14名の作家が「食」の視点でとらえた作品を紹介
4つの章で14名の作家の写真や映像作品を紹介し、家族や自分自身の食卓の記憶、社会問題、食事を軸としたコミュニケーションについて考えていく本展。
広報担当者は「本展では、私たちにとても身近な『食』をテーマに、14名の作家の写真・映像作品を紹介しています。また、トークイベントには、食に関連した作品を多く手がけてきた、作家・歌人のくどうれいん氏や、料理研究家の土井善晴氏をお招きします。ぜひ展覧会やイベントを楽しんだあと、お気に入りのお店で食事を楽しんだり、大切な人と一緒に食卓を囲んだりと、それぞれの『食』を感じていただけたらと思います」と見どころを語る。
出品作家は島尾伸三、原美樹子、野口里佳、潮田登久子、川内倫子、奈良原一高、山田實、宮本隆司、竹谷出(たけやいずる)、宮崎学、土田ヒロミ、楢橋朝子、岩井優(まさる)、折元立身(おりもとたつみ)の14名(敬称略)。それぞれの作家がとらえた食の風景が、観る人自身の食の記憶を呼び起こす。
島尾伸三の〈生活 1980-85〉シリーズにも注目!
注目の作家の一人が、島尾伸三氏(1948~)だ。島尾敏雄・ミホのもと、奄美大島で育ち、写真家・作家として活動を続ける伸三氏。同じく写真家で妻である潮田登久子氏(1940~)。そして「女子高生ゴリコ」で作家デビューし、エッセイストとしても活躍する娘のマホ。本展では家族3人がともに暮らした洋館での日常が収められた〈生活 1980-85〉シリーズが紹介される。特定の家族の記録でありながら、どこか普遍的な親密さや懐かしさのある作品で、観る者それぞれの記憶を呼び起こす。夫婦である島尾と潮田の作品を同室に展示し、それぞれが見つめた家族の風景が紹介される。
また、人間社会の影響を受ける動物たちの生態を浮き彫りにした宮崎学氏(1949~)の〈イマドキの野生生物〉シリーズや、食事が他者と時間や空間を共有する行為であることを示した折元立身(1946~2025)のパフォーマンス作品〈おばあさんのランチ〉シリーズなどの魅力にも迫る。
関連イベントも開催
ゲストによるトークイベントが開催
本展にちなみ「食」をテーマに、ゲストを招いたトークイベントが開催。各日『東京都写真美術館』1階ホールにて開催。定員190名(WEBサイトより事前申し込み制、抽選)、参加費無料。※手話通訳・文字表示支援付き。
8月20日(木)18時30分~
登壇者:料理研究家・おいしいもの研究所代表土井善晴氏、PGIギャラリーディレクター・高橋朗氏
申し込みは7月31日(金)まで。
9月13日(日)14時~
登壇者:出品作家・川内倫子氏、作家・歌人・くどうれいん氏
申し込みは7月21日(火)~8月16日(日)。
「TOPラボ:コレクションをじっくり味わう3日間」開催
テーマに重なる作品7点を紹介しながら、それらの表現の視点や制作技法、写し出されたイメージの背景などについて観察、鑑賞する3つのプログラムが開催。また一緒に語りあうプログラムや、それらの作品から想起したイメージをからだ全体で表現する「ダンス・ウェル」など、さまざまな角度からじっくりあじわい鑑賞することができる。気になるプログラムに参加してみてはいかがだろう。
・8月28日(金)18:30~20:30 作品鑑賞プログラム
・8月29日(土)14:00~15:30 ダンス・ウェル
・8月30日(日)14:00~15:30 アーティストトーク
※事前申込制。詳細および申込方法は、後日WEBサイトなどにてお知らせ。
開催概要
「TOP コレクション 明日の食卓」
開催期間:2026年7月2日(木)~9月21日(月・祝)
開催時間:10:00~18:00(木・金は~20:00・入館は閉館30分前まで)※8月6日(木)~28日(金)の木・金は夜間特別開館のため~21:00。
休館日:月(月曜が祝休日の場合は開館、翌平日休)
会場:東京都写真美術館(東京都目黒区三田1-13-1 恵比寿ガーデンプレイス内)
アクセス:JR恵比寿駅から徒歩7分、地下鉄日比谷線恵比寿駅から徒歩10分
入場料:一般700円、学生560円、中学生・高校生・65歳以上350円
※中学生以下および障害者手帳をお持ちの方とその介護者(2名まで)は無料。
【問い合わせ先】
東京都写真美術館☏03-3280-0099
公式HP:https://topmuseum.jp/exhibition/5419/
取材・文=前田真紀 画像提供=東京都写真美術館






