PIZZERIA CANTO DELLA TERRA
イタリアと日本の小麦粉が旨味を増幅
生地をかじると、小麦のふくよかな香りに鼻腔がふくらむ。店主の吉川修さんは、ナポリにいる師匠の「お前はお前のピッツァを作れ」という教えを胸に、イタリア産小麦に国産小麦を配合。小麦粉から作る天然酵母で発酵させる。日々、天候で変わる生地の顔を手捏ねの触感で察知し、ご機嫌をとることも忘れない。ミントグリーンの薪窯で焼けば、木の香りをまとう香ばしい姿に。ランチビールとの相性も申し分なし!
『PIZZERIA CANTO DELLA TERRA』店舗詳細
和shoku 穂々
旬の彩りに心躍る美しきプレート
旬の刺し身と、ハモやコチ、イトウリなど、9種おかずプレートのなんと彩り華やかなこと。しかも、週替わりで姿や形を変え、訪れるたびに感嘆。日本料理店で腕を磨いた代表の八木沼康雄さんは地元出身で、「お客さんは誰かしら知り合いにつながるから、嘘がつけない」と頭をかくが、真摯な姿勢が客を呼ぶ。かつお節を惜しげもなく用いた品のある出汁が、旬味の香りをやさしく引き出し、あぁ滋味深し。
『和shoku 穂々』店舗詳細
寿司居酒屋 まぐろのカリスマ
部位で異なる食感と味に開眼!
本マグロやインドマグロは船橋市場仕入れ。店主の中山修さんは「味と値段が比例することが多いから」と、余すことなく使い切れる一頭買いを決意した。おかげで、希少部位にだってお目にかかれる。人気は、本マグロのオールスター丼。赤身はもちろん、1頭から数百グラムしか取れない脳天、中とろ、おみやげにも人気のツナと、まさにマグロスターの贅沢競演。風味多彩で、昼酒にもつい、手を出したくなる。
『寿司居酒屋 まぐろのカリスマ』店舗詳細
cuisine française Lupin
優雅で温かな時間が流れる別世界
ディナーは6270円のコースただ1つ。苦手な食材を伝えたら、あとはオーナーシェフ・山田勝好さんが熟考して織りなす献立を心ゆくまで楽しめる。アミューズからデザートまで全7皿を2 ~ 3時間かけて味わうが、どの皿もシンプルながら、想像力をくすぐられるアイデアがひそみ、歓声の連続だ。「釣ったその場で食べているアウトドア感を表現しました」と言う和歌山産の熊野鮎のポワレは、グリッシーニで作った枝をくわえ、木の葉を敷いた特注皿にのって登場。運ばれてきた途端、自然の風景が浮かぶではないか。デザートまで驚きは続き、並ぶアメリカンチェリーに遊び心ある仕掛けが。頰がゆるみっぱなしになる夜を約束だ。
『cuisine française Lupin』店舗詳細
構成=フラップネクスト 取材・文=佐藤さゆり・松井一恵(teamまめ)、中島茂信 撮影=オカダタカオ、山出高士
『散歩の達人』2019年8月号より