さばきたて、即カウンターの幸せ『酒とつまみと魚屋と』

つぶ貝やカワハギの刺し身各900円など。日本酒は約10種。
つぶ貝やカワハギの刺し身各900円など。日本酒は約10種。

鮮魚店『魚ケイ』の2代目・松浦洋二さんが魚をさばく横で、3代目の健介さんがイタリアンを仕込む。「店の一画を改装し、2023年末に小さな酒場も開店しました」。ショーケースに並ぶ刺し身は200円追加で持ち込みOK。殻打ちしたばかりの甘いつぶ貝に純米酒が進むし、赤海老の炙りカルパッチョ350円や巨大な真ガキ800円(時価)がワインを加速。魚介の鮮度がすごい! 「魚屋さんを続けるために、親父の刺し身のうまさを伝えていけたら」。

自家製生ベーコン焼800円など。ワインは白6~9種、赤2、3種で700円前後から。
自家製生ベーコン焼800円など。ワインは白6~9種、赤2、3種で700円前後から。
創業約90年の鮮魚店の奥に、9席のカウンター。2代目(右)はほぼ毎日、豊洲に通う。
創業約90年の鮮魚店の奥に、9席のカウンター。2代目(右)はほぼ毎日、豊洲に通う。
「親父は丼勘定だけど仕事はすごい」と健介さん。
「親父は丼勘定だけど仕事はすごい」と健介さん。

『酒とつまみと魚屋と』店舗詳細

住所:東京都江戸川区西小岩4-4-20(魚ケイ)/営業時間:15:30~22:30/定休日:水・日/アクセス:JR総武線小岩駅から徒歩9分

てっちりがコレ?の二度見プライス『居酒屋 いなか』

てっちりは単品でも1人前680円と破格(写真は2人前)。
てっちりは単品でも1人前680円と破格(写真は2人前)。

てっさ・てっちり・唐揚げなどのふぐセットが1980円! 「小さな豆フグを仕入れてるので、その価格で提供できるんです」と藤城功治さん。バットで見せてくれた伊東直送や豊洲仕入れの魚から、黒ソイを煮魚で注文。一尾1580円の時点でお得だが、半身は焼き魚で提案してくれるというサービスぶり。バイクで多摩市の『小山商店』まで銘酒を仕入れ、適正価格で出すなど「うまいものを安く」の思いに、乾杯!

黒ソイを煮魚と焼き身で。アラから出汁を取り、具はマイタケなどを使った土瓶蒸し380円。
黒ソイを煮魚と焼き身で。アラから出汁を取り、具はマイタケなどを使った土瓶蒸し380円。
人気の「花陽浴」や「而今」のほか、「射美」「龍神丸」などの希少酒も。
人気の「花陽浴」や「而今」のほか、「射美」「龍神丸」などの希少酒も。
「手間がかかるけど煮魚を大切にしたい」と店主。
「手間がかかるけど煮魚を大切にしたい」と店主。

『居酒屋 いなか』店舗詳細

住所:東京都江戸川区西小岩4-12-1/営業時間:17:00~23:00/定休日:月/アクセス:JR総武線小岩駅から徒歩8分

尻に根が張る心地よい酒肴たち『六人衆』

牡蠣と白子のグラタン1280円、ネギトロブルスケッタ620円など。
牡蠣と白子のグラタン1280円、ネギトロブルスケッタ620円など。

田所稔久さんは、40 年前に福井の銘酒「黒龍」と出合い日本酒に開眼。「環日本海」などの燗映えから「町田酒造」ほか冷酒向きまで、幅広く揃う。つまみは「飲んでて楽しくなる料理」がモットー。注文後に三枚におろす新鮮アジフライ520円はカツオ出汁入りの特製醤油を、白子のグラタンは白子の味が立つようあえてマカロニは入れず、バケットを添えて。締めは店内精米のつや姫を炊く土鍋ごはんで決まり!

福島の「楽器正宗」など日本酒は約20種。120ml530円~。
福島の「楽器正宗」など日本酒は約20種。120ml530円~。
カウンターとテーブル3卓。
カウンターとテーブル3卓。
店主は農家出身。母の炊いたごはんのうまさが忘れられず土鍋ごはんを提供。
店主は農家出身。母の炊いたごはんのうまさが忘れられず土鍋ごはんを提供。

『六人衆』店舗詳細

住所:東京都江戸川区西小岩1-19-36/営業時間:17:00~23:00(木~土は11:30からランチ営業、無くなり次第終了)/定休日:不定/アクセス:JR総武線小岩駅から徒歩3分

黒板メニューが必見のフレンチ酒場『フレンチバル FujiTaka』

醤油が隠し味のスペアリブ1850円。肉は骨付きで250g! ワインはブドウ品種や国が偏らないよう赤・白各4種、グラス800円~。
醤油が隠し味のスペアリブ1850円。肉は骨付きで250g! ワインはブドウ品種や国が偏らないよう赤・白各4種、グラス800円~。

「最初はガランティーヌなど王道のフランス料理を出してましたが、徐々に分かりやすい品書きに変えました」と、小岩で11年目の藤田貴之さん。レバームースなど定番メニューがある一方、月替わりの黒板メニューには肉厚椎茸ステーキと紀州豚ラグー入りのコロッケ1450円などシェフの創作意欲が炸裂(さくれつ)! 各皿、盛りもよく満腹必至だ。「僕自身も食べるのが大好き。楽しみながら盛り付けしてます」。

コロッケの中に大ぶりの煮豚が。
コロッケの中に大ぶりの煮豚が。
黒トリュフのオムレツ1390円。
黒トリュフのオムレツ1390円。
10席のカウンターの上に月替わりのメニュー。
10席のカウンターの上に月替わりのメニュー。

『フレンチバル FujiTaka』店舗詳細

住所:東京都江戸川区南小岩8-14-2 1F/営業時間:17:30~23:00/定休日:月/アクセス:JR総武線小岩駅から徒歩3分

ほの暗いカウンターから翔 んでWORLD『FROGPLACE』

ケニアのビーフカランガ(手前)はライス付きで1500円。ブラジルの煮込み料理・ムケッカ1400円。
ケニアのビーフカランガ(手前)はライス付きで1500円。ブラジルの煮込み料理・ムケッカ1400円。

溝口昴亘(たかのぶ)さんは、ペルー料理店などを経て、興味は世界の料理へ。間借り営業でガンボなど世界の料理を出し始め、いまやレシピは50カ国、100種以上。「本や動画から学び、世界の歴史・料理に詳しい知人に味見をしてもらってレシピを増やしました」。ペルーのセビーチェ(白身魚のライムマリネ)やブータンのエマダツィ(唐辛子のチーズ煮込み)まで、脳内旅行だけでこの再現は、圧巻!

セビーチェ850円はペルーの蒸留酒・ピスコ900円と。
セビーチェ850円はペルーの蒸留酒・ピスコ900円と。
店主偏愛の両生類・は虫類グッズが並ぶ。
店主偏愛の両生類・は虫類グッズが並ぶ。
料理の研究に余念がなく何冊ものレシピノートが。
料理の研究に余念がなく何冊ものレシピノートが。

『FROGPLACE』店舗詳細

住所:東京都江戸川区西小岩1-20-13 小柳ビル1F/営業時間:18:00~24:00/定休日:木/アクセス:JR総武線小岩駅から徒歩3分

伊達な兄弟が導くリトルイタリー『アンドゥ―マ』

牛ホホ肉の赤ワイン煮3960円、本マグロカマトロのスプマンテ蒸し1320円~。ロエロモンフリッジョ2016などビンテージもスペシャルグラス2200円で提供!
牛ホホ肉の赤ワイン煮3960円、本マグロカマトロのスプマンテ蒸し1320円~。ロエロモンフリッジョ2016などビンテージもスペシャルグラス2200円で提供!

イタリア本国を流浪し料理を学んだ兄・伊藤裕隆さんが料理を、イタリアワイン専門店『葡萄酒 酒喜屋(さかきや)』を営む弟・大師(だいじ)さんがお酒を担当。「最近評価が高い」とシチリアのエトナビアンコを出してくれたり、当たり年のビンテージを教えてくれたり、背景の物語を聞くとおいしさもひとしお。各地のワインと伴走するよう、料理はイワシのマリネからトリッパまで現地の味を極力トレース。「でも、ペアリングを考えすぎず楽しく飲むのが一番だと思います!」。

ワインにも合う大人のプリン990円。
ワインにも合う大人のプリン990円。
愛するピエモンテ地方のワインなどストックは1000本以上。
愛するピエモンテ地方のワインなどストックは1000本以上。
裕隆さん(左)と大師さん。
裕隆さん(左)と大師さん。
カウンター10席。
カウンター10席。

『アンドゥ―マ』店舗詳細

住所:東京都江戸川区南小岩6-28-9/営業時間:18:00~22:00LO(日祝は~21:00LO)/定休日:火・水(臨時休あり)/アクセス:JR総武線小岩駅から徒歩3分

取材・文=鈴木健太 撮影=泉田真人
『散歩の達人』2026年1月号より