中国家庭料理 蓮華

本場仕入れの乾物と自家菜園の野菜で

妻の紀子さん、妃那(きな)ちゃんと。

畑に囲まれポツンと営むが、店内は厨房からの調理音で活気に満ちている。店主は中華一筋の蓮見年男さん。「僕の料理を目指して来て」と、あえて辺境で独立した。看板は、陳麻婆豆腐。刺激がすぅっと抜ける青山椒や、じんわりくる紅山椒など、香辛料や調味料で巧みに調節する辛さは4段階。燃える口に滑らかな木綿豆腐をはふはふ運べば、五臓六腑が動き出すようだ。仕入れと料理探求のため、頻繁に中国へ。

ランチの店長おすすめセット2090円より。前菜、陳麻婆豆腐、野菜炒め、ご飯(おかゆも可)など。デザートもついてくる。
ランチの店長おすすめセットのデザート。別注文の八宝茶715円。

『中国家庭料理 蓮華』店舗詳細

住所:埼玉県狭山市南入曽297-8/営業時間:11:30〜14:30 LO・17:30 〜21:00LO/定休日:水・第3火/アクセス:西武新宿線入曽駅から徒歩15分

郷土料理ともん

県内外の自然の幸に感謝して味わう

ともん定食1720円。山菜、きの子盛合せ、山菜精進揚げ、山女魚甘露煮、けんちん汁。

「定休日は“仕入れ”と称して、川で魚、山でキノコや山菜を採ってくるんです」。渓流釣り名人の戸門秀雄さんと妻のみね子さんで営んできたが、近年、息子の剛さんが加わりパワーアップ! この日は、冬の貴重なタンパク源、寒雑魚がお目見え。ほくっとした身の微かな苦みが、日本酒を誘う。培ってきた産地とのつながり、自然との関わり、経験が織りなす料理を前に、この豊かさよ永遠にと願う。

家族で営む。
イワナと寒雑魚の塩焼き1200円。日本酒は高千代1 合600 円。

『郷土料理ともん』店舗詳細

住所:埼玉県入間市春日町1-3-2/営業時間:11:00〜13:00LO・17:00〜21:00LO/定休日:火・水(祝の場合は営業)/アクセス:西武池袋線入間市駅から徒歩18分

麺.SUZUKI

高級食材で作り上げた至高の一杯

鶏と水つけ麺〜鰹昆布水〜1100円。狭山茶の抹茶塩、奥多摩産わさびと海苔の佃煮、仏手柑で味変を。らぁめんは800円〜。

「高級食材だけで作ったら、どんな味がするんだろう」。常連さんの声を聞いた店主の鈴木貴弘さんは、名古屋コーチン、比内地鶏、青森シャモロック、長州黒かしわの4地鶏で実践開始。配合、温度帯で異なる旨味、重ね方を追求し、深い味わいのスープに仕上げた。また、国産小麦をこね、製麺機にかけた麺は、なめらかな舌触りとしなやかな弾力。味変アイテムを付ければ華やぐ香りに刮目する。

鈴木さんは研究家。
那須御用卵の焼豚卵丼350円。

『麺.SUZUKI』店舗詳細

住所:埼玉県入間市下藤沢1122-1 ホワイトパレス104号/営業時間:11:30〜15:00(土・日は11:30〜15:00・17:30〜21:00)/定休日:水、第1・3・5木/アクセス:西武池袋線武蔵藤沢駅から徒歩11分

Via Mare

南イタリアのマンマの味にニンマリ

伝統菓子多し。

ショーケースに並ぶのは、テイクアウト可能な総菜やスイーツの数々。店主の吉崎晶子さんはナポリ周辺のカンパニア州で腕を磨き、「野菜が本当においしくて。今でも出かけます」と、郷土料理発掘に余念がない。手作りニョッキや豚ロースのグリルなど、しっかりディナーも用意するが、常連客の目当ては、近所の直売所仕入れの地元野菜で作る旬のイタリアン総菜。赤ワインと飲む時間が愛おしい。

ナスロール1個100円、ホウレンソウのパルミジャノ、イタリア版ラタトゥイユのチャンホッタ、タコセロリは各80g200円。フォカッチャ200円、グラスワイン500円〜。
店主の吉崎さん。

『Via Mare』店舗詳細

住所:埼玉県狭山市東三ツ木274-1/営業時間:11:30 〜14:30 LO・18:30〜21:00LO/定休日:日・月/アクセス:西武新宿線新狭山駅から徒歩10分

マンダニ インドカレー

ハラールの羊肉を使うパキスタン料理

ボリューム満点のマンダニディナーセット2145円。カレーは2種選べる。

店名はインドと付くが、パキスタン南部カラチ出身の店主・マンダニさんが、故郷の家庭料理を紹介。羊肉を使うのが特徴で、現地のスパイスと3種の豆を煮込む定番カレー「ダルゴーシュ」は、マトンの弾力と柔らかさに驚く。羊の脳みそカレー「ブレインマサラ」など、通うと出合える限定メニューもある。「“ハラール”(イスラム教徒も食べられる)材料で愛も入れて作りますよ」。チャイの茶葉も自慢。

甘いカブリナン550円を、チャイ330円に浸して。
右からマンダニさん、シェフ、スタッフの圭子さん。

『マンダニ インドカレー』店舗詳細

住所:埼玉県狭山市笹井1-26-1/営業時間:11:30〜15:00・17:00〜22:00/定休日:無/アクセス:西武池袋線入間市駅から徒歩25分。

ウェロニカ・ペルシカ

野菜農家も器作家もご近所つながり

デザートのティラミス、狭山産抹茶のお菓子。

「地元のものにフレンチらしい食材を合わせて、仏子ならではのひと皿を」。祖母の家を改装して約10年前に独立したオーナーシェフ・横田哲也さんは、近隣の優れた産物を探し続けている。冬のメインは、赤身ながらしっとり柔らかいアイルランド産のヘアフォード牛に、親しい農家が作る赤キャベツや紫芋、ハーブを加えた日高市産ヨーグルトを添えて。控えめな彩りが温かく、親しみがふっと湧く。

全7品からなるフルコース、ランチB3960円より。前菜(奥)は、ハマグリやイチゴ、ビーツ、押し麦を使う赤いサラダ。
オーナーシェフ・横田さん。

『ウェロニカ・ペルシカ』店舗詳細

住所:埼玉県入間市野田653/営業時間:11:30〜14:00LO・18:00〜21:00LO/定休日:水・第3木/アクセス:西武池袋線仏子駅から徒歩18分

炭火焼き豚丼 松風

夫婦の豚愛が満載の相盛り丼

埼玉産コシヒカリを用いた炭火焼き豚丼は並900円でもボリューム満点。テイクアウト可。お茶漬けセットは+200円。

夫婦で日本中をツーリングする中、村松勝さんは帯広で豚の蒲焼丼に惚れ込んだ。片や真紀さんは幼い頃から秩父の味噌漬け丼が大好物。侃々諤々の末、仲良くハーフ&ハーフにし「合い盛り丼の発祥です!」と胸を張る。醤油ダレを付け焼きし、味噌漬けにした豚も炭火焼き。丼に咲く柔らかな豚肉の花は、醤油の香ばしさ、やさしい味噌の匂いが交互に押し寄せる。茶漬けでさらさら締めるのもいい。

カウンター、小上がり席あり。
国産豚肉を炭火で焼くと香ばしい〜。

『炭火焼き豚丼 松風』店舗詳細

住所:埼玉県狭山市広瀬2-1-28/営業時間:11:30~14:00LO・17:30~20:00LO/定休日:水・第3木/アクセス:西武新宿線狭山市駅から西武バス「狭山グリーンハイツ」「狭山営業所」行きほか約11分の「広瀬橋北」下車2分

取材・文=佐藤さゆり・松井一恵(teamまめ) 撮影=加藤熊三、原 幹和

『散歩の達人』2020年2月号より