間をかけて製作するハリボテだけでなく、一般から募集するプチハリボテも含めると約100個が飾られます」と阿佐谷商店街振興組合の担当者。

商店街に浮かぶように飾られる個性豊かなハリボテ。なかには人気のキャラクターや話題の人物などをモチーフにしたものもあり、思わず笑みがこぼれる。
商店街に浮かぶように飾られる個性豊かなハリボテ。なかには人気のキャラクターや話題の人物などをモチーフにしたものもあり、思わず笑みがこぼれる。

人気漫画のワンシーンにも登場!

また、七夕まつりでは商店街での食べ歩きも醍醐味だ。商店街では約70の露店が並ぶだけでなく、地元の商店が店先で模擬店を出店。生ビールをはじめとするお酒やソフトドリンクから、焼きそばやたこ焼き、かき氷などのお祭りグルメ、さらには各店舗の限定メニューまで、さまざまな商店街の味を食べ歩くことができる。

「今年で70回目。いつものように安心安全にやることが大事なので特別なことは行いませんが、周年記念なので、みなさんぜひお越しください」(阿佐谷商店街振興組合)。最近では阿佐谷を舞台として人気漫画『ひらやすみ』で阿佐谷七夕まつりが登場したり、ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』のロケ地になったりして、休日には聖地巡礼に訪れるファンも。街としても盛り上がりをみせる阿佐谷の七夕まつりにぜひ出かけよう。

阿佐谷パールセンター商店街の入り口に飾られる大きなくす玉飾りも阿佐谷七夕まつりの名物。
阿佐谷パールセンター商店街の入り口に飾られる大きなくす玉飾りも阿佐谷七夕まつりの名物。

今年は『散歩の達人』編集部制作のハリボテも!

今年は『散歩の達人』編集部もハリボテ作りに挑戦! 『散歩の達人』2026年8月号「中野・高円寺・阿佐ケ谷」では、制作の様子をレポート。ハリボテ作りは初挑戦だった編集部員たちだが、果たしてどんな作品を作り上げたのか!? ぜひ会場で確かめてみよう。

この記事に関連する書籍
散歩の達人 2026年8月号
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独自のカルチャーを築き上げてきたこのエリアは、いま大きな転換期を迎えている。街が更新される瞬間には、いつだって新しい物語があるものだ。新章へと続いていく街のいまを歩く。
2026年8月7日(金)~11日(火・祝)に開催される第70回「阿佐谷七夕まつり」。ちょうど2026年8月号(中野・高円寺・阿佐ケ谷特集)が発売中のタイミングじゃん!と気づいた我々、散歩の達人編集部は、「阿佐谷パールセンター」に飾られるハリボテづくりに参加することに。いったいどんな作品ができるのか——?

開催概要

「第70回阿佐谷七夕まつり」

開催日:2026年8月7日(金)~11日(火・祝)
開催時間:10:00~22:00(店舗によって異なる)
会場:JR阿佐ケ谷駅周辺(東京都杉並区阿佐谷南)
アクセス: JR中央線阿佐ケ谷駅下車すぐ

【問い合わせ先】
阿佐谷商店街振興組合☎03-3312-6181
公式HP:http://www.asagaya.or.jp/

 

取材・文=香取麻衣子 ※写真は主催者提供