フレッシュな希少部位で味わう食感の妙『人形町 鳥波多゛』
酔客でいつも活気あふれる焼き鳥屋。全25種の焼き鳥は、あずき(脾臓)183円ならプチッ、レバー162円は芯がトロリ、肉汁あふれるそり(もも付け根)216円はプリプリ。朝絞めの新鮮な鳥ゆえに際立つ食感の違いに目尻が垂れる。フライパンで煮炒めるもつ煮420円も看板で、濃厚だれをまとう、ふわっと食感のもつは日本酒やビールもいいが、5、6種そろうグラスワインとも合う!
『人形町 鳥波多゛』店舗詳細
フレンチ風つまみと女将の元気で左党ほろり『3 bis』
斜向かいのフレンチビストロ『イレール』が営む3坪の日本酒立ち飲みバー。常連と日替わりで立つ若き女将たちの仲がよく、気さくな接客は友人の家で飲んでいるかのよう。日仏折衷の酒肴が面白く、例えばブーダンノワール(豚の血のソーセージ)640円は熱燗かんと、醤油が隠し味のごぼうの赤ワインきんぴら510円はどっしりとした純米酒と合う。2階には1時間2480円で飲み放題の座り席も。
『3 bis』店舗詳細
魚料理を楽しみたいならここ『立喰い処 酒喰洲』
選りすぐりの鮮魚、天城産の本ワサビを提供前におろすなど、魚に対する真剣度がうかがえる。3年ぶりに復活させたという両国煮込は、槌鯨を江戸甘味で煮た人気商品だ。この槌鯨は、市場では出回らない貴重な食材で、店主・櫻井さん自ら千葉県和田港まで仕入れに出向くという。櫻井さんは元フランス料理人で、海鮮を組み合わせた創作料理は、ここでしか味わえないと人気だ。
『立喰い処 酒喰洲』店舗詳細
カウンターに心地よい空気が流れる老舗の風格『笹新』
大皿料理が並ぶコの字カウンターに、凛とした空気がほどよく流れるのは創業半世紀の老舗ならでは。「初代の私のおじいちゃんは隣の『佐々木酒店』の店主でしたが、お酒好きが高じて居酒屋をはじめたんです」と3代目女将。名物の肴は、初代から受け継ぐねぎまや板前が築地から仕入れる鮮魚をさばく魚料理の数々だ。脂のりのりの自家製シメサバを純米吟醸で流し込めば、うまさに思わずえびす顔。
『笹新』店舗詳細
取材=鈴木健太、都恋堂 撮影=都恋堂、丸毛 透、本野克佳