大盛苑

君はとろけるタンを知ってるか?

手前が希少な肉厚の和牛上ハラミ。
手前が希少な肉厚の和牛上ハラミ。

半世紀前に東急大井町線ガード下で開店した名店がこの地に移転、2代目の石原養振さんと3代目の徹也さんが切り盛りする。名物は厚さ3cm近くあるタンでん1023円。かつお出汁で煮込むおでん風の牛タンは、極厚なのに噛まずとも口で身がほどけ、昇天級の旨さなり。こちらも分厚い和牛上ハラミ1595円はミディアムレアで焼き、ワサビ醤油をつけて口に放り込めば、肉汁がドバー! これはもう、ステーキそのものだ。

木曜はタンでんを無料サービス。
木曜はタンでんを無料サービス。
「ただ旨いものを出したいだけ」と石原さん親子。
「ただ旨いものを出したいだけ」と石原さん親子。
新鮮なホルモンが5種並ぶスタミナセット3740円。
新鮮なホルモンが5種並ぶスタミナセット3740円。

『大盛苑』店舗詳細

住所:東京都品川区二葉1-17-16 /営業時間:16:30~24:00(日・祝は16:00~23:30)
/定休日:月(祝の場合は翌日)/アクセス:JR・私鉄・りんかい線大井町駅から徒歩12分

居酒屋 みかさ

変幻自在のモツ料理についもう一献

狭いからこそ大将(右)や2代目(手前)と会話も弾む。
狭いからこそ大将(右)や2代目(手前)と会話も弾む。

カウンターの1階と座敷の2階を合わせ、20人も入れば満席となる小さな名酒場。この道45年の堀淳さんが考案した創作モツ&肉料理が、酒飲みの心をつかんで離さない。例えばニンニクの効いた醤油ダレで炒める牛ギアラやわらかいため880円やハチノスきゅうり和え550円は、モツのしなやかな食感と濃い味付けで、生ホッピーがどんどん進む。「親父は研究熱心で、昔は朝食にモツの料理が出てきたことも」と2代目・幸一さん。

泡立ちクリーミーな生ホッピー550円。
泡立ちクリーミーな生ホッピー550円。
迷路のような路地裏に立地。
迷路のような路地裏に立地。
ホルモンぽん酢550円(右下)など。
ホルモンぽん酢550円(右下)など。

『居酒屋 みかさ』店舗詳細

焼肉ヴィクトリー

最高肉質で焼き肉界のVロードを驀進

特上ロース焼(手前右)や味噌だれをまとった甘いレバー660円(右)が人気。
特上ロース焼(手前右)や味噌だれをまとった甘いレバー660円(右)が人気。

「質と量を考えるとグラム単位ならウチがお得だと思います。」と店主の佐藤さん。「ほとんど原価」の特上ロース焼200g3300円はご褒美肉の貫録十分。網に置くと美しい霜降りからみるみる脂が溶けだす。適度に熟成させた肉厚のヴィクトリー塩焼(ハラミ)2750円もジューシーかつ赤身の旨さも兼ね備え絶品。「東京食肉市場に40年以上通ってるから常にいい部位を回してくれます」。

食肉市場からその日仕入れたレバーを仕込む。
食肉市場からその日仕入れたレバーを仕込む。
ほれぼれするほどサシが美しい特上ロース焼。
ほれぼれするほどサシが美しい特上ロース焼。

『焼肉ヴィクトリー』店舗詳細

住所:東京都品川区大井1-50-15/営業時間:17:00~23:00LO(ドリンクは23:30LO)/定休日:月/アクセス:JR・私鉄・りんかい線大井町駅から徒歩3分

池上線ガード下物語

“プリジュワ”ホルモンに恍惚 !

幻のホルモンは腸壁に焦げ目が付くぐらい焼き、ひっくり返してさらに1分ほど焼けば頃合い。
幻のホルモンは腸壁に焦げ目が付くぐらい焼き、ひっくり返してさらに1分ほど焼けば頃合い。

開店時は、東急池上線のガード下で煙に燻されて食べるようなホルモン屋だった。移転した今はきれいな店に生まれ変わったが、その時から不変の名物が幻のホルモン1045円。「当時、脂つきの大腸を出す店はほとんどなかった。」とスタッフ。つやつやの白い脂とピンクの腸壁の両面を焼いて頬張れば、プリプリ食感の後に脂がジュワッとあふれ出す。三角バラという肉質のやわらかな部位を使う上カルビ2090円も絶品。

排煙処理もしっかりとした店内。
排煙処理もしっかりとした店内。
本場熊本から直送の馬肉を使う馬ユッケ1848円と生マッコリ605円。
本場熊本から直送の馬肉を使う馬ユッケ1848円と生マッコリ605円。

『池上線ガード下物語』店舗詳細

住所:東京都品川区大崎2-11-1ウィズシティテラス3F /営業時間:11:30~14:00・17:00~23:00 /定休日:無/アクセス:JR・りんかい線大崎駅から徒歩4分

ホルモン焼 もんもん

旨し安し。問屋直営の店で肉三昧!

七輪の炭火で焼く。特上ミノ486円(左上)はコリコリの歯ごたえでビールと好相性。
七輪の炭火で焼く。特上ミノ486円(左上)はコリコリの歯ごたえでビールと好相性。

川崎の肉問屋直営ゆえ、良質な肉を手頃価格で腹いっぱい味わえる。「初めての人は『これで一人前?』と驚かれます」とスタッフ。圧巻の霜降りとボリュームのスーパーザブ一枚肉ステーキ約2000円(時価)は、牛の背中の部位を使っており、リブなどに比べ脂がしつこくなく、やわらかな肉質が魅力。食べたら箸が止まらないこと間違いなし。

赤身と脂のバランスが絶妙なスーパーザブ一枚肉ステーキ。
赤身と脂のバランスが絶妙なスーパーザブ一枚肉ステーキ。
カウンター席があり1人焼き肉もしやすい雰囲気。
カウンター席があり1人焼き肉もしやすい雰囲気。

『ホルモン焼 もんもん』店舗詳細

住所:東京都品川区北品川1-23-18海文堂ビルB1/営業時間:17:00~22:30LO(日・祝は16:00~22:00)/定休日:無/アクセス:京急本線北品川駅から徒歩3分

鳥勝

正しき大衆酒場の空気、濃厚なり

タン80円など串ものの注文は2本から。
タン80円など串ものの注文は2本から。

焼き鳥の煙で燻された壁が飴色に光る店に入れば、店主・田中勝さんとイチさんのおしどり夫婦に引かれた常連で大にぎわい。彼らがつまんでいるのは勝さんが東京食肉市場から毎朝仕入れるホルモンや肉の肴たち。赤ワインをぶっかけたレバーブロック280円や、甘辛いタレが中毒性を生み出すガツ刺260円などを、ご夫婦でテキパキと調理する姿が清々しい。「もう隠居してもいいのに、倒れるまでやるって聞かないの(笑)」とイチさん。

濃厚な煮込み豆腐990円。
濃厚な煮込み豆腐990円。
ガツとコブクロ刺の合盛り520円。
ガツとコブクロ刺の合盛り520円。
「人生、気配りと氷配りが肝心よ!」と常連自らが各客に氷配り。
「人生、気配りと氷配りが肝心よ!」と常連自らが各客に氷配り。

『鳥勝』店舗詳細

住所:東京都品川区南大井4-4-2/営業時間:16:30~21:00(土は16:00~21:00) /定休日:日・祝/アクセス:京急本線立会川駅から徒歩3分

構成=フラップネクスト 取材・文=鈴木健太  撮影=金井塚太郎