飲み屋街に、柏最高峰の刺盛りあり『あさひ町スタンド』

全14席。スタッフのナツミさんも日本酒通。スマホでQRコードを読み、当日の日本酒を確認。
全14席。スタッフのナツミさんも日本酒通。スマホでQRコードを読み、当日の日本酒を確認。

頼むべきは、刺身盛合せ。身質が詰まって甘いシラカワやとろけるニタリクジラ、プリプリのキンメまで豊洲仕入れの上質な魚が9~10種。これで1人前1738円って!「お袋の実家が漁師で、新鮮な魚を食べて育った。お客さんにもとにかく旨い魚を食べてほしい、その思いだけなんです」と新井博之さん。ほぼ全酒肴が魚介なので、日本酒も約50種と豊富。白穂乃香858円とエビスマイスター748円が並ぶ、生ビールの顔ぶれもニクい。

あさひ通り商店会に立地。
あさひ通り商店会に立地。
天然鯛のかぶと煮1078円。
天然鯛のかぶと煮1078円。
砂糖を使わず、塩は特殊な天日塩を使う健康志向の店主。
砂糖を使わず、塩は特殊な天日塩を使う健康志向の店主。
この日は中トロなどが彩った刺身盛合せ。キンキの一夜干し1518円。「森嶋」雄町純米大吟醸ほか、日本酒は旨口~フルーティ系までほとんど一合880円
この日は中トロなどが彩った刺身盛合せ。キンキの一夜干し1518円。「森嶋」雄町純米大吟醸ほか、日本酒は旨口~フルーティ系までほとんど一合880円

『あさひ町スタンド』店舗詳細

住所:千葉県柏市旭町1-11- 4/営業時間:17:00~23:00LO(フード)/定休日:不定/アクセス:JR常磐線・東武鉄道アーバンパークライン柏駅から徒歩6分

10坪空間で酔い旅夢キブン『やまん』

1階はカウンター6席。狭くて雑多だが、居心地がいい。
1階はカウンター6席。狭くて雑多だが、居心地がいい。

ある日の日本酒は広島の「亀齢」や宮城の「日高見」。焼酎は鹿児島の「小鹿」や奄美の黒糖系、ウイスキーはガイアフロー静岡蒸溜所と、全国から的を射た品揃え!「旅先で出合ったいいお酒や食べ物を取り入れてます」と放浪好きの下間秀樹さん。珍味の盛り合せ1520円も、いぶりがっこクリームチーズや豆腐ようなど北と南の味が並ぶ。最近は柏野菜の旨さに開眼、地元野菜を約30種使ったサラダも!

ともに地元野菜たっぷりの菜の花ナムル600円、島豚KAZUGORO豚しゃぶサラダ980円。
ともに地元野菜たっぷりの菜の花ナムル600円、島豚KAZUGORO豚しゃぶサラダ980円。
黒糖焼酎「龍宮」(右)の前割り700円など。日本酒は希少銘柄も120㎖ 500円均一。北海道産ワインも。
黒糖焼酎「龍宮」(右)の前割り700円など。日本酒は希少銘柄も120㎖ 500円均一。北海道産ワインも。
2階は座敷席。
2階は座敷席。

『やまん』店舗詳細

住所:千葉県柏市東上町2-3/営業時間:17:30~24:00/定休日:月/アクセス:JR常磐線・東武鉄道アーバンパークライン柏駅から徒歩8分

開店半年で地元の心を掴んだ、カジュアルダイニング『居酒屋ToHo25ふん』

アジフライのこの断面、既視感ゼロ。金目鯛の刺し身330円、長野の「大信州」辛口特別純米酒一合950円。
アジフライのこの断面、既視感ゼロ。金目鯛の刺し身330円、長野の「大信州」辛口特別純米酒一合950円。

キッチンカーの仕込みに使っていたスペースで週末限定の居酒屋を始めた宮澤章さん。常連が増え、平日も営業するように! 名物は、各種おばんざいと至高のアジフライ880円。レアで仕上げるアジフライはぷりぷりで、醤油で味わえば薄衣をまとう刺し身のよう。上品なカツオと昆布の一番出汁を使うだし春菊ほか、和食出身ならではの技も。日替わり日本酒は少数精鋭だが店主こだわりのセレクト。

住宅地で2022年秋に居酒屋を開業。柏は店主が初めて就職した思い出の地。
住宅地で2022年秋に居酒屋を開業。柏は店主が初めて就職した思い出の地。
カウンター全6席。家事育児の息抜きに一杯飲みに来る主婦たちも。
カウンター全6席。家事育児の息抜きに一杯飲みに来る主婦たちも。
だし春菊630円。
だし春菊630円。

『居酒屋ToHo25ふん』店舗詳細

住所:千葉県柏市旭町4-8-29/営業時間:18:00~24:00(金・土は17:00~翌1:00、祝は17:00~24:00)/定休日:日/アクセス:JR常磐線・東武鉄道アーバンパークライン柏駅から徒歩17分

古参バルでペアリングの“ティキ・タカ”『スペイン料理レストラン・バル サンラッツォ』

入り口側には立ち飲みスペースも。
入り口側には立ち飲みスペースも。

林秀彦さんは、スペイン在住10年を経て「スペインの食文化を柏で伝えたい」と2008年に店をオープン。ゆえに、日本の風土や食材も加味しつつ基本は現地の伝統料理。スペインワインの輸入販売も行うため、お酒もほぼ現地のもの。独特な風味のヤギのチーズのピンチョス760円なら熟成感のある赤ワイン、甘エビやワタリガニなどの出汁を重ねた魚介のパエージャなら香り高いオレンジワインが相思相愛。

冷たいタパスの盛り合わせハーフ970円(上)など一人客にはハーフサイズも対応。オレンジワインのウルテリオール・ナランハ730円。
冷たいタパスの盛り合わせハーフ970円(上)など一人客にはハーフサイズも対応。オレンジワインのウルテリオール・ナランハ730円。
魚介のパエージャ1人前1550円。
魚介のパエージャ1人前1550円。

『スペイン料理レストラン・バル サンラッツォ』店舗詳細

住所:千葉県柏市末広町9-1/営業時間:11:30~13:00LO・17:00~23:00(日・祝は~21:00)/定休日:不定(金~月・祝はランチ休)/アクセス:JR常磐線・東武鉄道アーバンパークライン柏駅から徒歩3分

フレンチ出身ママの手料理で燗極まる『Riz ou Raisin』

地元野菜が彩る春野菜とホタルイカのフリット880円、柴漬けを混ぜたピンクポテトサラダ660円など。「王祿」八○生原酒ほか日本酒は半合600円。最適な温度で提供。
地元野菜が彩る春野菜とホタルイカのフリット880円、柴漬けを混ぜたピンクポテトサラダ660円など。「王祿」八○生原酒ほか日本酒は半合600円。最適な温度で提供。

旅先で燗付けできるよう、鞄にはいつもおちょことちろり。ママの大野奈津子さんいわく「日本酒を世界一愛してます!」。酒蔵は北海道から九州まで、味わいは爽酒や薫酒など10数種をそろえ、飲み飽きないよう心遣い。フレンチでの修業経験を活かした牡蠣のエスカベッシュや、薬味をまぶした鴨のタルタル825円など絶品酒肴で次々と杯は空に。料理は単品もOKだが4~10品のお任せで頼むのが吉!

牡蠣のエスカベッシュ770円。
牡蠣のエスカベッシュ770円。
全13席。日本酒好きが集う。
全13席。日本酒好きが集う。

『Riz ou Raisin』店舗詳細

住所:千葉県柏市柏6-7-8 オーキスビル1F B店舗/営業時間:18:00~22:00/定休日:日・月・祝/アクセス:JR常磐線・東武鉄道アーバンパークライン柏駅から徒歩12分

本格かつ気軽、界隈で希少なビストロ『たつみ』

カウンターとキッチンの距離の近さも魅力。予約してから向かうのが吉。
カウンターとキッチンの距離の近さも魅力。予約してから向かうのが吉。

「日本の食材を駆使し、生産者の思いを伝えたい。箸で気軽にフレンチを味わってほしいです」と、柏の農家出身の浜島辰生さん。エビのテリーヌは湯葉で巻いたり、菜花をゆでる際は鶏のブイヨンに昆布出汁を加えたりと、自由な発想に舌が喜ぶ。大分から直送される鹿のグリル バルサミコソースの、しっとりきめ細やかな肉質ときたら! 料理を待つ間は100種近くあるワインを選ぶもよし、シェフの華麗な調理姿を間近で堪能するもよし。

シカの骨から出汁をとったソースが決め手の鹿のグリル2200円。信州サーモンのマリネなどが並ぶ前菜の盛り合わせ1200円。ドイツの赤ワイン、フランツ・ケラー ピノノワール950円。
シカの骨から出汁をとったソースが決め手の鹿のグリル2200円。信州サーモンのマリネなどが並ぶ前菜の盛り合わせ1200円。ドイツの赤ワイン、フランツ・ケラー ピノノワール950円。
シェフは現在も野菜を自家栽培している。
シェフは現在も野菜を自家栽培している。
柏神社の裏手に立地。2023年で15周年。
柏神社の裏手に立地。2023年で15周年。

『たつみ』店舗詳細

住所:千葉県柏市柏3-3-4/営業時間:17:30~23:00/定休日:月/アクセス:JR常磐線・東武鉄道アーバンパークライン柏駅から徒歩6分

取材・文=鈴木健太 撮影=オカダタカオ
『散歩の達人』2023年4月号より