冬の夜祭と対をなす川瀬祭

秩父神社の夏祭りとして毎年7月19・20日に行われる「秩父川瀬祭」。12月の「秩父夜祭」と対比する祭りといわれ、「夜」の祭りに対して「昼」の祭り、「冬」に対して「夏」、また主役が「大人」に対して「子供」と対をなしている。主役とされる子供たちは山車に乗って囃子手をしたり、花笠を付けた拍子木を務めたりするなど、明るく元気なかけ声が街に響きわたる。

夏祭りでは豪華絢爛な8基の笠鉾と屋台が2日間市街地を巡行する。なかでも19日(日)の宵宮の主なみどころは、「天王柱立て神事」と「奉納花火」。19時からの「天王立神事」では、すべての笠鉾と屋台が秩父神社に集結し、境内の日御碕宮(ひのみさきぐう)に祀られる須佐之男命(すさのおのみこと)を迎えて悪疫の退散を願う神事が行われる。また、19時30分~20時の間には奉納花火として、羊山公園から色鮮やかな花火が打ち上げられ、夏の夜空を彩る。

すべての山車が集まる「天王柱立て神事」。境内に提灯やぼんぼりの明かりが浮かび上がり、幻想的な美しさを見せる。
すべての山車が集まる「天王柱立て神事」。境内に提灯やぼんぼりの明かりが浮かび上がり、幻想的な美しさを見せる。

荒川で行われる勇壮な「神輿洗い」

20日(月・祝)の大祭では、朝から山車が町内を曳き廻される。そして、この日の一番の見どころは荒川で行われる「神輿洗いの儀」。11時に神輿が神社を出発し、昼過ぎには荒川の武之鼻橋付近へ。12時30分ごろから男たちが重さ約400kgの白木造りの神輿を担いで荒川に入り、清流で神輿を清める。「400kgの神輿を担いで上流に向かって歩いていく姿は迫力満点! 武之鼻橋の上から見学するのもおすすめですよ」と教えてくれたのは秩父市観光課の担当者。

荒川で行われる「神輿洗いの儀」。水しぶきをあげながら神輿を担いで川の中を練り歩く。
荒川で行われる「神輿洗いの儀」。水しぶきをあげながら神輿を担いで川の中を練り歩く。

また、12時15分ごろには本町交差点付近で番場町屋台・宮側町屋台・東町屋台・熊木町笠鉾・道生町笠鉾による5町曳き別れが行われる。秩父夜祭には出ない5基であること、またそれら5基の山車が集まって散り散りになる場面は見ものだ。

「ほかにも同じ20日の夜には3町曳き別れや上町笠鉾・道生町笠鉾による兄弟笠鉾曳き別れも行われます。この曳き別れは川瀬祭でしか見られないものなので注目していただければ」(秩父市観光課)。荒川で執り行われる「神輿洗いの儀」や日が落ちる頃に明かりが灯った山車が集まる「天王柱立て神事」、山車の曳き別れなど、夏ならではの風情が感じられる祭りを楽しもう。

開催概要

「秩父川瀬祭」

開催日:2026年7月19日(日)・20日(月・祝)
開催時間: 9:00~22:00ごろ(19日は11:00~)
会場:秩父市街、秩父神社周辺(埼玉県秩父市番場町1-3)
アクセス:西武鉄道秩父線西武秩父駅から徒歩10分、秩父鉄道秩父駅から徒歩3分

【問い合わせ先】
秩父市観光課☎0494-25-5209
公式HP:https://navi.city.chichibu.lg.jp/p_festival/1273/

 

取材・文=香取麻衣子 ※写真は主催者提供