炊きたてごはんのある風景。『定食あさひ』[三鷹]

岩手焼魚定食のさば850円は小鉢付き。サッポロ赤星600円も。

引き戸を開けると、笑顔の日野夫妻が出迎える。艶ピカの減農薬コシヒカリのごはんと、煮干しと野菜でじっくり旨味を引き出した味噌汁が主軸で、三鷹野菜や、サバ干しなどの魚、つくば鶏などが、その日のおかずとなって登場。もともと洋食畑にいた二人だが、「毎日でも食べ飽きない、自分たちが行きたい店を」と、2014年に開業。おふくろ的立ち姿に、誰もがメロメロになり「今日は何?」と、通う常連客が少なくない。

れんこん焼き380円、根菜の煮物500円、からあげ1つ150円、日本酒1合600円。
ガラスの引き戸が小粋。

『定食あさひ』店舗詳細

住所:東京都三鷹市下連雀2-23-15/営業時間:12:00~14:00LO・18:00~22:00LO/定休日:火・水/アクセス:JR中央線三鷹駅から徒歩12分

ギュッとした野菜の味を満喫。『ムサシノ野菜食堂 miluna-na』[武蔵境]

たっぷり野菜と雑穀ごはん1050円。夜は漬物なし。昼はスープ、漬物付き。

「出合っちゃったの」と笑う店主の葊田聡子さんは、野菜好きを公言。店頭は直売所でもある。基本は数時間煮出した野菜出汁で、「味も栄養もすごいのよ」とタマネギの皮も加えている。人気は、雑穀ごはんに野菜山盛りの丼。オニオン、ネギの2種ソースで、コクとまろみが生まれ、味が一体にまとまるからすごい。さらには、発酵にも注目。各種の味噌をブレンドしたり、福島伝統の芋床で漬けた漬物を作ったり。料理の幅は広がる一方だ。

ソーセージと野菜のみそソースパスタ1250円、有機のボトルワイン2860円。
廣田さん。

『ムサシノ野菜食堂 miluna-na』店舗詳細

住所:東京都武蔵野市境南町2-17-5 センチュリー境南Ⅱ102/営業時間:11:30~14:30LO・17:30~20:00LO(ディナーは土のみ)/定休日:水・第1木(祝は翌日)/アクセス:JR中央線 ・西武多摩川線武蔵境駅から徒歩8分

活気と旨味みなぎる駅前中華食堂。『宝華』[東小金井]

宝ソバ750円は店自慢の油ソバ。丼底のタレを絡めて食べて。

L字カウンターの中で料理人たちが手際よさを見せ、客は丼に顔を埋めて一心不乱。1971年から続く店は胃袋をがっつりつかんで離さない。メニューは豊富だが、まずは名物の宝ソバを。鶏ガラと醤油で調えた油ソバで、まろやかなコクを中太のちぢれ麺がまとい、豪快にすすりたくなる。ラー油、酢、胡椒で味変するのもいい。「塩味のチャーハンを、宝ソバのタレに付けて食べるのもおいしんですよ」と、スタッフの添田さん。ハマる!

肉野菜炒め850円は、ライス付き1050円。餃子500円は持ち帰りも多し。
炒飯800円は、宝ソバとのセット950円で味わって。
社長も現役で鍋を振る。

『宝華』店舗詳細

住所:東京都小金井市東町4-46-12/営業時間:11:30~21:30(土・日・祝は~21:00)/定休日:月/アクセス:JR中央線東小金井駅から徒歩1分

プロの目利きと味。『さかなやさんの食事処・飲み処 味彩』[武蔵境]

魚は随時変わる。写真はめばるの煮付け960円、天然ぶり刺し740円、ごはんセット390円、新潟産かたふね1合680円。

仕出しも自慢だった魚屋『魚善』が、1995年の改装を機に、入り口異なる食事処を併設。舌に吸い付くもち肌の刺し身、ふっくらしっとりの煮付けなど、毎日、目が泳ぐほどの品揃えだ。2代目店主の古市晴男さんは、「今日は何にしようって思うんです」と、ごはんセットの汁物を、ハマグリの吸い物や、甘エビの頭で出汁をとった味噌汁に。生姜醤油に漬けた山盛りのアジ丼は締めに捨て難し。築地仕入れの極上ネタは、酒にも飯にもイケる。

アジ丼940円。

『さかなやさんの食事処・飲み処 味彩』店舗詳細

住所:東京都武蔵野市関前4-9-6/営業時間:17:30~21:00LO/定休日:月・火・水/アクセス:JR中央線・西武多摩川線武蔵境駅から西武バス「ひばりヶ丘駅」・関東バス「三鷹駅」行き5分の「柳橋」下車1分

兄妹のこだわりピザを堪能。『PIZZERIA TARTARUGA』[東小金井]

タルタルーガ1300円。

田中幹泰さんと志保さん兄妹が地元で開いたのがピザ屋。生地を1 ~ 2日とたっぷり寝かせ、国産小麦の香りふくよか。しかも歯切れよく、薪の香りもまとって、ビールが進むのなんの。また、変わり種のトロンケットは、ルッコラの香りと生ハムの塩気、中に入ったチーズとあいまってくせになる。しかも、羊革のふかふかカウンター席は、背もたれがなくても疲れ知らずの座り心地。多くの人を長尻にさせている。

トロンケット1700円、ハートランド550円。
薪窯で焼く。
「タルタルーガ」=亀。「『うさぎとかめ』の亀のようにゆっくりしっかり歩みたい」と話す田中兄妹。

『PIZZERIA TARTARUGA』店舗詳細

住所:東京都小金井市梶野町5-6-15/営業時間:11:30~14:30LO・17:30~21:00LO(昼夜ともに生地がなくなり次第終了)/定休日:無/アクセス:JR中央線東小金井駅から徒歩4分

がっつり食べたいタイ料理。『東洋食堂』[武蔵小金井]

コームヤーン(豚トロのグリル)、ソムタム(青パパイヤのサラダ)も人気。

タイ人かと見紛う店主の前澤秀行さん。ホテルや飲食店で腕を磨く傍ら、時間をつくってはタイへ通い現地の味を覚えた。やがて駐在経験者、留学生の舌を唸(うな)らせるまでに。「独自の食文化があるし地方料理もおもしろい」と、丸鶏のスープをベースに、フレッシュバジル、塩漬けのカニ、ナンプラーを駆使し、各地の味をそろえる。一人飯でもあれこれ味わえるセットも用意し、10種類から2種選べる1500円、3種選べる2200円が重宝する。

鶏のバジル炒めごはんのガパオは旨味と辛味がやみつきに。
前澤さん。

『東洋食堂』店舗詳細

住所:東京都小金井市本町5-2-27 本町ビル1F/営業時間:18:00~23:00(月・金は11:30~14:00も営業)/定休日:不定/アクセス:JR中央線武蔵小金井駅から徒歩4分

自慢の野菜を用いたピザ!『農家のピザ ミノールマルシェ』[武蔵小金井]

季節の野菜ピザM(約27cm)1210円。S(約20cm)も用意する。

「ほとんど農薬を使わないから不細工で」と、店主の後藤稔(みのる)さんは自慢の野菜を用いてピザ屋を開業。最初はテイクアウト専門だったが、「その場で食べたい」との声を受けてウッドデッキを手作り。2017年より野趣ある空間が登場した。ピザ担当は息子の允則(かつのり)さん。山芋粉や米粉などを配合し、各野菜の火入れ具合を計算。約30分付きっきりで焼き上げる。サクふわ生地と多彩な香味に小躍り必至だ。

ハバネロ、ブート・ジョロキアなど世界のトウガラシも栽培、ピザ用オイルも作る。野菜直売あり。
稔さん(左)夫妻の間に、允則さん。

『農家のピザ ミノールマルシェ』店舗詳細

住所:東京都小平市回田町385-15 シュビアリア1F/営業時間:11:30~20:00/定休日:不定(月・火になること多し)/アクセス:JR中央線武蔵小金井駅から西武バス「小平駅南口」行き10分の「御幸町西」下車2分

ツヤピカうどんは汁椀を抱えてすするべし。『手打ちうどん へそまがり』[東小金井]

肉汁うどん800円。他に、小金井で昔から食べられるずりうどん650円、手製のきんぴらごぼう300円などもおすすめ。

小さい頃からうどん好きの店主・高橋光雄さんは「自分好みが食べたくて」と、主に国産小麦を用いて毎朝こね、踏み、寝かせ、注文後に手切り。さばや煮干しも用いた滋味深い肉汁にくぐらせれば、舌触りなめらか。稲庭風の細打ちだが、しなやかな弾力だ。「ショウガを入れてみて」の声に倣えば、肉汁の甘みがよりくっきり。腹の底から温まり、窓の外を見れば青々と伸びる竹林の借景。贅沢だ。

古民家風の店内は居間のよう。冬にうれしいこたつ席も。
路地の奥に潜む一軒家で高橋さん夫妻が営む。

『手打ちうどん へそまがり』店舗詳細

住所:東京都小金井市梶野町4-10-29/営業時間:11:00~14:00LO/定休日:月~水/アクセス:JR中央線東小金井駅から徒歩11分

体が喜ぶごはんをほのぼの茶の間で。『にしまきごはん』[武蔵小金井]

本日のごはん1080円。写真は大豆ミートの唐あげ、和風ポテトサラダ、ベジ麻婆春雨、ほうれん草おひたし。

シェアカフェやアパートの一室で営んできた店が手狭に。「お客さんのつてで」と、店主の西 真紀さんは古びた民家と出合った。玄関、広縁など、風情を生かした空間でのんびり味わえるのはベジごはんだ。無類の野菜好きで、旬野菜を小金井の高橋金一さんや『坂本農園』などから仕入れる。主菜は、大豆ミートや高野豆腐をカツ、餃子などに変貌させる。山形県新庄産雑穀&玄米のごはんも甘みしみじみ。

畳敷きで落ち着く風情。
ランチドリンクの豆乳チャイ320円は「ごりごりスパイスを挽いてます」。キウイとリンゴのマフィン350円。
店主の西さん。

『にしまきごはん』店舗詳細

住所:東京都小金井市中町2-13-10/営業時間:11:00~17:00LO/定休日:水・木/アクセス:JR中央線武蔵小金井駅から徒歩13分

活力を引き出すベトナムめし。『フォーとバインミーのお店 Pho You』[三鷹]

鶏のフォー780円。ランチCセット300円。

ホテルの料理人だったビンさんの腕にほれ込んだ店主の田中孝弥さん。「本場の優しい味を大切に、日本人の舌に合うよう味を調整しました」と語る。フォーは固めに茹でてあり心地よい喉越し。あっさり鶏ガラスープを唐辛子とレモンで味変するのも乙だ。バインミーは外カリ中フワの米粉パンにベトナム風ハムやレバーパテ、ダイコンとニンジンの酢漬けをサンド。辛味と酸味で活力が湧く!

手前はバインミー680円。バインセオ980円はターメリック入りの米粉をパリパリに焼いたベトナムのクレープ風料理だ。
田中さん(左)とビンさん。

『フォーとバインミーのお店 Pho You』店舗詳細

住所:東京都三鷹市下連雀3-28-23/営業時間:11:00~14:00・17:00~22:00(土・日・祝は通し営業)/定休日:不定/アクセス:JR中央線三鷹駅から徒歩3分

絡み合う香りに誘われ脳内タイ旅行。『キッチンconro』[三鷹]

カオマンガイ935円。

店主の矢向(やこう)怜さんが吉祥寺の修業先で出会ったのは、タイ・イサーン出身のシェフ。「大事なのは香り。利かせるところは利かせ、他は主張しすぎないように」との教えを独立した今も胸に秘める。カオマンガイを頬張ると、鶏油とショウガで炒めたタイ米のかぐわしさに驚き。タイの味噌やハーブを加えたジンジャーソースのすっきりしたコク、蒸し鶏の旨味が次々と現れ、複雑に絡み合う香りにうっとり。

手前から、タイのハーブを用いたコンロのレバーペースト638円、ヤムウンセン748円。シンハービール660円で晩酌したい。
バンド「toconoma」でも活躍する矢向さん。併設の美容院は奥様担当だ。

『キッチンconro』店舗詳細

住所:東京都三鷹市下連雀3-20-7 浜中ビル1F/営業時間:11:30~15:00・18:00~21:30LO/定休日:不定/アクセス:JR中央線三鷹駅から徒歩7分

豊洲仕入れの上物揃い。『さかな家 碧(あお)』[武蔵境]

手前から、お任せ盛り1人前1320円(写真は2人前)、キンキの煮魚2000円ほど(時価)、錫(すず)製徳利で供す燗酒1合1100円。

中華料理で修業し、父の居酒屋を手伝った店主の多田薫さんは「魚屋さんとの出会いがきっかけで」と、魚料理店を開業。その真骨頂が、刺し身の盛り合わせだ。豊洲市場仕入れのアジは身の弾力がすさまじく、三重のカワハギ、氷見のブリなど、旬のスターが勢揃い。水を用いず、こっくりと煮付けた魚もふくよかで、日本酒はもちろん、土鍋ごはんも恋しくなる。中華風もつ煮など、独自のアテもたまらない。

白身魚と舞茸炊き込みごはん1100円は締めに。
「献立は魚次第」と多田さん。

『さかな家 碧』店舗詳細

住所:東京都武蔵野市境南町2-12-21/営業時間:17:00~24:00/定休日:日(月が祝の場合は休)/アクセス:JR中央線・西武多摩川線武蔵境駅から徒歩4分

小技を利かせたカレーにやみつき必至。『Blue Bird』[三鷹]

ドライカレー900円。昼、夜ともにカレーはすべてサラダとピクルス付き。ドリンクは300円~で、セットで100円に。

店主の田浦達士さんは、タイレストランで培った料理の腕とスパイスの知識を生かし、カレーが看板の喫茶を開いた。一番人気は肉感ガッツリのドライカレー。飴色になるまで炒めたタマネギが香ばしく、プリプリのひき肉の旨味と混ざり合う。「スパイスは最低限」と語るものの、香辛料の芳香が後から駆け抜ける。目玉焼きを崩して黄身と合わせれば、まろやかさが後を引き、口に運ぶ手が止まらない。

チキンカレー900円。ホロホロチキンの食感がやみつきに。
開業して10年の田浦さん。

『Blue Bird』店舗詳細

住所:東京都武蔵野市中町2-16-1武蔵野サマリヤマンション101/営業時間:11:00~21:00LO/定休日:土/アクセス:JR中央線・京王井の頭線吉祥寺駅から徒歩20分、JR中央線三鷹駅から徒歩8分

しっとり上品なLYB豚を堪能あれ。『BISTRO ROSIER』[武蔵境]

朝霧高原直送LYB豚のロティ1890円。日替わりの2種の塩で味わう。

使っているのは3種の品種を掛け合わせた静岡県産の銘柄豚・LYB豚。「脂がしつこくなく上品な味」と、店長の宮城将太さんは胸を張る。様々な豚料理が品書きに並ぶ中、一番人気はロティ。肉の塊の両面を200℃のオーブンで焼き、70℃前後の温度で休ませる。分厚いカットの肉を口に運べば、しっとりした舌触り。熱で溶け出した脂と肉汁の旨味が一体となって口中に広がり、恍惚(こうこつ)となる。

ランチでもLYB豚を使う。人気のオムライスプレート1100円は、ひき肉たっぷりな特製デミソ ースのコクある味わいが至福を呼ぶ。
店主の宮城さん。

『BISTRO ROSIER』店舗詳細

住所:東京都武蔵野市境1-3-14 リトルガーデン102/営業時間:11:30~14:30・17:00~22:00/定休日:月・火昼/アクセス:JR中央線・西武多摩川線武蔵境駅から徒歩3分

肉の旨味と薫香の威力炸裂バーガー。『ButaBaco』 [三鷹]

ベーコンスモークチーズバーガー1280円。

塊肉を仕入れて手挽き。赤身の味が濃いアンガス牛の超粗挽きパテに自家製ベーコンが重なり、その上にスモークチーズが雪のように積もる。フランスパンに似た天然酵母のバンズで挟めば、肉の醍醐味が半端なく、薫香が鼻腔(びこう)を駆け抜ける。また、世界のソーセージも無添加で手作り。「腸まで使いきる文化が僕のルーツの沖縄と同じ。感銘したんです」と、店主の富澤怜央さん。味紀行も楽しみだ。

香ばしさ炸裂。
自家製ソーセージは日替わりで常時8~10種。手前からイタリアのサルシッチャ、モロッコのメルゲーズ、豚トロ入りTHEオリジナル各680円。オリオンビールと相性抜群だ。
店主の富澤さん。

『ButaBaco』店舗詳細

住所:東京都武蔵野市中町1-19-11/営業時間:11:30~13:30LO・17:00~23:00LO/定休日:日/アクセス:JR中央線三鷹駅から徒歩4分

取材・文=佐藤さゆり・高橋健太(teamまめ) 撮影=井上洋平、金子怜史、本野克佳