サラリーマンだけでなくファミリーにとっても憩いの場に

大森という街は実ににぎやかだ。

ビジネス街らしく、改札を抜ければすぐにスーツを着たサラリーマン風の男性をよく見かけるが、同時に彼らがこよなく愛していた居酒屋も多く軒を連ねている。お店を除くと大ジョッキを力強く持ってグイグイと飲み干し、一日の疲れから解放されていく彼らの姿を見ることができる。

大森駅からほど近い『とり鉄』もそうしたサラリーマンたちの憩いの場のひとつ。黄色の看板を目印に地下の階段を下りてくると、そこには酒を愛する大森のサラリーマンたちにとっての楽園が開かれる。

お店は駅から徒歩2分という好アクセス。黄色の看板が目印でお得な飲み放題のコースも用意されている。
お店は駅から徒歩2分という好アクセス。黄色の看板が目印でお得な飲み放題のコースも用意されている。
地下へと進む階段を見ると、お店のモットーとも言うべきメッセージが。これひとつでお客様ファーストなお店なのだと分かる。
地下へと進む階段を見ると、お店のモットーとも言うべきメッセージが。これひとつでお客様ファーストなお店なのだと分かる。

「いらっしゃいませ!」と流ちょうな日本語で出迎えてくれたのは店長を務めるタパさん。コロナの感染がいまだ収まらないとはいえ、「客足は徐々に回復してきていますし、依然と比べるとサラリーマンのお客様だけでなく、ファミリー層の方たちや新規のお客様も増えてきている印象を受けます」と答えてくれた。

サラリーマンたちの憩いの場としてだけでなく、ファミリーにも愛される店……それが『とり鉄』の興味深いところかもしれない。

店内は個室席も用意されているが、人気が高いのが座敷の席。大人数が収容可能で、歓送迎会のシーズンは予約争いになるのだとか。
店内は個室席も用意されているが、人気が高いのが座敷の席。大人数が収容可能で、歓送迎会のシーズンは予約争いになるのだとか。

お店オリジナルの鶏肉の魅力を生かしたスペシャルメニュー

焼き鳥をはじめとした鶏肉料理の店である『とり鉄』。当然こだわっているのは使用する鶏肉の品質。『とり鉄』ではオリジナルブランド鶏にあたる「奥州美鶏」という品種の鶏肉を採用している。

「お店の料理に合うように鶏を見直しました。この品種はいわゆる地鶏よりも硬くなく、お年寄りの人でも食べやすいと思います。そして鶏の味わいが深いので、ぜひ食べてみてほしいです」と、タパさんも自信を込めて伝えてくれたお店自慢の料理たち。まずは「奥州美鶏のたたき 岩塩盛り」。ももと胸肉をそれぞれ軽く焙った状態でもってきては下にしかれている岩塩の塩とともに食べるという代物だ。

お店の自慢である鶏肉「奥州美鶏」の品質がダイレクトに伝わってくる、奥州美鶏のたたき 岩塩盛り880円。部位ごとに味が違うので食べ比べも○。
お店の自慢である鶏肉「奥州美鶏」の品質がダイレクトに伝わってくる、奥州美鶏のたたき 岩塩盛り880円。部位ごとに味が違うので食べ比べも○。
醤油は九州のさしみしょうゆを使用しているようだ。岩塩が溶けてほんのりと塩味が付いているので、付け過ぎには注意したい。
醤油は九州のさしみしょうゆを使用しているようだ。岩塩が溶けてほんのりと塩味が付いているので、付け過ぎには注意したい。

噛みごたえのある歯ざわりがうれしいもも肉にしっとりとした食感の胸肉など、部位によって味が変わるのでその違いをしっかりと堪能。そして間もなくやってきたのがお店自慢の6本セットである。

焼き鳥屋の要とも言える、串焼き6本セット880円。定番のももや皮をはじめ、ヘルシーなささみのやきとりまでバリエーション豊富。
焼き鳥屋の要とも言える、串焼き6本セット880円。定番のももや皮をはじめ、ヘルシーなささみのやきとりまでバリエーション豊富。
コリコリとした歯ごたえが嬉しいすなぎも。ビールとの相性はバッチリだ!
コリコリとした歯ごたえが嬉しいすなぎも。ビールとの相性はバッチリだ!

こそれぞれの部位ごとに異なる味付けがなされていて、その食感の違い楽しみながら飲む酒はまた格別。ビールはもちろん、焼酎や日本酒もグイグイと進んでいくこと間違いなしだ。

やって来るお客様に愛してもらえるように

『とり鉄』のシンボルとも言える鶏料理にマッチするお酒は常時20種類用意。最近では、女性にも喜んでもらえるようにオリジナルのサワーも用意しているのだという。

ニーズに応える営業姿勢から、大森の街の客から愛されてきたのだろう。

店長のタパさん(一番左)をはじめとしたスタッフの皆さん。和気あいあいとしていてチームワークは抜群だ!
店長のタパさん(一番左)をはじめとしたスタッフの皆さん。和気あいあいとしていてチームワークは抜群だ!
スタッフさんたちが来ていたシャツをパチリ。ひらがなで「とりてつ」と記されているらしい。
スタッフさんたちが来ていたシャツをパチリ。ひらがなで「とりてつ」と記されているらしい。

「まだまだコロナの影響があるとはいえ、客足は少しずつ戻ってきて回復傾向にありますね」と語ってくれたタパさん。最後にお店の魅力について伺ってみた。

「大森の街の中でも『ゆっくり、たっぷり飲めるのにリーズナブル』みたいなお店はあまり多くはないと思うんですが、うちの店ではたっぷり飲んでいただきたいです。大きい店ではないですが、お客様に愛してもらえるよう努力していますのでぜひ一度遊びに来てほしいですね」

取材を終えて、店を出た直後、サラリーマン風の男性2名組が筆者と入れ替わるように店内に入っていった。今年の夏もまた多くのサラリーマンたちがここで旨酒を酌み交わすのだろうか。

住所:東京都品川区南大井6-17-10 大森レインボービル B1F/営業時間:11:00~14:00・17:00~23:30(土・日・祝は17:00~23:00)/定休日:無/アクセス:JR京浜東北線大森駅から徒歩2分

構成=フリート 取材・文・撮影=福嶌弘