アクセス
電車:JR・地下鉄東京駅から上野東京ラインで約1時間15分の野木駅下車。
車:東北自動車道川口JCTから東北自動車道を利用し、加須ICまで約34km。同ICから野木町中心部まで約20km。圏央道五霞ICも利用可。同ICから野木町中心部まで約22km。
野木ホフマン館
メタセコイア並木も一見の価値あり
隣接する『野木町煉瓦窯』の見学受付やレンタサイクル貸出などを行う町の交流センター。『野木町煉瓦窯』の歩みを記した展示室のほか、町内のグッズを扱う売店やカフェレストランも併設。
●入館無料。9:00~18:00、月休(祝の場合は翌平日休)。栃木県野木町野木3324-10 ☎️0280-33-6667
野木町煉瓦窯
町のシンボルである国指定重要文化財
良質な粘土と川砂に恵まれた立地を生かし、明治23年(1890)に造られた産業遺産で、正式名は旧下野(しもつけ)煉化製造会社煉瓦窯。特許を取得したドイツ人技師の名からホフマン式輪窯と呼ばれ、16角形煉瓦窯の中央に突き出た高さ34.5mの煙突が目を引く。内部は2層に分かれ、往時の様子を克明に伝える解説板も随所に立つ。
●見学100円。9:00~16:30受付、休館日・住所・電話番号は『野木ホフマン館』に準じる
こびとカフェ@陽だまりレンガ広場
野木町煉瓦窯を前にホッと一息
『野木ホフマン館』内にあるカフェレストラン。窯焼きピッツァは県産小麦を自家製天然酵母で発酵させた生地にこだわり、もっちりとした食感。サラダ・スープ・ドリンク・デザートが付くランチセット(11:00~)はピッツァのほか、週替わりのパスタやグラタンなども。
●10:00~18:00(土・日・祝は9:30~)、月休(祝の場合は翌平日休)および祝を除く第1火休。栃木県野木町野木3324-10 ☎️0280-54-4555
野木神社
フクロウが営巣する町の鎮守
1600年前の創建と伝わる古社。延暦年間(782~806)に蝦夷(えみし)平定を果たした坂上田村麻呂が当社に立ち寄り、報賽(ほうさい)として現在地に社殿を造り遷座したとされる。境内一帯の森はフクロウの営巣(えいそう)地として知られ、例年12月頃と子育て時期の5~6月頃に姿を見つけやすい。その時々の様子は神職自ら発信するツイッターで確認を。
野渡橋&渡良瀬遊水地
貴重な動植物が生育する自然の宝庫
洪水調節や都市用水の補給などを目的とした渡良瀬遊水地。栃木・群馬・茨城・埼玉の4県にまたがり、野木町はその東端に位置する。野渡(のわた)橋では渡良瀬川と思(おもい)川が目の前で合流し、のんびり釣り糸を垂れる人の姿も。その先にある遊水地の広大さには圧倒されるばかりだ。
●栃木県野木町野木ほか
中西珈琲
期間限定「ソノトキノ」メニューも気になる
バランス重視のノギマチブレンド480円や深煎りのクラシックブレンド500円など、自家焙煎コーヒーを提供。「幅広い世代にくつろいでほしい」との思いから、サンドイッチやワッフル、デザート、各種ドリンクなどメニューも多彩だ。入り口のスロープや引き戸、ローカウンターにも、店主夫妻の細やかな配慮が垣間見える。
雑貨家キクジルシ
ハンドメイド作品とこだわり雑貨
こぢんまりとした店構えはまるで隠れ家のよう。パッチワークのブランケット・バッグ・クッションカバーなど店主・菊地美雪さんの手によるハンドメイド作品に加え、お客さんの要望に応えてセレクトした靴下・洋服や器などが揃う。地方発送にも対応しているが、店を訪れ、使い心地を直接確かめてみるのがオススメだ。
のぎ水辺の学校
地域の自然の豊かさを散策で実感
渡良瀬遊水地の東端に位置する清水谷と稲荷谷。多様な動植物が生息する湿地を結ぶように散策路が整備され、里山の自然に気軽に触れられる。地元ボランティアがほたる祭りやコンサートも開催。駐車場やトイレは「はくうんの木公園」を利用しよう。
●散策自由。栃木県野木町野木別所内2341地先
宝咲屋
生産者の顔が見える安心の品揃え
「生産者とお客さんをつなぐ脇役になれれば」と語る代表の佐野敦さん。前職場での野菜バイヤーとしての経験を生かし、2020年秋に季節の野菜と果物、加工品などを扱うオーガニック・セレクトショップを、地元・野木町にオープンした。自然栽培・有機栽培にこだわる一方、産地直送により価格を極力抑える工夫も凝らしている。
大塚古墳
栃木県指定史跡の特異な方墳
地元では親しみを込めて「五界塚(ごかいづか)」とも呼ばれる御門(みかど)古墳群の一つ。本来は5基の古墳があったとされるが現存するのは4基で、そのうちの主墳と推定。円墳が大半を占める野木地域では珍しい方墳(四角形の古墳)で、1辺の長さは約23m、高さは約3.5mある。
野木町郷土館
地域への熱い思いが伝わってくる
町役場の敷地内にあり、地元ボランティアの野木歴史文化伝承会が資料整理や管理を担当。かつてこの地にあった旧野木中学校の音楽室を活用したもので、館内は歴史資料コーナーと民俗資料コーナーに分かれる。原始古代から近現代までの地域の歴史を網羅し、手作りならではの展示の工夫にも思わず感心。
ひまわりフェスティバル
真夏の訪れを告げる風物詩
町最大のイベントで、32回を数える2023年は7月29・30日開催。野木第二中学校南側の会場には、ひまわり大迷路のほか、各種模擬店やステージ、見晴らし台などが設置される。野木駅と会場を結ぶ無料シャトルバスも運行。
●9:00~17:00。栃木県野木町野木地内 ☎️050-5542-8600(ハローダイヤル、9:00~20:00)
【COLUMN】地域の要望を受けて工場直売を再開!
昭和30年代から学校給食用パンを製造する『カマヤ製パン野木工場』。2020年、コロナ禍による給食停止を受け、「給食用のコッペパンや季節の具材を入れた米粉パンを工場で販売したところ、行列ができるほど好評でした」と代表の木塚淳一さん。再開を望む声に応え、2023年夏から月1回日曜午前に直売を復活。販売日はSNSで確認を。
●栃木県野木町野木3354 ☎️0280-55-0233
旅のワンポイント
上手に活用したい無料レンタサイクル
貸出場所はセブン-イレブン下野野木西口店、きらり館、野木ホフマン館。利用時間は9:00~17:00で休業日は施設ごとに異なる。要身分証明書。
篤い信仰心が伝わる路傍の石仏群
町内各所で目にする石仏。なかでも町域北部若林集落センター脇と同北東部黒須商店脇では、馬頭観世音菩薩や庚申塔などが所狭しと並ぶ。
取材・文・撮影=横井広海
『散歩の達人』2023年8月号より