大森男女が大惚れの男料理とは?『男の料理と旨い酒 TANIYA』
店主・谷和憲さんが男料理研究家を名乗って約10年。「豪快かつ、ひと手間を加えたのが男料理。化学調味料無添加にこだわったら、ソースなどほとんどが手作りになりました」。例えばニラ餃子は、さぬきの夢2009という小麦粉を使い皮から手作り。野菜は伊那の無農薬野菜中心、日本酒も全部純米という一徹ぶりだが、もうひとつ大事にしている点が。「1人客も大切にしたいから、カウンターは基本1人客専用。うちはこの席をスーパーアリーナと呼んでます!」。
『男の料理と旨い酒 TANIYA』店舗詳細
正調酒場の復活に、地元っ子万感『煮込 蔦八』
1970年創業の老舗が、閉店しそうになったのは2014年。「当時の女将さんに、ぜひ継がせてほしいと。角が丸くなったテーブルなど一朝一夕で出せない雰囲気がなくなるのがもったいなくて」と大森出身の土屋一史さん。品書きは増えたが、店の魂とも呼べる煮込はレシピも大鍋もそのまま。ぷるぷるの牛ホルモンに醤油ベースの濃いつゆが染み、天羽の梅割りやホッピー各490円と相思相愛。杯が進み酩酊すれば、素晴らしい店が残った感謝すら湧いてくるのだ。
『煮込 蔦八』店舗詳細
日本海の幸と厳選地酒で幸せ気分『和旬楽酒 楠』
新潟県出雲埼港や大田市場から仕入れた鮮魚と地酒を、肩肘はらず楽しめる。当日のお刺身盛合せは甘みのあるレンコ鯛の湯びきや脂ののったメバルなど、日本海と太平洋の幸が競演。「日本海側の白身魚は絶品ですよ」と店主・川楠昇さん。そんな白身の旨味を膨らませるのが会津中将のお店限定酒ほか約20種そろう日本酒……なのだが、1カ月以上前から水割りして寝かした前割り焼酎の吉兆宝山638円もうまそうで、悩ましい~!
『和旬楽酒 楠』店舗詳細
愉カイ痛カイ、貝祭り『東京シェル石魚』
2016年にオープンしたこの店は、貝類と甲殻類が主役。いろんな貝とアオサの白ワイン鍋蒸し1059円はカツオや煮干しの出汁、塩麹、話題のホンノビス、アサリなど旨味の多重奏がたまらないし、水槽で生きていたものをその場でさばく活車エビ324円はプリプリ食感に笑顔。内装は昭和がテーマで、品書きには河合奈保子519円など謎のカクテルも。「元祖巨乳アイドルだからミルクを使ったカクテルです!」というスタッフのノリのよさも、また楽し。
『東京シェル石魚』店舗詳細
構成=株式会社エスティフ 取材・文=鈴木健太 撮影=山出高士