とん八
ニンニク炸裂の十条ソウルフード
看板は元祖からし焼。辛いもの好きの先代が作ったまかないに客がそそられ、以来、店のヒットメニューとなった。「最初はとんかつ屋だったんですけどね」と、2代目の伊藤尚人さんは笑う。ラードで豚バラ肉をあおり、すりおろしニンニクやショウガ、唐辛子で味を整えたからし焼は、タレに絡めた一丁の絹豆腐とともに、皿にてんこ盛り。甘みの奥から鮮烈な辛味が押し寄せて、汗が噴き出してくる。風邪も一撃の威力に、誰もが心を鷲(わし)づかみにされる。
『とん八』店舗詳細
住所:東京都北区東十条3-17-9/営業時間:11:30~14:00・17:00~20:00/定休日:木/アクセス:JR京浜東北線東十条駅から徒歩1分
みのや
拝みたくなるとんかつ定食
1960年よりとんかつ界の価格破壊を牽引。1日平均200食は出る人気筆頭がロースとんかつだ。「仕入先にも協力してもらっているから、できるんです」と、2代目店主の原敏郎さんは控えめに話すが、その分厚さには誰もが感嘆。冷めても柔らかな肉質を保つカナダ産三元豚の肉塊を、ていねいに掃除してから切り分ける。常に新しいラードを注ぎ足して揚げるため、甘みとコクはあれど、しつこさなんてない。地元の人が「十条の宝」と口にするのも納得。
『みのや』店舗詳細
住所:東京都北区中十条3-17-4 /営業時間:11:00~14:00・17:00~22:00 (昼夜ともに売り切れ次第終了)/定休日:日/アクセス:JR京浜東北線東十条駅から徒歩1分
構成=フラップネクスト 取材・文=佐藤さゆり(teamまめ) 撮影=山出高士
東京最北端の繁華街として栄える赤羽。その中心部にあるJR赤羽駅は、1日10万人近い乗降者数を誇る要衝駅として、街のにぎわいを支える。 駅の東口には昔ながらの横丁や商店街がドシンと構え、昼間から酔ったオヤジが管を巻いていたり、威勢のいいお母さんたちが井戸端会議に花を咲かせていたり。かと思えば女子に受けそうなバーやカフェもある。駅の西側にはショッピングモールやスーパーマーケットが並び、学生や子育て世代からも人気のエリアだ。