廃線跡をいくつか辿ったことがあるが、観光地として再利用されているルートは比較的歩きやすく整備されている。
写真のような道を辿っていくイメージだ。※写真は実際のルートだよ。
見ての通り、両脇電柱が鎮座している。
電柱なんてどこにもあるだろう?とは言わずに、よく見てほしい。
そう、電線がないのだ。
電線のない電柱がルート上にずらりと並ぶ。
もう役目は終えているが、特に取り壊されることもなく…

こちらの廃線跡の魅力の一つはトンネル。
電車が走っていたトンネル内部を歩けるのだ。
老朽化したトンネルは崩落のリスクなどもあるが、必要最低限に(重要)整備しつつ安全に開放してくれているのは非常にありがたい。

あまりに整備されてしまうと当時の面影がなくなり、ただのトンネルに成り下がる。
こちらの廃線跡は見ての通り、しっかり面影を残してくれている。
上側はどうしても崩落の危険性があるので補強されてはいるが側面に関しては当時のまま。

こちらのトンネル名は三五山トンネル。
読み方は【サゴヤマ】だ。

ライトが点灯されているので手ぶらでも安心感がある。

とはいえルート上の大半で街頭はほとんどないので、夕暮れ時の探索は避けた方がいい。
足元が悪いところもあるので危険だ。
この廃線散歩のルートは全長5kmあるので往復10km。
帰路の時間も逆算して探検に出かけよう。

話を戻して、このトンネルは明治30年に造られたもので全長は125mある。
この中を電車が走っていたというが、かなりスレスレだったのではないだろうか。

ハロウィンの時期には特別装飾(ホラーテイスト)もされるみたいだぞ。

遮断機もそのまま現存。
もちろん不動。
遮断機ってどこにでもあるからありがたみに気がつけないけど、こんな間近でじっくりみる事ってないから新鮮。
こうやって改めてみると結構でかいんだなぁなんて思ったり。

ハイキングの進捗はこの駅名風看板で分かる。
一目でどの辺りにいるのか、次の目的までどのくらいなのか分かる上にまるで自分が電車(車掌)になったような気持ちになるので楽しい。
【つ〜ぎ〜は〜ひがし〜だい…ら〜】なんて1人アナウンスしちゃってください。
ちなみにところによってはこの看板が倒れているところもあったので、探してみて欲しい。
そういう楽しみ方もある。

当時の線路の一部が脇に置かれているところもある。

歩いていると地中に埋もれていたり、植物に飲み込まれているような鉄道遺構も点在している。
まるで滅びた旧文明都市。
平日に来訪したが人がおらず、世界に自分1人だけになったかと思った。

廃線跡は歩くだけでも楽しいけど、当時の歴史背景を知るともっと楽しめるよ。
正直に伝えると電車にはさほど興味がなかったが、廃線跡を探索しているうちにどんどん興味が湧いてきて知ることに楽しさを覚えたほど。

もっとたくさん見どころはあるので、ぜひ当時を想像しながらの鉄道旅行をお楽しみくださいませ。