洪瑞珍(ホンレイゼン)[高田馬場]

高級食材なしで究めた庶民派サンドの完成形

滿漢(マンハン)サンドイッチ390円。
滿漢(マンハン)サンドイッチ390円。
洪瑞珍日本代表の黃哲誠さん(左)。店員は本店で2カ月の訓練を受けた日本語闊達(かったつ)な台湾人ばかり。店は販売のみ。
洪瑞珍日本代表の黃哲誠さん(左)。店員は本店で2カ月の訓練を受けた日本語闊達(かったつ)な台湾人ばかり。店は販売のみ。

1947年、食糧難だった時代に極力具材の無駄を排し、味つけを工夫して生まれた洪瑞珍サンドイッチ。トリコになった旅行者続出の直営店が高田馬場に2023年4月開店。
薄焼き卵、ハムなどシンプルな具に特製ソースを加味、3層に配したサンドは一気にかぶりつくべし。具材が口内で組み合わさり、独特の味わいの食パンがそれを包み込む。素朴な見た目から想像のつかぬおいしさだ。
サンドに合うよう調整されたお茶も美味。

食パンは現地の味を再現すべく、1年かけて作った特注品。
食パンは現地の味を再現すべく、1年かけて作った特注品。
赤いサンドが目印。オシャレな高田馬場店は台湾中部の本家、北斗本店直営。
赤いサンドが目印。オシャレな高田馬場店は台湾中部の本家、北斗本店直営。
持ち帰り用もカワイくてgood。これは季節限定品の4個用。
持ち帰り用もカワイくてgood。これは季節限定品の4個用。
キッチンカーによる都内巡回販売も進行中。詳細はインスタグラム@hungruichen.japan参照。
キッチンカーによる都内巡回販売も進行中。詳細はインスタグラム@hungruichen.japan参照。

別腹でもうひとくち!

台湾茶(3種) 各500円

四季を感じさせる、焙香烏龍茶・文山青茶・蜜香紅茶の3種が揃う。飲み干しても水を継ぎ足せば二煎味わえる(熱湯不可)。

『洪瑞珍(ホンレイゼン)』店舗詳細

住所:東京都新宿区高田馬場2-8-5/営業時間:10:30~19:30/定休日:無/アクセス:JR・私鉄・地下鉄高田馬場駅から徒歩3分

ワナマナ[飯田橋]

これぞ住民仕様のリアル台湾朝めし

左上から時計回りに、原味豆漿(プレーン豆乳)300円、油條蛋燒餅(台湾式クリスピーサンド揚げパン入り)580円、綜合飯糰(台湾式おにぎり 総合)660円。
左上から時計回りに、原味豆漿(プレーン豆乳)300円、油條蛋燒餅(台湾式クリスピーサンド揚げパン入り)580円、綜合飯糰(台湾式おにぎり 総合)660円。
オーナー管卓明さん(前列右から2人目)を囲むスタッフの皆さんは元気一杯。いつでも「早安(ザオアン)!」(=おはよう!)とお客さまへ明るく挨拶。スタッフTシャツもカワイイ。
オーナー管卓明さん(前列右から2人目)を囲むスタッフの皆さんは元気一杯。いつでも「早安(ザオアン)!」(=おはよう!)とお客さまへ明るく挨拶。スタッフTシャツもカワイイ。

台湾人にも大好評、行列のできる早餐店が2023年3月、大阪から上陸。繁華街から一歩距離を置いた店は、明るくゆったり。油條(ヨウティアオ=揚げパン)ほかたくさんの具を餅米で包んだ台湾式おにぎり総合、サクサク感がクセになる台湾式クリスピーサンド揚げパン入りほか、台湾日常の朝食が勢揃い。一度ではとても制覇できない。
新鮮な伝統製法豆乳も当然美味。朝〜夜営業なので、軽めの夕食にするのも良し。

タロ芋まんほか、すぐテイクアウトできる品も準備。大阪店で人気の台湾風パン類各種も秋口には棚に並ぶ予定で期待。
タロ芋まんほか、すぐテイクアウトできる品も準備。大阪店で人気の台湾風パン類各種も秋口には棚に並ぶ予定で期待。
ガラス張りの店舗は明るく、テラス席もある。
ガラス張りの店舗は明るく、テラス席もある。

別腹でもうひとくち!

台灣甜甜圈(ティエンティエンジュアン=台湾ドーナツ)  280円~。

日本ではまず食べられない、見た目通りの素朴懐かし味。

『ワナマナ』店舗詳細

住所:東京都千代田区富士見2-10-2 飯田橋グラン・ブルーム サクラテラス2F/営業時間:8:00~19:00/定休日:無/アクセス:JR・地下鉄飯田橋駅から徒歩3分

台湾早餐天国[要町]

一見普通の台湾料理、実はどれもベジフード!

上から時計回りに、饂飩湯(ワンタンスープ)340円、魯肉飯(ルーローファン)470円、花生蛋餅(ピーナツダンピン)410円。
上から時計回りに、饂飩湯(ワンタンスープ)340円、魯肉飯(ルーローファン)470円、花生蛋餅(ピーナツダンピン)410円。
スタッフは3人。台南出身の女主、吳孟欣(ウーモンシン)さん(中央)と台日ダブルの娘・紀美さんに息子・達俊さん。吳さんはベジタリアンで自身の食がメニューに活かされている。台湾茶にも精通。
スタッフは3人。台南出身の女主、吳孟欣(ウーモンシン)さん(中央)と台日ダブルの娘・紀美さんに息子・達俊さん。吳さんはベジタリアンで自身の食がメニューに活かされている。台湾茶にも精通。

『TSUMUGU CAFE〜台湾茶とベジフードのおみせ〜』が、店内で週末午前中だけ開く早餐店。こちらも料理はベジ仕様だが、見かけも味も普通の料理と変わらぬ満足度。
魯肉飯や餛飩湯のしっかりコクある味わいにうならされる。花生蛋餅などスイーツ系も充実。どれもベジフードだけに食後感は軽やかだ。「素食」と呼ばれ日常生活に溶け込んでいる台湾ベジの実力を、朝食で堪能できる。
上質な台湾茶もおすすめ。

ゆったりくつろげる店内は、設計士でもある達俊さんが手がけた。
ゆったりくつろげる店内は、設計士でもある達俊さんが手がけた。
看板の味のある絵は、女主の息子達俊さん作。
看板の味のある絵は、女主の息子達俊さん作。

別腹でもうひとくち!

自家製パイナップルケーキ各種 250円~。

これはベジにあらず。台湾で人気の神さま三太子が目印だ。

『台湾早餐天国』店舗詳細

住所:東京都豊島区西池袋3-36-20/営業時間:『台灣早餐天国』は7:30〜12:00(土・日・祝のみ)、『TSUMUGU CAFE』は11:00~18:00/定休日:無/アクセス:地下鉄有楽町線・副都心線要町駅から徒歩5分

guenin(グェイニン)[恵比寿]

手作り感漂う台北のリアル街角ごはん

右上から時計回りに、杏仁茶(呑む杏仁豆腐)550円、ホットサンド各種500円~、肉圓(モチモチぷるぷるの肉まんじゅう)700円。
右上から時計回りに、杏仁茶(呑む杏仁豆腐)550円、ホットサンド各種500円~、肉圓(モチモチぷるぷるの肉まんじゅう)700円。
店を一人で取り仕切る店主の陳煥竣(チェンファンジュン)さん。店内も自作。
店を一人で取り仕切る店主の陳煥竣(チェンファンジュン)さん。店内も自作。

2022年8月開店。台湾人の店主が、かつて勤めていた台北・西門の早餐店の味をベースに本場の味を丁寧に再現。まろやかな台湾式マヨネーズが決め手のホットサンドはまさに街角の朝の味だ。やはり朝の定番で喉にもいい杏仁茶も用意されている。混ぜそばなどメニューも続々追加。
近隣の大手企業から朝食の大量注文を受けたり、常連さん憩いの場となったり、早餐店本来の機能を見事に果たしている。

台湾の披露宴で用いる革製ギフトボックスを小物入れとして販売し人気に。590円。
台湾の披露宴で用いる革製ギフトボックスを小物入れとして販売し人気に。590円。

別腹でもうひとくち!

雪花餅 650円。

もちもち食感とココナッツフレークの取り合わせが美味。

『guenin(グェイニン)』店舗詳細

住所:東京都渋谷区恵比寿1-22-23/営業時間:11:30~20:00/定休日:月/アクセス:JR・地下鉄恵比寿駅から徒歩3分

豆乳専科[池袋]

長年の経験と台湾愛に満ちた工夫が光る

左上から、原味豆漿(豆乳ストレート)320円、清粥小菜有蛋(豆乳がゆ)780円。
左上から、原味豆漿(豆乳ストレート)320円、清粥小菜有蛋(豆乳がゆ)780円。
明るい店内は日射しいっぱい。セルフサービス式でお手軽スピーディ。
明るい店内は日射しいっぱい。セルフサービス式でお手軽スピーディ。

駅直結の「Esola池袋」1階に、2023年2月に開店。台湾スイーツのチェーン店『MeetFresh 鮮芋仙』を日本で運営する会社が始めた早餐店だ。長年関わってきた台湾への理解と愛着を感じる構成で、蛋餅、飯糰(おにぎり)、鹹豆漿(シェントウジャン)に台湾パン各種と、朝の定番を手軽に味わえる。
看板商品は店内で作る新鮮な豆乳。それを注いでコクを加減できるオリジナルの豆乳がゆも絶品。朝昼夜で微調整するメニューも巧みだ。

同フロアで営業の『MeetFresh 鮮芋仙』と連結しており、10時以降は一緒に利用できる!
同フロアで営業の『MeetFresh 鮮芋仙』と連結しており、10時以降は一緒に利用できる!

別腹でもうひとくち!

芋香牛角(タロイモクリームクロワッサン) 380円(左)。
肉鬆麵包(ルーソンパン) 389円(右)。

台湾の肉でんぶ=肉鬆や、タロイモを用いた味わいが新鮮。

『豆乳専科』店舗詳細

住所:東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋1F/営業時間:8:00~20:30LO/定休日:無/アクセス:JR・私鉄・地下鉄池袋駅直結

取材・文=奥谷道草 撮影=井原淳一
『散歩の達人』2022年6月号より