天風
熱々たこ焼き&店主に惚れてまう~
注文票を書くのも酒を注ぐのも客自身という性善説万歳の立ち飲み。奥の人がタップで酒を注ぎみんなに回し、入り口側の人が冷凍庫から氷を入れてあげれば、すぐにみんな仲良しに。「ウチはgive&giveの精神や」と店主・さくちゃん。関西出身の客が「東京でやっとほんまもんを食えた」というたこ焼きは外カリ中とろ。夢中でハフハフしつつ熱い生き様のさくちゃんと話してたら、舌もハートもつい火傷。
『天風』店舗詳細
バーカロ フェッロ
酒肴はベネチアのお総菜と電車の音
バーカロとはベネチアの方言で居酒屋の意味。「ベネチアに3カ月いたとき、バーカロに通い詰めました。お店で出してる料理はホームステイ先のお母さんに習ったもの」と店主・河合麻希さん。グラナパダーノ(チーズ)たっぷりの鶏レバーのリゾット750円や塩鱈のペースト550円は濃厚で滋味深く、イタリアはヴェネト州のワインと相性抜群だ。近くを走る井の頭線の電車の音が心地よく、酔いを加速。
『バーカロ フェッロ』店舗詳細
ビアスタンド平野屋
5代目の水先案内でクラフトの海へ
5代目の平野明良さんが創業1世紀以上の酒屋『平野屋』を継いでから角打ちを開始。「自分が好きなベルギーのクラフトビールを主役に据えました」。冷蔵庫にはベルギーだけで約100種、客の要望で増えた他国のものも50種近く。目移りしてしまうが、5代目に「爽やかでフルーティ」「ビターな味」など好みを伝えればおすすめビールを教えてくれる。酒肴も角打ちにしては豊富で、つい長居する酔客も!
『ビアスタンド平野屋』店舗詳細
/営業時間:17:30~23:00(酒店は14:00~)/定休日:日・祝・第3土/アクセス:京王電鉄井の頭線神泉駅から徒歩3分
酔処てげてげ
酔処てげてげ
環七沿いで四半世紀。オーナーのヒロミさんが作りあげた白い漆喰の渋いバーを、今は曜日替わりで若いスタッフが受け継ぐ。客層はミュージシャンから役者の卵、教授までカオス状態。「純粋な飲んべが来る場所。シメの一杯が一杯で終わらない店です」と主に金曜担当のゆうきさん。手作りの肴を用意する日もあるが基本食事はなく、酒は500円から。割り物はどれも濃いめとまさに酒飲みの集会所!
『酔処てげてげ』店舗詳細
構成=前田真紀 取材・文=鈴木健太 撮影=金井塚太郎