安心する懐かしの中華そばがここに。『中華そば マルキ食堂』

店主の想いが詰まった渾身の中華そばは800円。
店主の想いが詰まった渾身の中華そばは800円。

下北沢駅から10分ほど歩いた閑静な住宅街にたたずむ『マルキ食堂』は、2020年にオープン。11時から15時までと限られた営業時間だが多くの地元客が訪れている隠れた名店だ。修行期間から「独立したら昔ながらの中華そばを絶対に作ろう!」と心に決めていた店主が作る王道の中華そばは、安心する昔ながらの味わい。鶏や豚など動物系の出汁をベースに、魚介、香味野菜など数種類の出汁から作られた醤油スープと、するすると食べやすい細麺がベストマッチしている。王道を守りながらも味わい深く、シンプルだからこそ何度も食べに来たくなるラーメンだ。

香り高い醤油のスープ。
香り高い醤油のスープ。
店内は6席のカウンター席のみだが広々としている。
店内は6席のカウンター席のみだが広々としている。
昭和を感じる赤いのれん、木の扉が何とも魅力的。
昭和を感じる赤いのれん、木の扉が何とも魅力的。

『中華そば マルキ食堂』店舗詳細

住所:東京都世田谷区代田6-12-36 1F/営業時間:11:00~15:00/定休日:月、第3日/アクセス:小田急電鉄小田原線・京王電鉄井の頭線下北沢駅から徒歩10分

ヘルシーな鶏そばが旨い!シモキタ屈指の人気店『鶏そば そると』

そるとそば1120円はトマトをはじめ揚げナス、季節の素揚げ野菜がゴロゴロとのっておりインパクト抜群。
そるとそば1120円はトマトをはじめ揚げナス、季節の素揚げ野菜がゴロゴロとのっておりインパクト抜群。

下北沢駅から4分の場所で10周年を迎えた人気店『鶏そば そると』。イタリアン出身のシェフが作りあげた、鶏と野菜の旨味が詰まった鶏そばを提供している。看板メニューのそるとそばは、イタリアンの技法を活かしたスープと、ラーメンには珍しい揚げナスやトマト、季節の揚げ野菜(取材時はカボチャ)が大胆にトッピングされている。身体に優しいヘルシーな鶏そばを求めて、週に何度も足を運ぶ常連がいるほど人気の一品だ。ほかにも趣向を凝らした期間限定メニューやオリジナルメニューなど多彩な味わいが楽しめる。

素揚げ野菜をもりもりと食べられるのがうれしい。
素揚げ野菜をもりもりと食べられるのがうれしい。
のれんに書かれた「鶏」の文字を目印にしよう。
のれんに書かれた「鶏」の文字を目印にしよう。

『鶏そば そると』店舗詳細

住所:東京都世田谷区代沢5-36-13 1F/営業時間:11:30~翌1:00(売り切れの場合は早めに閉店)/定休日:無/アクセス:小田急電鉄小田原線・京王電鉄井の頭線下北沢駅から徒歩4分

オマール海老の“泡スープ”とは?名古屋発の進化系ラーメン『麺屋はやぶさ』

一見ラーメンとは思えないほど鮮やかなイエローのスープが印象的。
一見ラーメンとは思えないほど鮮やかなイエローのスープが印象的。

元イタリアンシェフが腕を振るう名古屋の人気ラーメン店『麺屋はやぶさ』が、東京の一号店として下北沢に上陸。看板メニューのオマール海老湯(えびたん)990円は、イタリアン×ラーメンという斬新な組み合わせで生まれた。煮干しと鶏ガラをベースにしたスープのうえに、殻ごと粉々になるまで砕いたオマール海老をじっくりと煮込み海老のエキスを余さず抽出したふわふわのエスプーマを被せて二層のスープに。食べ進めるうちに味わいが変化し、トッピングによって一杯でいくつもの味わいが楽しめる新感覚のラーメンだ。初めて食べたときのインパクトで終わらず、アレンジして何度でもおいしさを追求したくなるリピート必至の一杯!

海老のエキスが詰まったふわふわのエスプーマ。
海老のエキスが詰まったふわふわのエスプーマ。
海の中をイメージしたポップな店内は、写真撮影も大歓迎!
海の中をイメージしたポップな店内は、写真撮影も大歓迎!

『麺屋はやぶさ』店舗詳細

住所:東京都世田谷区北沢2–29–16 マガザン下北沢 1F/営業時間:月~金11:30~15:00・17:30~22:00、土11:30~22:00、日・祝11:30~21:30/定休日:無/アクセス:小田急電鉄小田急線・京王電鉄井の頭線下北沢駅から徒歩2分

八王子ラーメンに影響を受けた琥珀色の醤油ラーメン『楽観』

醤油ラーメンの琥珀は1000円。八王子ラーメン風の刻み玉ねぎが特徴。
醤油ラーメンの琥珀は1000円。八王子ラーメン風の刻み玉ねぎが特徴。

2022年3月、下北沢駅すぐの複合施設“ミカン下北”の2階に誕生した西麻布発ラーメン店『楽観』。定番の醤油ラーメンは東京の多摩エリアで生まれ育ったオーナーが子どもの頃から食べていた八王子ラーメンに影響を受け、琥珀色のスープとストレートな細麺、刻み玉ねぎのトッピングが特徴だ。琥珀色のスープは、魚介や野菜など国産の厳選素材を使った出汁と、元禄元年創業の柴沼醤油醸造による木桶で仕込まれた一等醤油がベース。見た目通りのスッキリとした口当たりで、味わうほどに出汁と醤油が織りなす旨味とコクが感じられる。醤油ラーメンと並ぶ店の代表メニュー、塩ラーメンの琥珀も人気だ。

店内はラーメン店のイメージを変えるモダンな空間。
店内はラーメン店のイメージを変えるモダンな空間。
塩ラーメンの真珠1000円は女性からの支持率ナンバーワン。
塩ラーメンの真珠1000円は女性からの支持率ナンバーワン。

『楽観』店舗詳細

住所:東京都世田谷区北沢2-10-20 ミカン下北 D202/営業時間:11:00~22:30LO/定休日:無/アクセス:小田急電鉄小田原線・京王電鉄井の頭線下北沢駅から徒歩1分

台湾人も唸る、肉味噌たっぷりタンツーメン『台湾綺鷄(タイワンキッチン)』

担仔麵(タンツーメン)900円に、台湾アップルソーダ350円(写真左)を添えて。
担仔麵(タンツーメン)900円に、台湾アップルソーダ350円(写真左)を添えて。

下北沢南口商店街にある台湾出身のオーナーが作る台湾料理の店『台湾綺鷄(タイワンキッチン)』。オープン当初は台湾唐揚げのテイクアウト専門店としてスタートしたが、お客からの要望でご飯ものや麺類、小皿料理といったメニューを増やし多彩な台湾料理が味わえるように。台湾全土で親しまれる国民的なラーメンの担仔麵(タンツーメン)は、炒めた豚肉と香り高い揚げ玉ねぎをあわせた特製のタレでじっくりと煮込んだ肉味噌がたっぷり! 台湾出身の人たちもこのタンツーメンを求めて来店するほど本格派の一杯だ。タンツーメンを味わったあとは、ぜひ本場屋台の味を再現した台湾唐揚げも食べてみよう。

商店街に現れる、カラフルな看板が目を引く。
商店街に現れる、カラフルな看板が目を引く。
名物の炸鶏排(ザージーパイ)680円は直径約20cm、重さ250gの特大サイズ!
名物の炸鶏排(ザージーパイ)680円は直径約20cm、重さ250gの特大サイズ!

『台湾綺鷄』店舗詳細

住所:東京都世田谷区北沢2−12−15/営業時間:11:00〜20:00LO/定休日:月/アクセス:小田急電鉄小田原線・京王電鉄井の頭線下北沢駅から徒歩2分

日本人の舌にフィット!本場屋台さながらのタイラーメン『タイ屋台999(カオカオカオ)』

タイに実在する屋台の味を再現したタイラーメン730円。
タイに実在する屋台の味を再現したタイラーメン730円。

ミカン下北の『タイ屋台999(カオカオカオ)』は、「パスポートなしでいけるタイ旅行」をコンセプトにしたタイ料理専門店。料理はすべて、バンコクの屋台を300店以上食べ歩いた“タイ大好き”な代表が見つけたおいしい屋台料理を再現している。タイの屋台で代表が衝撃を受けたというタイラーメンは、さっぱりとした醤油ベースのスープにパクチーのエスニックな香りやチャーシュー、ひき肉の旨みが加わることで味に厚みをもたらしている。ランチにはもちろん、お酒を飲んだあとの〆にもぴったり。タイの料理店で定番の調味料セット「クルワンプルーン」でアレンジも自由自在だ。

“バンコクのチャイナタウンにある中華料理屋”をイメージしたカオスな雰囲気の店内。
“バンコクのチャイナタウンにある中華料理屋”をイメージしたカオスな雰囲気の店内。
バケツに入ったドリンクやパクチーも要チェック!
バケツに入ったドリンクやパクチーも要チェック!

『タイ屋台999』店舗詳細

住所:東京都世田谷区北沢2-11-15 ミカン下北 A-207/営業時間:11:00~23:30/定休日:無/アクセス:小田急電鉄小田原線・京王電鉄井の頭線下北沢駅から徒歩30秒

言わずと知れた老舗町中華の江戸っ子ラーメン『珉亭』

江戸っ子ラーメン880円は値段以上の満足感!
江戸っ子ラーメン880円は値段以上の満足感!

1964(昭和39)年に創業した『珉亭』は、変わりゆく下北沢の街で半世紀以上も変わらずお客を出迎える老舗町中華。若かりし頃の売れっ子ミュージシャンや有名俳優がアルバイトをしていたことでも有名で、もはや下北沢の顔と言える存在だ。先代から受け継がれてきた江戸っ子ラーメンは、一般的なラーメンよりもふた回りほど大ぶりな丼にたっぷりと盛り付けられている。鶏ガラや豚ガラをベースに、薄口醤油を使った醤油スープは優しさの中に醤油の香りと風味が存分に感じられ、ボリュームのわりにすいすいと完食してしまう。キムチ風のお新香も良いアクセントに。江戸っ子ラーメンに並ぶ名物として君臨するチャーハン(通称“赤チャーハン”)も一度は食べておきたい逸品だ。

キムチ風に少しだけ辛みをつけた白菜のお新香は、マイルドでほど良い辛さ。
キムチ風に少しだけ辛みをつけた白菜のお新香は、マイルドでほど良い辛さ。
チャーシューの色で赤くなったチャーハン(写真は半チャーハン715円)。定期的に食べたくなるほっとする味わい。
チャーシューの色で赤くなったチャーハン(写真は半チャーハン715円)。定期的に食べたくなるほっとする味わい。

『珉亭』店舗詳細

住所:東京都世田谷区北沢2-8-8/営業時間:11:30~21:30LO/定休日:月/アクセス:小田急電鉄小田原線・京王電鉄井の頭線下北沢駅から徒歩3分

罪悪感フリーで食べられるヴィーガンラーメン『薬膳食堂ちゃぶ膳』

豚骨ラーメンをイメージした濃厚酵母ラーメン ドラゴン(V)1200円。
豚骨ラーメンをイメージした濃厚酵母ラーメン ドラゴン(V)1200円。

『薬膳食堂ちゃぶ膳』は2008年から営業を続ける、全メニューがベジタリアン・ヴィーガン仕様の薬膳料理店。オーガニック・有機野菜のみを使用し、化学調味料は一切使用しないことにこだわっている。熊本ラーメンを再現した完全ヴィーガン仕様のラーメンは、野菜の出汁であるベジブロスを使い、味噌や豆乳、醤油がバランスよくブランドされている。味噌と豆乳の風味が豚骨ラーメンのように濃厚で想像以上のパンチ! 醤油麹を使って炒めた野菜炒めやチャーシューに見立てた油揚げなど具沢山で、物足りなさは一切感じない。健康に気を遣いたいとき、ダイエット中などあらゆるシチュエーションで選択肢に入れておきたい。

ニンニクや生姜が入っているため濃厚なスープ。
ニンニクや生姜が入っているため濃厚なスープ。
こぢんまりとした店内には、店名の由来になっている「ちゃぶ台」がある。
こぢんまりとした店内には、店名の由来になっている「ちゃぶ台」がある。

『薬膳食堂ちゃぶ膳』店舗詳細

住所:東京都世田谷区代田6-16-20/営業時間:17:00~22:00/定休日:月/アクセス:小田急電鉄小田原線・京王電鉄井の頭線下北沢駅から徒歩9分

切りたてチャーシューと炊きたてスープが自慢。『なおちゃんラーメン』

チャーシュー麺ほどチャーシューがたっぷり入った中華そば850円。
チャーシュー麺ほどチャーシューがたっぷり入った中華そば850円。

2022年3月にオープンした『なおちゃんラーメン』は、ここ数年の間に首都圏で店舗が増え続け話題となっている“ちゃん系ラーメン”の店。中華そばは注文が入ってから手切りするチャーシューと炊きたてスープが特徴で、麺を覆うようにのせられたチャーシューがうれしい。スープは決してあっさり・さっぱりにとどまらず、しっかりとした醤油の風味と豚の旨味が詰まっている。ほろほろと柔らかいチャーシューは、何枚でも食べたくなってしまうだろう。ふと思い出して食べたくなるラーメンと、店主のなおさんの温かい人柄が相まって、常連が着々とついている注目店だ。

カウンター席のみの店内は、さっと立ち寄れるカジュアルさが魅力。
カウンター席のみの店内は、さっと立ち寄れるカジュアルさが魅力。
特製の醤油ダレに漬け込んだ塊のチャーシューを、注文が入ってから一枚一枚、丁寧に手切りする。
特製の醤油ダレに漬け込んだ塊のチャーシューを、注文が入ってから一枚一枚、丁寧に手切りする。

『なおちゃんラーメン』店舗詳細

住所:東京都世田谷区北沢2-12-7/営業時間:11:30~22:00LO
※スープが無くなり次第閉店。/定休日:火・隔週水/アクセス:小田急電鉄小田原線・京王電鉄井の頭線下北沢駅から徒歩2分

取材・文・撮影=稲垣恵美