小麦の香りがパンッと広がる低加水麺『創作麺工房 鳴龍』【大塚】
自家製かつ化学調味料不使用の麺・スープ・具材に、店主・齋藤一将さんの思いが宿る。店舗の地下で製麺している低加水麺は歯切れがよいうえ、スープに負けないくらい小麦粉の香りが豊か。それ故、麺が主役と言われるつけ麺にも同じ麺を使用しているという。天然出汁のスープには、丸ごとの鶏や牡蠣などの旨味を濃縮。甘み・酸味・辛味が一体となった、担担麺の常識を覆すほどマイルドな味わいだから、飲み干さずにはいられない。
『創作麺工房 鳴龍』店舗詳細
麺打ち歴約20年の職人技が光る『ラーメンBAR やきそばー HIT』【巣鴨】
1955年創業のバーを引き継いだ2代目店主・岡安英男さんは、祖母が作ってくれた味を再現しようとラーメンの提供も開始。麺打ちをマスターし、かれこれ20余年になる。15年以上前に食べた温玉うどんに感銘を受けて生まれた釜玉らーめんには、7〜8時間ほど麺線熟成させた手打ち麺を使用。もっちりした歯ごたえの麺に、和風かえしだれを加えた鶏&煮干しスープがよく染みる。温玉を豪快に混ぜ合わせて、勢いよくすするべし!
『ラーメンBAR やきそばー HIT』店舗詳細
こってりだけど雑味なし!『こいけのいえけい』【巣鴨】
黄金色に輝くスープなど上品な味わいのラーメンが評判で、ビブグルマン受賞歴もある「小池系列」。新ブランドとなる『こいけのいえけい』は、なんと今までとは真逆、こってり王道・豚骨醤油ベースの家系ラーメンだ。透明感のあるスープの『らぁめん小池』で不定期に提供していた豚骨醤油ラーメンが人気となり、今回の開店につながった。しかし、豚骨と鶏ガラの雑味を極限まで取り除き、丁寧にスープをとるスタイルは今までと変わりなく、一般的な家系とは一線を画している。すっきりクリアなスープにより、濃厚でこってりした豚骨の風味がクリーミーで洗練された味わいになり、くさみが一切ない。コシとモチモチ感抜群の『キング製麺』の中太麺との相性も◎。なめらかでいてとろみのあるスープが絶妙に絡みつく。噛むごとに、スープの旨みがより引き立ってくる。
チャーシューは、小池系列ではおなじみの真空低温調理でしっとりした食感。肉の旨みをたっぷり感じられる大きさも魅力だ。家系であっても小池系列らしいうまさを堪能できる。
『こいけのいえけい』店舗詳細
濃厚&あっさりのエビWスープが決め手『TOKYO 駒込 GANCON NOODLE』【駒込】
「普通の味噌ラーメンにはしたくなかった」と語る、店主の島影新己さん。「なにか主役がほしい」ということで、数年前から考えていた甘エビを使った味噌ラーメンを開発した。味噌だれに自家製の仙台味噌を使用しており、ピリッとした辛さがたまらない。主役のエビスープは、ジャガイモでとろみを出した濃厚タイプと透明なあっさりタイプの2種類を3:2の割合で混ぜ合わせている。この比率が食べ飽きさせないポイントだ。
『TOKYO 駒込 GANCON NOODLE』店舗詳細
取材・文=上原純(Office Ti+) 、速志淳 撮影=井原淳一、小野広幸、速志淳