スタート:地下鉄東西線落合駅―(8分/0.4㎞)→月見岡八幡神社―(10分/0.5㎞)→染の里 二葉苑―(12分/0.7㎞)→林芙美子記念館―(10分/0.6㎞)→中井御霊神社―(16分/0.9㎞)→童謡「たきび」のうた発祥の地―(13分/0.7㎞)→新井薬師 梅照院―(6分/0.3㎞)→北野神社―(7分/0.3㎞)→キャピックショップなかの―(7分/0.4㎞)→Kyle’s Good Finds―(5分/0.3㎞)→PAPABUBBLE―(1分/0.1㎞)→大怪獣サロン―(4分/0.2㎞)→中野ブロードウェイ―(すぐ)→まんだらけ―(5分/0.3㎞)→ゴール:JR中央線・地下鉄東西線中野駅
今回のコース◆約5.7㎞/約1時間45分/約7600歩
1 月見岡八幡神社
区内最古の庚申塔が残る
創建年は不明だが、社伝に平安時代の武将・源義家が奥州征伐の際に戦勝祈願があったと伝わっている。旧境内は現在の八幡公園にあり、湧井の水面に月光がきれいに映ったために社号にしたという。新宿区内最古の庚申塔や2度移築された富士塚のほか、非公開だが谷文晁の天井板絵や鰐口(わにぐち)もある。
2 染の里 二葉苑
見学だけでなく染め物体験もできる
約100年の歴史をもつ染織工房。東京の伝統工芸品である東京染小紋や江戸更紗などを職人が染めている様子を見学できる。トートバッグの型染めや更紗型染めなどの体験2900円~ができる。ショップでは手軽に買える小物も。
3 中井御霊神社
落合台地の上にある鎮守様
創建年は不明だが、古くからこの地の鎮守として崇められている。円を描いた的に矢を射て豊凶を占う備謝祭に使われる分木(コンパス)が保存されている。また、雨乞行事に用いられた、龍神が描かれたむしろ旗も残る。
4 林芙美子記念館
名作『浮雲』が生まれた邸宅
『放浪記』『浮雲』などで知られる作家の林芙美子が昭和16年(1941)から同26年(1951)まで過ごした住居。数寄屋風造りで京風の雅を感じながら民家風のおおらかさを感じさせる造りだ。展示室は夫の緑敏(りょくびん)の旧アトリエ。
5 童謡「たきび」のうた発祥の地
童謡の情景が浮かぶ情緒ある竹垣
童謡「たきび」の1番の歌詞にある「垣根の垣根の曲がり角」のモデルになった場所。作詞家の巽聖歌はこの近くに家を借り住んでいて、ちょうどたき火をしている風景に出合ってこの歌詞が生まれたという。現在でも、童謡の雰囲気を感じられるように竹垣を守り続けている。
6 新井薬師 梅照院
眼病や子育ての御利益もある古刹
徳川2代将軍秀忠の子・和子の方が眼病を患った際に祈願したところ快癒したことから「目の薬師」とも呼ばれる。毎月8がつく日は縁日、第1日曜には骨董市が開かれ、ハンドメイドの品物や骨董品など、さまざまな露店が出る。
7 北野神社
400年以上この地を守り続ける
新井地区の総鎮守で新井天神ともいう。文武両道の菅原道真と食物の神・保食神(うけもちのかみ)の二柱を祀る。境内には自分の悪い部分と同じところをなでると病気が治るという撫で牛が鎮座。石碑の周囲には、力比べに使ったという力石がある。
8 キャピックショップなかの
安くて品質のいい刑務所作業製品を販売
インテリアや伝統工芸品、食品など、幅広くそろう。函館少年刑務所のマル獄シリーズは前掛け1304円やブックカバー652円などがあり、汚れがよく落ちると評判の洗濯石けん・ブルースティック(オレンジオイル配合)112円も人気。
9 Kyle's Good Finds
素朴な味わいのアメリカのママの味
店主のカイルさんはアメリカ・ペンシルベニア出身。人気のキャロットケーキ370円は母のレシピを参考に、オリジナルスパイスと酸味のあるクリームチーズフロスティングとのバランスが絶妙。ブラウニー240円、チーズケーキ370円。
10 PAPABUBBLE
かわいくて味も多彩なキャンディー
液体状の飴を練って伸ばして、カラフルなキャンディーと組み合わせて、さらに約1㎝まで伸ばす。まるでショーのような手さばきは感動的。軽快に切り分けて試食もできる。いろいろな飴が詰まったフルーツMIX S JAR770円。
11 大怪獣サロン
大量のソフビが並ぶ怪獣カフェバー
映画監督で脚本家の中野貴雄さんがプロデュース。店頭では怪獣ホステスのムーチョがお出迎え。店内にはヒーローや怪獣、オリジナルソフビが並ぶ。大怪獣オムライスやオリジナルワンカップ酒各800円など個性的。1時間ワンドリンク制。
12 中野ブロードウェイ
マニア垂涎のサブカルの聖地
昭和41年(1966)創業の商業住宅複合ビル。バブル崩壊後の平成3年ごろから古本やおもちゃ、コスプレなど、マニアックな店舗が出店し、サブカルの聖地となった。飲食店のほか、地下1階にはスーパーなどの食品店もあり、混こん沌とんとしながらも調和の取れた世界を創り出している。
まんだらけ
マニア必見!プレミアものが大集結
昭和55年(1980)、中野ブロードウェイでわずか2坪の古本屋から始まったが、現在は1階~4階まで出店し30店舗を超す。コミックスやトレーディングカード、フィギュア、セル画など、マニアならずとも欲しくなるレアな商品がそろう。
歩いたらもっと美味しいごほうびグルメ
洋食の店 ぺいざん
ギャグマンガの帝王も愛したこだわりの洋食を堪能する
赤塚不二夫が通っていたことでも知られる、地元で50年以上愛される洋食店。「いちおしセット」800円は、和風ソースをかけた肉汁あふれるハンバーグと、ヒレ肉の串カツが付くボリューム満点のメニューだ。
麺彩房
モッチリとして香りがいい特性麺がたまらない
老舗製麺所・大成食品の直営店。人気はつけそば800円。製麺技能士が作る特製の中太麺は香りと弾力がいい。つけ汁は十数時間かけて煮込んだ濃厚な豚骨魚介で、後口はサッパリ。並盛り200gでも中盛り300gや大盛400gでも同一料金。
取材・文・撮影=塙 広明(アド・グリーン)