油控えめヘルシーな南インドの味わい『BRITISH INDIAN CAFE1930』【明治神宮前】
イギリス植民地時代の1930年代のインドがコンセプト。英国調の店内ではひととおりのインド料理が味わえるが、迷ったらマサラドサを。銀皿からはみ出す大きなドサは南インドのクレープ的軽食で、米とダル豆の粉を1日発酵させた生地を薄く香ばしく焼き上げて丸める。相棒にはカレースープのようなサンバー。野菜が多種類入り、タマリンドの酸味がやみつきのヘルシーな味わいだ。意外にも油控えめで胃に優しい。
『BRITISH INDIAN CAFE1930』店舗詳細
美食の南米料理は、繊細で多彩『DESTINO51(デスティノ)』【表参道】
海岸、高地、アマゾンと異なる環境に恵まれ、食材も豊富なペルー料理。この店では、白身魚をライム果汁で漬け込んだマリネのようなセビーチェ、黄色い唐辛子とクリームで鶏肉を煮込んだアヒ・デ・ガジーナなど、熟練の現地人シェフが腕を振るい提供する。原産であるトウモロコシなども複数使い、どの皿も和食のように繊細な味。美食の国として注目されるのも納得の満足感だ。平日限定で3品3900円のランチもあり。
『DESTINO51』店舗詳細
日本の農作物に魅了されるそばと天ぷら『竹ノ下そば』【原宿】
街の喧騒を忘れる地階の空間で向き合えるのは、この道15年の店主による渾身(こんしん)の十割りそば。全国6カ所ほどの生産者からソバを仕入れ、石臼でひく。さらに打ち粉も同産地のソバを自家製粉。このひと手間が味に差をつける。麺は華奢(きゃしゃ)な細さで、香り立ちものど越しもきわめてよし。昆布とシイタケ、鰹節の出汁と佐賀の醤油によるあっさりしたつゆが引き立てる。こめ油でカラリと揚げた薄い衣の旬の野菜の天ぷらもぜひ。
『竹ノ下そば』店舗詳細
唐辛子=辛い、だけじゃない奥深さ『LAS DOS CARAS MODERN MEXICANO Y TACOS(ラス ドス カラス モダン メキシカーノ イ タコス)』【明治神宮前】
ラスドスカラス=“2つの顔”を意味するとおり、伝統とモダンが調和したメキシカンダイニング。平日限定ランチでも人気のファヒータ(肉などのグリル料理)はアメリカのテキサスとメキシコ料理をミックスした“テックスメックス”だ。一品料理にもサルサ(ソース)にも欠かせない唐辛子は現地から5種類輸入し使い分け。辛いだけじゃない風味、香りを楽しもう。カラフルな自家製コーントルティーヤのタコスもおすすめ。
『LAS DOS CARAS MODERN MEXICANO Y TACOS』店舗詳細
取材・文=下里康子 撮影=オカダタカオ
『散歩の達人』2025年10月号より




