restaurant YAMAGATA[銀座]
あふれ出る肉汁に感動の声が漏れる
ナイフを入れる際は、そっと慎重に。こんがり揚がった衣を押しのけるようにして、肉汁が力強くあふれ出る。光を放ち、とろとろ流れ出る様子は、とても艶やか。目で、舌で味わえる贅沢な一皿だ。ひき肉には、牛スジ肉を使った自家製コンソメゼリーを投入。大正13年(1924)の創業時から続く方法で、ソースをつけなくてもメリハリある味に仕上がる。「あふれた肉汁をライスに絡めて食べる常連さんも多いです」と3代目の山形直之さん。ぜひ真似したい!
『restaurant YAMAGATA』店舗詳細
肉の小清水[吉祥寺]
牛豚鶏が総出する肉屋のメンチ
あれ、ショーケースに揚げものが並んでない! 聞けば「揚げたてに勝るものなし」と、昭和16年(1941)の開店以来、注文後に揚げるスタイル。なんといっても、肉の香りの深さが違う。3代目の小清水英斗さん曰く、「牛・豚・鶏の切り落としを使い、ひきたてで作れるのが肉屋の特権。3種の割合、毎日若干違います」。通って違いを味わいたい。「熱いと湯気がこもるので」と、数個以上はケーキ箱で渡される。
『肉の小清水』店舗詳細
青木屋[三ノ輪]
不思議に軽いビッグサイズ
昭和32年に総菜屋として開店。ある日、「ここに挟んで」とお客がコッペパンを持参したのを機に、サンドパン専門店になった。今は、2代目の青木健志さん・智子さん夫妻、3代目の息子夫妻が力を合わせ営む。メンチ2個を包むパンは、長さ20cm。巨大だがふわっとやわらかく、かぶりつくとふんぎゅう~。北海道産タマネギとつなぎの男爵芋が、甘みを生むメンチ、北千住産の甘辛ソース「江戸チドリ」となじみ、三位一体で胃袋を満たす。
『青木屋』店舗詳細
構成=フラップネクスト 取材・文=佐藤さゆり・信藤舞子・松井一恵(teamまめ) 撮影=井原淳一、オカダタカオ、加藤昌人