串よし人よし。ニシコク奇跡の立ち飲み『芳一』
店の看板は朝絞めの豚モツなどを炭火で焼く串焼き。シロは驚くほど柔らかく、レアでプリプリなハツはお通しで出されるキャベツの辛味噌を付けても旨い。サッと焼いたレバーは噛めばプルンと躍り、甘みが残っているうちにホッピーを流し込めば、無上の幸せ。「うちは甲類じゃなく本格焼酎で作る高級ホッピーだよ(笑)」と気さくな大将。28人で満席になるような小さな店だが、スタッフの気遣いも素晴らしく、立ち飲みなのについ長居。
『芳一』店舗詳細
住所:東京都国分寺市西恋ヶ窪2-3-1/営業時間:15:30~22:30(土は15:00~)/定休日:日・祝/アクセス:JR中央線・武蔵野線西国分寺駅から徒歩すぐ
つい足が向く、気張らないほっこり酒亭『酒歩たから』
迎えるのは店主の岡村さんと、福々しい招き猫。カウンターに座れば、岡村さんを媒介に、客同士で話が弾んでいく。本日の献立は、壁のお品書きをチェック。たこさんウインナーや干物など、気張らない料理が揃うなか、ごはんと味噌汁、パンもあり、定食や締めにも仕立てられる。なかでも、祖母の味を再現した醤油味のオムレツや、ことこと煮込んだ国産の牛すじは、酒とも、ツヤピカごはんとも相性抜群。おなかも心もほっこり和む。
『酒歩たから』店舗詳細
住所:東京都立川市柴崎町2- 4-18 山田ビル1F/営業時間:17:00~23:00/定休日:日・月/アクセス:JR立川駅から徒歩6分
焼きの煙と笑顔に満ちる7坪の幸せ『うなちゃん』
週末は7坪の店が開店前から酔客で埋まっていく。カンカンッと炭を割り、串を返す4代目・広田祐一郎さんの焼き姿を肴に、まずは一献。「カウンターは最高の煙かぶり席だね」と十数年通う常連Aさん。生のウナギを一から焼く各串は、4、5本を1500円で出してくれるコース仕立てだ。わさび醤油でいただく一口蒲焼のフワトロ食感、都心まで仕入れにいく肝の絶妙なほろ苦さに目尻が垂れる。50年通う常連Bさんいわく「ここは都心の名店の蒲焼きより安くて旨い!」。
『うなちゃん』店舗詳細
住所:東京都国立市北1-1/営業時間:17:00~売り切れ次第終了/定休日:日・祝/アクセス:JR中央線国立駅から徒歩2分
構成=フラップネクスト 取材・文=高橋健太・佐藤さゆり(teamまめ)、鈴木健太 撮影=原 幹和、木村心保、丸毛 透