不思議なコの字空間で、美味カキ謳歌『マルショウ アリク』
壁にはライブや映画のポスター、天井の角にはギター、メニューは安野光雅の絵本に付箋ペタペタ。いろいろ気になる!「何か疑問が生まれそうなものを潜ませれば、お客さん同士の会話も弾むと思ったんです」と店主の廣岡好和さん。築地での仲買経験を活かし、豊洲から仕入れる生ガキ3種盛り1500円は、昆布森や釜石産など新鮮なものばかり。合わせる酒は各5~10種ある日本酒かワインか悩む!
『マルショウ アリク』店舗詳細
この街の立ち飲みハシリで映画談議『恋々風塵』
下高井戸生まれの廣田塁さんが「音楽や映画を語り合える立ち飲みがこの街にほしい」と2010年に開店。世田谷線が見える駅近の安心感と、気さくな店員や常連の織り成す空気感が楽しく、3時間飲む酔客も。志賀高原ビール、箕面(みのお)ビールほか約20種揃うクラフトビールや、焼酎をコーヒーとウーロン茶で割る香港ハイ400円などがおいしくて、つい酔いが加速。深夜まで映画談議に花が咲く。
『恋々風塵』店舗詳細
店主が惚れた鹿児島の鮮魚が地酒を誘う『うろこ雲』
手元に魚と貝の図鑑を置くほど魚介愛の深い店主・稲村卓也さん。「格別にうまい」とぞっこんなのが鹿児島から直送の新鮮魚介だ。当日の刺し盛りにはマグロのような旨味の秋太郎や、南九州の巻き貝で品のある甘みの蒸し穴光など、聞きなれないがうまい魚介ばかり。身質のしまった鹿児島のサバで作るゴマサバ930円(上写真右)を肴に地酒をやれば、魚の旨味がふくらみついもう一献。
『うろこ雲』店舗詳細
謎めく階段の先にビオワイン天国『エノテカサイトウ』
「よっぱらいお断り」の看板横の階段を上ると、元カラオケスナックを居抜きで借りた店の昭和風情に和む。「うちは自然派ワインをしっぽり楽しむお客が多いんです」と店主の斉藤豊さん。黒板にはイタリアンのメニューが40種近く。世田谷で一番ウマテカペンネアラビアータ880円はピリ辛で、パスタだけどつまみになる。グラスを傾け踏切の音を聞いていると、確かに気分がしっぽり。
『エノテカサイトウ』店舗詳細
【さんサポイチオシ】曜日限定のタコス屋『tacoelo』
取材・文=鈴木健太 撮影=本野克佳、丸毛 透
『散歩の達人』2019年12月号より
下高井戸駅前の立飲み屋『恋々風塵』の金曜日曜限定でやっているタコス屋さんです。タコスのソース4種、タコライス、ナチョスがあります。一口サイズのタコスや、フワフワ食感のナチョスがよいです。元々恋々風塵の常連だった劇団員の方とOfficial髭男dismの楢崎さんが始めたみたいで、普段は劇団員の方が気さくに店番をされていて他の常連の皆さんとお話ししながら食べるタコスがうまいです。店内の選曲もよし。(wAzさん)