静かな住宅地に佇む一軒家風絵本カフェ『Mucchi’s café』

白い本棚には同店で原画展を行った絵本作家の作品が。
白い本棚には同店で原画展を行った絵本作家の作品が。

2020年11月OPEN。“店の主”むっちさんと絵本専門士のまどかさんによる大人の絵本カフェ。高円寺駅前で5年営んだ後、2020年西荻窪に移転。駅から離れた住宅地で広さが4分の1に縮小したことで、絵本関係者や保育士といったツウがわざわざ訪れるカフェに。「昔読んだ本との再会や新しい本との出合いを提供したい」とまどかさんが絵本を選書。スキレットに乗った熱々のパンケーキを頬張り、絵本の世界に浸りたい。

おつきさまのパンケーキ935円、混ぜるとみるみる色が変わるムッチーズスペシャル550円。
おつきさまのパンケーキ935円、混ぜるとみるみる色が変わるムッチーズスペシャル550円。
20年来の友人であるむっちさん(右)とまどかさん(左)の間にはいつも笑いが絶えない。
20年来の友人であるむっちさん(右)とまどかさん(左)の間にはいつも笑いが絶えない。
なじみの絵本作家たちと一緒にペンキを塗り、お店を作り上げた。
なじみの絵本作家たちと一緒にペンキを塗り、お店を作り上げた。

『Mucchi’s café』店舗詳細

住所:東京都杉並区西荻北5-22-6/営業時間:11:30~19:00LO(当面は12:00~17:00)/定休日:水・木/アクセス:JR中央線西荻窪駅から徒歩10分

毎日食べたい! 旬が詰まった和スコーン『tom's SCONE Japanesque(トムズ スコーン ジャパネスク)』

土曜限定ランチのトムズスコーンセット1480円。スコーン2種と日本茶を楽しめる。
土曜限定ランチのトムズスコーンセット1480円。スコーン2種と日本茶を楽しめる。

2022年5月OPEN。店主・阿久津真純さんは、実は元和食の料理人だ。「大好きなスコーンを長く毎日食べ続けたいから、体のことを考えて小麦粉やバターの量を控えめにし、雑穀や旬の野菜、果物を取り入れています」。定番のもちきびとハトムギのプレーンなどスコーンの自然な風味が引き立つようクロテッドクリームも手作り。季節ごとに訪れ、具材や味の妙を堪能したい。

店主の阿久津さんは新作のレシピ作りに余念が無い。
店主の阿久津さんは新作のレシピ作りに余念が無い。
自家製のクロテッドクリームと一緒にどうぞ。
自家製のクロテッドクリームと一緒にどうぞ。
外階段を上った3階に店がある。テラス席は周りに高い建物がなく、見晴らし抜群。
外階段を上った3階に店がある。テラス席は周りに高い建物がなく、見晴らし抜群。

『tom's SCONE Japanesque』店舗詳細

住所:東京都杉並区西荻北4-4-1 KITAYON 3F/営業時間:12:00~売り切れ次第終了(夏季は不定期営業。テイクアウトのみ)/定休日:月・火・日/アクセス:JR中央線西荻窪駅から徒歩6分

手の込んだおかずと炊き立てのご飯『Café 楽日庵(らびあん)』

日替わり定食は11:00~13:00まで1000円で売り切れ次第終了。13:00~20:00は1210円。肉や魚のメインと副菜は日による。
日替わり定食は11:00~13:00まで1000円で売り切れ次第終了。13:00~20:00は1210円。肉や魚のメインと副菜は日による。

2022年11月OPEN。昼から夜までいつでも栄養満点のおいしい定食が食べられる、そんなカフェが西荻窪に新登場。神楽坂で13年続け、2022年に移転。店主の小林さんは割烹を営む母のもと腕を磨いた。主菜のレパートリーは和洋中と約3カ月分。「旬の食材を取り入れるなど毎日食べても飽きないよう工夫しています」。秋田の農家直送の米「あいかわこまち」は炊き立てを提供。食欲がさらに加速することうけあいだ。

店主の小林さん。焼き鮭などのメインと小さいおかず3種他の定番定食は1320円。
店主の小林さん。焼き鮭などのメインと小さいおかず3種他の定番定食は1320円。
コーヒーだけの利用も可。
コーヒーだけの利用も可。

『Café 楽日庵』店舗詳細

住所:東京都杉並区松庵3-37-22 レンツェン松庵2F/営業時間:11:00~20:00LO/定休日:土・日・祝/アクセス:JR中央線西荻窪駅から徒歩3分

温冷どちらもおいしい素朴な味わいの豆花『雲 ~ WAN ~』

豆花と台湾カステラのセット(台湾茶つき)1200円。
豆花と台湾カステラのセット(台湾茶つき)1200円。

2022年9月OPEN。武蔵境のシェアキッチンでフランス菓子を販売していた北川明子さんは「2022年に『雲』の店主交代を打診され、初めて自分の店を持つことになりました」。前店主から豆花のレシピを引き継ぎ、浅草の人気店で修業を積み、本場の味に近づけるべく改良を重ねる。豆乳とにがりで作った豆腐にきび砂糖のシロップを加え、ピーナッツやはと麦など素材の味を引き立てる。冷でも温でも、お好みでどうぞ!

「西荻窪は新顔にも温かい。店を閉めた後、今日はどこに飲みに行こうかなとぶらぶらするのが楽しい」と北川さん。
「西荻窪は新顔にも温かい。店を閉めた後、今日はどこに飲みに行こうかなとぶらぶらするのが楽しい」と北川さん。
フランス菓子も不定期で販売だにゃん!
フランス菓子も不定期で販売だにゃん!
西荻窪駅の高架下にあり、白い壁にブルーグレーの扉が目印。
西荻窪駅の高架下にあり、白い壁にブルーグレーの扉が目印。

『雲 ~ WAN ~』店舗詳細

住所:東京都杉並区西荻南3-17-7/営業時間:13:00ごろ~17:00LO(土・日・祝は13:00~18:00ごろ)※夏季は豆花休止し、かき氷を販売。/定休日:月~水/アクセス:JR中央線西荻窪駅から徒歩2分

西荻窪の昭和を受け継ぐアートカフェ『Tres tre 3』

海外在住5年で学んだレシピを改良したキャロットケーキ680円、アイスカフェラテ600円。
海外在住5年で学んだレシピを改良したキャロットケーキ680円、アイスカフェラテ600円。

2023年4月OPEN。デザイン業界で長年仕事をしてきたオーナーの朝稲理子さんが、1960年代に紳士服店として建てられたこの物件に出合ったのは2012年。「同じ服作りをしていたことから建物に惹かれ、引っ越してアトリエ兼ショップを始めました」。人の助けを借りて修理や改修を繰り返し、屋根も壁もなかった外の駐車場をガレージカフェに。屋内の1階をカフェに、2階をギャラリー&ショップにする予定。

パリのカフェで使用されていたイスやテーブルに混じって、西荻窪の銭湯にあったゲームテーブル、『こけし屋』の皿や什器なども。
パリのカフェで使用されていたイスやテーブルに混じって、西荻窪の銭湯にあったゲームテーブル、『こけし屋』の皿や什器なども。
店の歴史をよく知るドードーが待ってます!
店の歴史をよく知るドードーが待ってます!
趣ある外観。
趣ある外観。

『Tres tre 3』店舗詳細

住所:東京都杉並区西荻南2-6-10/営業時間:11:00~19:00/定休日:月・火/アクセス:JR中央線西荻窪駅から徒歩6分

愛煙家が集う“西荻”が濃縮された空間『西荻珈琲』

ブルーポピーシードの食感が楽しい自家製シフォンケーキ700円。梅ジュース650円は実もおいしい。「年中提供するため3年かけて作り方を考案しました」。
ブルーポピーシードの食感が楽しい自家製シフォンケーキ700円。梅ジュース650円は実もおいしい。「年中提供するため3年かけて作り方を考案しました」。

2021年11月OPEN。2013年頃から続く愛煙家のオアシスが北口から南口へと移転。サンドイッチの具材には『もぐもぐ』のハムを使い、店内の家具は『ノースウエストアンティークス』から仕入れるなど、店には“西荻”がぎっしり詰まっている。コーヒーや自家製ジュースは、店主が長年かけて収集した多種多様な器で彩られ、特別な時間を演出。「ここに来ないと味わえない、ストーリーのあるものを提供し続けたい」。

常連ら“チーム西荻珈琲”で内装を施した。
常連ら“チーム西荻珈琲”で内装を施した。
「ブランドや新旧かかわらず気に入った器を収集しています」。
「ブランドや新旧かかわらず気に入った器を収集しています」。
木彫の札が目印。
木彫の札が目印。

『西荻珈琲』店舗詳細

住所:東京都杉並区西荻南3-18-3/営業時間:12:00~20:00/定休日:木/アクセス:JR中央線西荻窪駅から徒歩3分

取材・文=川端美穂 撮影=鈴木奈保子
『散歩の達人』2023年8月号より

JR西荻窪駅を中心として北は善福寺川、南は五日市街道あたりまで広がるこの街。「西荻窪」という地名は1970年に廃止され現存しないが、“西荻(ニシオギ)”という街の存在感はむしろ年々増している。吉祥寺駅と荻窪駅の間に位置し、「松庵」など高級住宅地を擁するせいで、中央線の中では比較的上品なイメージで語られることも多い。しかし、ひとたびこのエリアを歩けば、上品などころかかなり個性的な地だということが分かるだろう。店主がそれぞれの哲学を貫く店と、それらを愛してやまない住民が集まる、けっこう熱くてヘンな街なのだ。