お茶Bar、給茶スポットとは?
象印マホービンが提案する、マイボトルに各店舗の飲料を入れてもらえるスポット。お店の人が淹れるのが「給茶スポット」で、自分で淹れるのが「お茶Bar」。全国には約150店が加盟し、ステッカーが貼られている。店にはテイクアウト用の容器もある。茶葉の種類や値段は店によって様々で、最近は和紅茶(国産の紅茶)を出す店も。

繁田園本店

自社工場をもつ老舗茶舗の味を

阿佐ケ谷駅前、明るいパール商店街の先にある『繁田園本店』で、朝は焙じ茶だよねと急須でマイボトルに注ぐ朝一番。香ばしい味にホッとする。
「店頭で焙煎するんです」という女将さんの言葉がうれしい。JRの線路の向こう側の『うさぎや』でかわいらしくうさぎ万頭をお供に、東京給茶巡礼がスタート。

国内外の講座やセミナーで活躍する日本茶インストラクターが選んだ茶葉が並ぶ店内。煎茶120円、焙じ茶、玄米茶各100円は、各々のおいしい淹れ方を書いたリストを見ながら自分で入れるお茶Barスタイル。お茶の淹れ方教室も常時開催し、急須でお茶を淹れる楽しさを伝える。
住所:東京都杉並区阿佐谷南1-14-16 1F/営業時間:10:00~19:00/定休日:日/アクセス:JR中央線阿佐ケ谷駅から徒歩7分
『うさぎや』のうさぎ万頭170円。

一福桃

旧街道散策のひといき処

中央線と山手線を乗り継ぎ、品川駅から京急に乗って新馬場駅。未だだ良き建築が点在する旧東海道の一隅に店を構える『一福桃』の、ウインドー越しにどら焼きの皮を焼く光景に釘付け。でもそれはお茶のお供さ。茎茶の概念を超える雁ヶ音棒茶をボトルに入れて、どら焼き・福かさねもいただき、甘みと品のある味わいと共に旧街道ちら見のひととき。

創業は2015年と若い店だが、店主自らお茶の産地に赴いて吟味した茶葉を使う。雁ヶ音棒茶(高級茶の茎茶)、深蒸し茶、徳川焙じ棒茶などの茶葉を選んで淹れてもらう給茶スポットスタイル200円。日本茶に合うお菓子を、と考案した大人気のどら焼き・福かさねは月替わりのあんも好評。
目の前で焼く福かさね200円。
住所:東京都品川区北品川2-4-18/営業時間:10:00~17:00/定休日:不定/アクセス:京急本線新馬場駅から徒歩4分

駿河屋 青野茶園

ビルの狭間の隠れオアシス

地下鉄浅草線直通の京急と三田線を乗り継ぎ、御成門駅から歩いての『駿河屋 青野茶園』へ。女将さんに珍しいそば焙じ茶をボトルに入れていただき、店舗が虎ノ門ヒルズ界隈にあった時代の昔話も伺うひととき。『田村町木村屋 アトリエ』のマドレヌの懐かしい味と、そば茶独特の風味を和らげる焙じ茶の優しさに、西新橋の来し方を思う。

大正7年(1918)創業の老舗茶舗。カウンター奥に並ぶ茶箱には、日本茶インストラクターの店主が吟味、ブレンドした茶葉が。その店主自らが煎茶、焙じ茶、そば焙じ茶を淹れてくれる給茶スポットスタイル220円。店内で高級抹茶を使ったお点前を220円でいただくこともできる。
住所:東京都港区西新橋3-11-7/営業時間:10:00~18:00/定休日:土・日・祝/アクセス:地下鉄三田線御成門駅から徒歩5分
『田村町木村屋アトリエ』マドレーヌ160円。

お茶の秋山園 砂町銀座店

最強商店街の買い物に疲れたら

再度三田線の人となり、新宿線に乗り換えて西大島駅。しばし明治通りを歩けば砂町銀座のにぎわいの中だ。『お茶の秋山園 砂町銀座店』ご主人のイチ押し、茶師十段之茶をボトルに入れ、甘みと渋みの優雅な融合に人気商店街のにぎわいをしばし忘れる。でもすぐ並びの『水天宮たいあん』のたい焼きも忘れずに。

砂町銀座の真ん中にある、昭和4年(1929)創業の茶舗の支店。現在は3代目が切り盛りする。利き茶の名人が別誂えで仕上げた煎茶、茶師十段之茶を始め、極みほうじ茶、特製深蒸し茶などを、自分で淹れるお茶Bar150円。最近では、ツアーで訪れる外国人観光客も立ち寄るという。
住所:東京都江東区北砂4-24-3 清水「宗」ビル1F/営業時間:9:30~19:30/定休日:日/アクセス:地下鉄新宿線西大島駅から徒歩18分
『水天宮たいあん』たい焼き150円〜。

壽々喜園 浅草本店

外国人観光客も御用達の一杯

明治通りまで戻って、都バスを乗り換えて浅草到着。観音裏の『壽々喜園 浅草本店』で、名前通りに爽やかな甘みある煎茶・清澄の緑をボトルに入れてもらう。世界一濃い、藤枝抹茶ジェラート プレミアムNo.7の濃厚さと食感も楽しい玄米茶ジェラートが、予想外に緑茶に合うことを実感する。奥浅草という言葉も生まれた観音裏をゆるり漂うかな。

今や世界一濃い藤枝抹茶ジェラートで有名だが、遡れば発祥は江戸後期という銘茶問屋の給茶スポット。この日は清澄の緑250円、深蒸し製法・掛川茶150円を淹れてくれた。有数の観光スポットなので外国人や、かわいいマイボトル持参の若者も多い。抹茶ジェラートとの相性も抜群。
抹茶と玄米茶のジェラート680円。
住所:東京都台東区浅草3-31-5/営業時間:10:00~17:00/定休日:不定/アクセス:つくばエクスプレス浅草駅から徒歩8分

マルキク矢島園

アイデアマンの主人が選ぶ一服

日も暮れてラストスパート。地下鉄銀座線と山手線を乗り継いで、大塚駅の北口商店街にある『マルキク矢島園』に到着。ご主人が選んで作ってくれたスポーツグリーンティーの、鮮やかな緑と飲みやすさに驚く。
ラストのお供は、『ぼんご』のおにぎり! お茶とごはんは相思相愛ね。

ベルガモット緑茶など各地の珍しいお茶や、かき氷に焼き芋までバラエティ豊かな茶舗。おしゃべりも楽しいご主人が、その日一番おいしいお茶を選んで淹れてくれる給茶スポット200円。水にティーバッグを入れて振った途端に出来上がる驚異のグリーンティーを入れてくれた。
住所:東京都豊島区北大塚3-22-8/営業時間:10:00~20:00/定休日:日/アクセス:JR山手線大塚駅から徒歩4分
『ぼんご』おにぎり260円~。

都内各地に広がる給茶スポットとお茶Bar。その近所のおいしいお供は、街歩きをグッと盛り上げる。

取材・文=高野ひろし 撮影=佐藤七海(編集部)
『散歩の達人』2019年12月号より