波乱万丈の人生と作品の軌跡を振り返る

やなせたかし。写真提供=(公財)やなせたかし記念アンパンマンミュージアム振興財団。
やなせたかし。写真提供=(公財)やなせたかし記念アンパンマンミュージアム振興財団。

漫画家、詩人、絵本作家、イラストレーター、デザイナー、編集者など多彩な活動を繰り広げたやなせたかし。苛酷な戦争体験や家族との別れ、さまざまな人との出会いに揉まれ、「なんのために生まれて、なにをして生きるのか」を自分に問い続けたやなせ。たどり着いたのは、かっこ悪くても、本当に困っている人に一片のパンを、「あんぱん」を与えられるヒーロー像だった。

本展は、2026年に『香美市立やなせたかし記念館アンパンマンミュージアム』が30周年を迎えたことを記念した全国巡回展の東京展。学芸員の宮﨑さんは「やなせたかし(1919~2013)の創作と多彩な仕事を一覧する、初の大規模巡回展です。原画約200点を中心に『やなせたかし大解剖』『漫画』『詩』『絵本/やなせメルヘン』『アンパンマン』のテーマで作品をひも解きます。会場では原画のほか原稿、自筆資料、愛用品、図書・雑誌類も展示。また、展示構成に合わせて設計した展示空間も東京会場ならではの見どころです。各章ごとに、がらりとイメージの変わる空間で、やなせたかしの作品世界をお楽しみください」と見どころを語る。

「人を喜ばせること」を人生最大の喜びとしていた、極上のエンターテイナーであった彼の人となりにもふれられそうだ。

『やさしいライオン』1975年。(C)やなせたかし (公財)やなせたかし記念アンパンマンミュージアム振興財団蔵。
『やさしいライオン』1975年。(C)やなせたかし (公財)やなせたかし記念アンパンマンミュージアム振興財団蔵。
「顔をあげるアンパンマン」1996年。(C)やなせたかし (公財)やなせたかし記念アンパンマンミュージアム振興財団蔵。
「顔をあげるアンパンマン」1996年。(C)やなせたかし (公財)やなせたかし記念アンパンマンミュージアム振興財団蔵。
「絶望のとなりに」制作年不明。(C)やなせたかし (公財)やなせたかし記念アンパンマンミュージアム振興財団蔵。
「絶望のとなりに」制作年不明。(C)やなせたかし (公財)やなせたかし記念アンパンマンミュージアム振興財団蔵。

関連イベントも開催

映画『千夜一夜物語』DVD上映

7月25日(土)10時10分~。

原案・総指揮・手塚治虫、美術監督・やなせたかしによる大人のためのアニメーション作品『千夜一夜物語』が、『世田谷文学館』1階 文学サロンにて上映される。当日先着100名、参加費無料。※待機スペースがないため10時過ぎに来館を。

映画『やさしいライオン』リニューアル版DVD上映

7月26日(日)1回目10時10分~・2回目11時~。

手塚治虫制作、やなせたかし原作・演出・美術による母犬と子ライオンの心情を歌で表現したミュージカル・アニメーション『やさしいライオン』が、『世田谷文学館』1階 文学サロンにて上映される。当日先着100名、参加費無料。※待機スペースがないため10時過ぎに来館を。

開催概要

「やなせたかし展 人生はよろこばせごっこ」

開催期間:2026年6月30日(火)~9月6日(日)
開催時間:10:00~18:00(入館は~17:30)
休館日:月(祝の場合は開館、翌平日休)
会場:世田谷文学館 2階展示室(東京都世田谷区南烏山1-10-10)
アクセス:京王電鉄京王線芦花公園駅から徒歩5分
入場料:一般1500円、65歳以上・大学・高校生900円、・中学生以下無料
※障がい者割引あり。

【問い合わせ先】
世田谷文学館☏03-5374-9111
公式HP:https://www.setabun.or.jp/

 

取材・文=前田真紀 画像提供=世田谷文学館