山盛りサラダと、選べるメイン。お腹いっぱいの大満足ランチ
ランチのデリプレート(サラダ付き)は、パスタ・ピザ・数量限定ローストチキンの3種類。この3種類から選んだ上で、それぞれ日替わりメニューだからうれしい。今回は本日のパスタ1350円をチョイスし、そのパスタにおすすめだという白ワイン750円も注文。
はじめにサラダプレートがテーブルへ運ばれてきた。
皿いっぱいに盛りつけられた野菜たち。正面には「野菜だけじゃ足りないでしょ?」と言わんばかりに、大きめのフリッタータ(イタリア風オムレツ)が1切れ乗っている。迫力は満点だ。自家製ドレッシングは、タマネギを火入れせずにじっくり水にさらして、甘みの引き立つ味わいに。
「このサラダプレートでだいぶ満足……」いや待った、メインはこれからだ。
この日のパスタは、海老と彩り野菜のアーリオオーリオ。野菜は大ぶりにカットされ、豊かな色合いがいっそう際立つ。麺にも野菜にも自家製香味オイルが絡み、野菜の旨味がじわっ……と口に広がってクセになる。こちらもボリューム満点なのに、思わずおかわりしたくなってしまう。
「仕込みにも妥協しません。ドレッシングや香味オイルなどは雑味を最小限まで抑え、“塩気”より“旨味”を純粋に楽しめる料理にしています」シェフの松尾さんは秘密を教えてくれた。
おいしさもボリュームも抜群で、昼からたっぷりと野菜も摂れる100点満点のランチ。そう考えると、この値段はかなりリーズナブルだ。
ゆったり感とワクワク感。お店のテーマは“友だちの家”!
ランチもディナーも、お客さんの層はさまざま。家族や友人と会話で盛り上がる人はもちろん、一人でひと息入れながら食事を楽しむ人もいる。料理の豪華なボリュームも相まって、時間を忘れてゆったりと過ごすにはちょうどいいかもしれない。
――しかしなんだろう、この落ち着く感覚は。
よく通う市場のような、小さな船のような、はたまた、みんなで作った秘密基地のような……。肩肘張らず、だけどワクワクするムードが漂う。
そう、『ボンテ』のテーマは“友だちの家”なのだ。
2009年のオープン当時からお店のテーマとなっているのが、“友だちの家”。お客さんは、気心の知れた友だちの家へ行くように。そしてスタッフは大好きな友だちへ、自慢の料理をふるまうように。
統括支配人の小早川さんはこう語る。「例えば、いつもスパークリングワインを頼む常連さんには、何を言われなくても一番にそれをお出しする。ティラミスが好きなお客さんから予約いただいた日は、ティラミスを作ってお待ちする。私たちも大切な友だちに、とっておきの時間を楽しんでもらいたいんですよ」
7~8割が常連客! “友だち”がまた来たくなるイベントも満載
店名の由来は、フランス語で“まごころ”を意味する単語“bonte”。スタッフの“まごころ”が多くの支持を受け、いまやお客さんの7~8割が常連だ。取材中にも、スーツ姿の常連客がお店に顔を出す、そんなシーンが見られた。
現在店長を務める平塚さんは他のイタリアン料理店で腕を磨いたのち、『ボンテ』に仲間入りした。「このお店を知ってSNSを見たとき、『なんだか楽しそうなお店だな』って思ったんです。スタッフとしても、このお店のアットホームさには惹かれましたね」
近年は季節ごとのイベントも開催。例えば7月には海の日にちなんで魚介料理をテーマに、ボジョレーヌーボー解禁の11月にはワインをテーマに。お客さんもスタッフも、その日を待ちわびてワクワクする……。なんだか、友だちと開くパーティーのように楽しそうだ。
今日も『ボンテ』では、「久しぶり!」「お待ちしていました!」なんて会話が響き渡っているかもしれない。もちろん、初めての来店も大歓迎。浅草橋に来たら、ふらっと『ボンテ』のドアを開けてみよう。
取材・文・撮影=aki