第1問

正解は……豊洲(江東区豊洲1〜5丁目)

地下鉄豊洲駅周辺を北西方向から望む写真で、運河をゆく船から撮影したもの。豊洲船着場を出て隅田川を遡(さかのぼ)る航路の船に乗ると、隅田川の河口(石川島の北)あたりからこんな景色が見られる。

右手前に見えているのが「豊洲ONビル」たるオフィスビルで、中央奥の屋上に丸い屋根のようなものがついているのが「豊洲IHIビル」。左側はスカイシティ豊洲などのマンションたちだ。手前の運河にある柵は、2000年頃まで使われていた貯木場の名残。

第2問

正解は……高輪ゲートウェイ(港区高輪2丁目)

高輪ゲートウェイ駅の出口を出てすぐ。「THE LINKPILLAR 1」のNORTHとSOUTHの2棟が出迎える、できたてホヤホヤシティの景色だ。

2020年、車両基地だった土地に新駅が開業し、国内最大級の街づくりとして気合の入った開発が進んでいる高輪・泉岳寺のエリア。高輪ゲートウェイ駅の西側に広がる高輪ゲートウェイシティは、2025年3月に「まちびらき」を迎え一部施設が先行オープン。今後も続々と施設が開業する予定だ。

第3問

正解は……石川島(中央区佃1・2丁目)

行政地名でいうと佃1丁目・2丁目の北側、つまりは石川島を北から見たところ。ビル手前の緑地は石川島公園で、いくつもそびえるのは大川端リバーシティ21のマンション群。IHIの工場跡地に整備され、1989年から入居が始まったこの場所は、ウォーターフロントの高層マンションの先駆けでもある。写真右の橋は中央大橋で、主塔は佃島の鎧伝説にちなんで兜をモチーフにしたデザインなんだとか。写真左の白いトラス構造の橋は、佃と越中島をつなぐ相生橋。

ちなみに下の写真は、住吉神社の例大祭(2023年の本祭)の朝、佃大橋から佃島を見たところ。島には大きな幟が立ち、運河沿いには神輿の水上渡御を待つ人々がいる。

左奥に中央大橋、そのさらに奥にスカイツリーもうっすら見える。
左奥に中央大橋、そのさらに奥にスカイツリーもうっすら見える。

第4問

正解は……丸の内(千代田区丸の内1丁目)

地下鉄大手町駅のそば、丸の内仲通りで頭上を見上げた景色。一番のヒントは、右に写っている新丸ビル、「新丸の内ビルディング」だろう。行幸通りの両脇にそびえ立つ2棟の丸ビルのうちのひとつだ。その向かいは「三菱UFJ信託銀行本店ビル」、写真左は「みずほ丸の内タワー」。

このあたりは江戸時代には大名屋敷が立ち並ぶ堀の内側(丸の内)で、明治維新後には陸軍の施設が置かれた場所。その後「三菱社」に売却され、陸軍施設を取り壊してできた広大な空き地は「三菱ヶ原」と呼ばれたとか。さらに、「三菱社」がオフィス街の建設を計画し西洋風の赤煉瓦の建物が立ち並ぶと、あたりは「一丁倫敦(いっちょうロンドン)」と呼ばれたそうだ。

こちらは行幸通りで東京駅方面を見上げたもの。左が新丸ビル、右が丸ビル。
こちらは行幸通りで東京駅方面を見上げたもの。左が新丸ビル、右が丸ビル。

第5問

正解は……西池袋(豊島区西池袋1丁目)

池袋駅東口、ホテルメトロポリタンの北西あたりの元池袋史跡公園で見上げた写真。他のエリアのようなわかりやすい高層ビル群ではないものの、池袋駅東口の「東京芸術劇場」などの周辺は比較的背の高いビルが集まっている。

写真のヒントでいえば、中央にがっつり映り込むふくろうのモニュメント。そばには池袋という地名の由来となった池が周囲に多かったことを記した碑が立っている。

撮影地点から南側を見るとこんな景色。正面はホテルメトロポリタン。右上にひょっこりフクロウが写っている。
撮影地点から南側を見るとこんな景色。正面はホテルメトロポリタン。右上にひょっこりフクロウが写っている。
撮影地点から西側を見るとこんな景色。正面は『ルミネ池袋』。
撮影地点から西側を見るとこんな景色。正面は『ルミネ池袋』。

第6問

正解は……虎ノ門(港区虎ノ門1・2丁目)

虎ノ門二丁目交差点のあたりで「虎ノ門ヒルズ」のビルたちを見上げたところ。右に写っているのが「ステーションタワー」、中央が「レジデンシャルタワー」、暗くてわかりづらいが右下が「グラスロック」、左のグリーンっぽい色味のビルが「森タワー」だ。写真には写っていないが左奥に「ビジネスタワー」もある。

虎ノ門ヒルズは2014年に竣工した「森タワー」を皮切りに高層ビルが立て続けにできあがり、2025年春の「グラスロック」開業で再開発が一段落。大きく変貌した街の今後が興味深いエリアでもある。

第7問

正解は……西新宿(新宿区西新宿2丁目)

お待ちかね! 東京のビル群といえばやはりここでしょう、ザ・新宿。中央通り東交差点で見上げた写真で、右にちょこっと見えているのが「モード学園コクーンタワー」、右手前は「新宿センタービル」、右上が「工学院大学新宿キャンパス」、中央下が「新宿三井ビル」、左が三角形の「新宿住友ビル」。広角で歪んでいるのでわかりづらいが、左上は「京王プラザホテル」、そして左端にわずかに見えているのが東京都庁だ。

余談すぎる余談だが、筆者が地方から上京したばかりの頃、毎週末のように西新宿を訪れては高層ビルを見上げてニマニマするだけの散歩を楽しんでいた。恥ずかしくなるほどの田舎者ムーブだが、実は上京後10年以上経った今でもたまにやっている……というのはここだけの話!

第8問

正解は……大手町(千代田区大手町2丁目)

丸の内から2区画北上しただけの場所だが、少し雰囲気が変わって完全なビジネス街となる、地下鉄大手町駅東端の地点。写真に写っているパブリックアートは川上喜三郎氏の「Series of ARC」で、周囲はちょっとした広場が整備されている。写真左は「アーバンネット大手町ビル」、中央奥は「大成大手町ビル」、右は「大手町タワー」。

ちなみに撮影地点の公園が隣接する交差点は、箱根駅伝ファンには有名な「寺田交差点」。ある年の大激戦のラストスパート、ゴール手前100mの地点で1人の選手が直進すべきところ誤って右折しそうになった事件があり(無事にコースに戻って目標の順位は死守した)、選手の名をとってそう呼ばれているのだ。

第9問

正解は……品川(港区港南2丁目)

品川駅港南口を出て南、品川セントラルガーデン内の汐の公園で見上げた景色。

このエリアは旧国鉄の操車場だったところで、1990~2000年代に再開発が進んだ。2003年に東海道新幹線の品川駅が開業したことも後押ししてオフィスビルが集まり、ビル街が形成されている。右は「品川イーストワンタワー」、左の曲面が印象的なビルは「品川インターシティA棟」。

もう少し引いたところ(品川駅近く)から撮影したもの。
もう少し引いたところ(品川駅近く)から撮影したもの。

第10問

正解は……八重洲(中央区八重洲1・2丁目)

東京駅八重洲中央口を出てすぐ、「大丸」の脇から若干南方面を撮影したもの。八重洲も今再開発がぐいぐいと進んでいるエリアで、今後5年でこの画角の景色もずいぶんと変わりそうだ。

右寄りの中央に写っているのは2023年開業の「東京ミッドタウン八重洲」、左は2026年竣工予定の「TOFROM YAESU TOWER」で、2025年5月の撮影時点では絶賛建設中。さらにそのすぐ南隣にも高層ビルが建設予定で、2029年の竣工を目指しているとか。写真の右端は「グラントウキョウサウスタワー」。

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新橋駅を出てすぐのゆりかもめから、月島・勝どき方面を望む。
新橋駅を出てすぐのゆりかもめから、月島・勝どき方面を望む。

全10問、完了! おつかれさまでした。「湾岸部と東京駅周辺が多すぎるだろ!」と文句が出そうなラインアップだが、どうしても青空の写真を使いたいという筆者の勝手なこだわりと撮影事情によってこうなりました。ご了承ください。

近年竣工のビルはガラス張りのものが多いが、あれこれ眺めたり見比べたりしていると、東京の高層ビルの歴史をたどるうえで欠かせない「霞が関ビルディング」や「京王プラザホテル」「サンシャイン60」の毅然としたかっこよさにも改めて気付かされる。

また、今回は見上げるアングルを中心に出題したが、遠望で楽しめるのも高層ビルならでは。建物の合間に現れたり展望台から霞んで見えたりしたビルを「この方角であの形、さては東急歌舞伎町タワーだな!?」とか考えるのも一興だ。

文・撮影=中村こより

たとえば「原宿」、そう言われて最初に思い浮かべるのは? 竹下通りの人混みや、神宮橋の交差点、表参道のケヤキ並木が浮かんだ人も多いはず。街の名前から連想することは人それぞれだ。でも、最初に思い浮べる風景といえばやはり駅前、駅を出てすぐの街の風景ではなかろうか。つまり、駅前の景色は街の顔。ならば、顔だけを見てどこの駅なのかを当てられるよね? というわけで、腕試しのご提案。その名も「この写真、どこの駅前でしょう?」クイズ!「どこだそりゃ」「降りたことねーよ!」となるとつまらないので、出題するのはすべて東京都にあるJRの駅、なかでも乗降者数ランキングが上位の大きな駅ばかりだ。辺鄙な地域ではないぶん、ロータリーや商業ビルなどぱっと見の雰囲気が似ている駅も多い。とはいえ、必ず各駅の特徴があるから、それを見落とさずに全問正解を目指してくれたまえ。なお、各出題画像のすぐ下にヒント、さらにその後矢印の下に解答・解説を記載している。勢い余って答えが見えちゃうことのないよう、ゆっくりとスクロールしながら挑戦されたし。では、行ってらっしゃい!
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問題。1996年に刊行された雑誌『散歩の達人』の創刊号は、何の特集だったでしょう?正解は「路地裏の誘惑」と「極上お花見散歩術」。はい、話の全貌がわかりましたね。今回のクイズのテーマは路地裏です。もはや説明不要、散歩の醍醐味が詰まった場所。広々とした道やきれいに整備された土地にはない、一歩入り込んだ先にある魅惑の空間。渋くていい店がひしめきあっていたり、曲がりくねった形に複雑な歴史や地理が垣間見えたりする。「路地」「路地裏」の定義は諸説あるが、今回は東京23区内の「表通りではない」「いい感じの道」すべてを出題範囲にさせてもらったため、車も通行する通りや「横丁」と呼ばれる場所も含まれる。散歩の達人を目指す者が最初に履修するであろう(?)テーマとあって難易度は易しめ。ぜひとも全問正解を目指していただきたい。【ご注意!】各出題画像のすぐ下にヒント、さらにその後矢印の下に解答・解説を記載している。勢い余って答えが見えちゃうことのないよう、ゆっくりとスクロールしながら挑戦されたし。では、行ってらっしゃい。
道と道が交わる交差点は、街の重要な顔のひとつ。大きな交差点はその地域の象徴的な場所になることも多く、見知った景色が多いはず。そんな交差点の風景を、あなたは普段どこまできちんと記憶しているか腕試し! 「東京の交差点」クイズです。出題範囲は東京23区(のなかでも都心寄り)、よく知られた道が交わる大きめの交差点ばかりなので、ぜひ全問正解を目指してもらいたい。出題写真の交差点名にはボカしを入れたが道路名は見えるものもあるので、ヒントが足りない場合は拡大してみるのもアリ。また、解答には正式な交差点の名前と交わる道の通称道路名も記載している。街の名前や地名・エリア名だけでなく、「⚪︎⚪︎通りと△△通りの××交差点!」と回答できれば完璧だ。【ご注意!】各出題画像のすぐ下にヒント、さらにその後矢印の下に解答・解説を記載している。勢い余って答えが見えちゃうことのないよう、ゆっくりとスクロールしながら挑戦されたし。いざ、チャレンジ!
鉄道網が張り巡らされた東京の街には、線路を渡すための構造物である鉄道橋があちこちにある。この橋梁に注目して歩いてみると、周辺の地形をひもとく起点になったり、鉄道敷設の歴史が垣間見えたりするのだ。今回は、その鉄道橋がどこにあるものかというクイズ。高架橋や川や谷を越える橋ではなく、道路を渡る架道橋(ガード)に絞ってピックアップした。解答には、エリア名と併せて現地に記載されている橋やガードの名前も記載しているので、「手ぬるいぜ!」という達人にはぜひとも橋の名前までバッチリ当てることを目指してほしい。【ご注意!】各出題画像のすぐ下にヒント、さらにその後矢印の下に解答・解説を記載している。勢い余って答えが見えちゃうことのないよう、ゆっくりとスクロールしながら挑戦されたし。それでは、チャレンジスタート!
海外に比べ日本では設置数が多いといわれている歩道橋。個性あるデザインのものや、複雑な道路や交差点に試行錯誤して設置されたと思しきものなど、注目できるポイントも多い。方々の歩道橋を愛でて歩くマニアもいて、街の構造物のなかでも魅力的なもののひとつだ。こりゃ、クイズにしないわけにはいかない!範囲は東京23区内(のなかでも都心寄り)で、地名などがバッチリ映り込んでいてバレバレな場合はモザイクあり。解答には、歩道橋の名前がある場合はその名前と住所を記載している。また、歩道橋が架かっている道路名が各問題の共通のヒントだ。周囲の景色からも推測できるが、ぜひとも橋そのものの形やデザインで言い当てることを目指してみよう。【ご注意!】各出題画像のすぐ下にヒント、さらにその後矢印の下に解答・解説を記載している。勢い余って答えが見えちゃうことのないよう、ゆっくりとスクロールしながら挑戦されたし。それでは、チャレンジスタート!