黒須
もはやラーメンの域を超えた作品!
黒須太一さんが、醤油と煮干の2種で店を始めたのは2016年。すぐに人気店となり1年後、満を持して始めたのが「塩蕎麦」。3種の中で一番値が張るのはもちろん素材にこだわるから。出汁は比内地鶏と東京しゃものガラを使用、塩ダレは、厳選した乾物と6種類の塩を独自にブレンド。「塩が一番難しいですね。基本しょっぱいだけですから」。芸術的な「塩」をぜひ!
『黒須』店舗詳細
光華飯店
安い!旨い!これぞ町中華の真髄
静かな路地で異彩を放つオレンジのファサードと、食品サンプルに誘われ店内に入ると、客席の四方八方に張り巡らされたメニューにぐるりと取り囲まれる。「お客さんの要望があればある材料でなんでも作るから、ナポリタンを作ったこともありましたよ」と永田マスターは笑う。ラーメン450円という破格の値段設定、すべての麺類にプラス170円でミニサイズの中華丼、カレー、マーボー丼が付くというシステムなど、食いしん坊にうれしい設定ばかりだ。
『光華飯店』店舗詳細
ゆきふじ
和食の技が光る無化調ラーメン
長く和食の道を歩んできた店主・古屋達さんが2016年に開業。銀座の名店から居酒屋まで、さまざまな和食の親方10人ほどの知恵のいいとこどりの「中華蕎麦」が絶品。旨さの秘密はやはり出汁。鶏だけではなくシイタケや貝などを絶妙のバランスで配合し、理想的な相乗効果を実現した。「紅湯麺」は未体験のエスニックテイストを味わえる。
『ゆきふじ』店舗詳細
北京亭
神保町のラスボス的存在
チェーン店含め多くの中華料理店が並ぶ水道橋〜神保町間で、60年の歴史を誇る中華料理の老舗。ずらりと並ぶ政治家のサインや、レトロな水色のタイルが、店の歴史を感じさせる。甘辛い具をのせたラーチャンめんや、ザクッとした食感のニンニク砂肝唐揚げなど、初代マスター考案のメニューに加え、2008年の代替わりを経て日替わり定食が仲間入りし、昼飯時の充実度も急上昇。スタッフの北京語が飛び交う店内は、今日も活気にあふれている。
『北京亭』店舗詳細
取材・文=増山かおり、半澤則吉、武田憲人 構成=松崎聖子 撮影=井上洋平、高野尚人、山出高士、丸毛 透