『TAVOLA YASUNO (ターボラ ヤスノ)』何でも作る店主の多彩な才能に驚きの連続[ふじみ野]
渡り蟹のトマトクリームはランチ価格に+220円。丸麺と平麺から選べる。
TAVOLAセット2000円(ピザまたはパスタ、前菜、ドルチェ付き)。写真は「榎本農園の美味しいトマトのマルゲリータ」。ドルチェのモンブランは茨城・岩間の栗を使用。
ふじみ野駅の近くで4年営業していた店を閉め、2019年に自宅を改装して再オープン。休業したのは北海道でチーズ造りを学ぶためだったとか。「興味をもったら挑戦したくなるんです」とは、店主の安野豊さん。生パスタも自家製でトマトやバジルなどの野菜も栽培し、2022年にはレストランの隣にクロワッサン専門ベーカリーも。2023年9月現在はテラスを製作中で、完成後はテラス用メニューも提供予定。
石窯で薪を使って焼く国産小麦のピザはもっちりとして香ばしい。
一軒家ののれんが目印。
石窯のあるダイニングスペースのほか、洋間、和室も。
クロワッサンは25種類以上。
『TAVOLA YASUNO』店舗詳細
住所:埼玉県ふじみ野市苗間313/営業時間:11:00~14:30LO・17:30~21:30LO(夜は完全予約制で6000円~のコースのみ)/定休日:木/アクセス:東武鉄道東上線ふじみ野駅から徒歩10分
『ブンボーフエ・ジャ・チュエン』ここは志木のリトルベトナムだ![志木]
牛すね肉と牛すじのブン1000円のほか、ブンボーフエは約20種類。
ココナッツアイス入りのベトナムココナッツコーヒー500円。
米粉の麺を使った牛肉ヌードルのブンボーフエ専門店。もともとはフエの名物だが、ここのブンボーフエはオーナー・グエンさんのおばあさんがサイゴンで開業した、ブンボーフエ専門店の秘伝レシピを継承している。オキアミや牛骨を煮出したスープは深いうまみがあり、臭みを抑えるレモングラスの使い方がポイント。店内はベトナム語が飛び交い、まるでベトナムに来たような気分に浸れる。
ベトナム人スタッフが優しく迎えてくれる。
フーダビール500円やトウガン茶350円などベトナムの飲み物も充実。
『ブンボーフエ・ジャ・チュエン』店舗詳細
住所:埼玉県新座市東北2-31-12 高やビル3F/営業時間:10:00~22:00/定休日:無/アクセス:東武鉄道東上線志木駅から徒歩1分
『BISTRO BONHEUR (ビストロ ボヌール)』幸せな気分に浸れる一軒家フレンチ[ふじみ野]
魚と肉のメイン2品付き3850円、メイン1品付き2750円。魚は刺し身で食べられる上質なものを豊洲から仕入れている。華やかな盛り付けにもこだわりが。
この日は桃のムースと白ワインのゼリー。パフェが提供されることも。
少しずつ味わえる季節の前菜や、素材の味を生かしたメイン料理のソースなどから、都内ホテルでフレンチを中心にさまざまなジャンルを経験した、という技術の高さがうかがえる。さらに、銀座でパティシエをしていた妻の智子さんが作る、デザートのボリュームとクオリティにもびっくり。こんなに満足度が高いのにリーズナブル過ぎて心配してしまう。日常とは別世界に来たような、ゆったりとした空間も素敵。
オーナーシェフの金子兼士さんと智子さん。
『BISTRO BONHEUR 』店舗詳細
住所:埼玉県ふじみ野市旭1-14-26/営業時間:11:30~13:30LO・17:30~21:00LO(夜は予約制)/定休日:火/アクセス:東武鉄道東上線ふじみ野駅から徒歩12分
『武蔵野うどん 蔵内 朝霞店』万人が食べやすい進化系武蔵野うどん[朝霞]
付け汁はさっぱりとした白とうまみが効いた黒(各800円~)、カレー1000円の3種類。器には沖縄のやちむんを使用。
ゆでたてうどんには国産の小麦粉と全粒粉を使用。
老若男女が食べやすいよう、武蔵野うどんらしいもっちり感は残しつつ、コシが強すぎない食感に。「目指すは武蔵野うどんの進化系」と、オーナーの高橋良さんが言う通り、付け汁もユニークだ。福岡・筑後市の薄口醤油を使った白は出汁が効いて後味さっぱり。インドネシア料理のルンダンをアレンジしたカレーもうどんに合う。ココナッツが香るまろやかさとじわじわ広がる辛さが絶妙だ。
隣接した同経営の居酒屋と店内でつながっている。
『武蔵野うどん 蔵内 朝霞店』店舗詳細
住所:埼玉県朝霞市仲町1-1-21 リーブル朝霞1F/営業時間:11:00~16:00(無くなり次第終了)/定休日:不定(インスタグラム:@kurauchi.udonを要確認)/アクセス:東武鉄道東上線朝霞駅から徒歩1分
『オルタナ』西伊豆の自慢の食材を召し上がれ![志木]
特上大トロアジ990円は『海産屋』の干物。極上鹿肉の石窯ステーキ(モモ)1980円。
『カネサ鰹節商店』の潮かつおを使った生ハムサラダ770円、特製ガーリックトースト2個550円。
オーナー・石川雄大さんの出身地である西伊豆・松崎町の食材がテーマ。「素晴らしい生産者が多いのに知られていないのはもったいない」と、干物、シカ肉、潮かつお、ハチミツなどを現地から仕入れ、地元とは違う食べ方や合わせ方を提案している。潮かつおは生ハム感覚でサラダに、ハチミツとガーリックをソースにするなどアイデアが多彩。石窯で焼き上げる干物も驚くほどふっくらジューシー!
調理の小林和雄さん。馬場美樹さん(左)はパティシエで、デザートも充実。
『オルタナ』店舗詳細
住所:埼玉県志木市本町5-24-17 アルバビル5F/営業時間:11:30~23:30/定休日:無/アクセス:東武鉄道東上線志木駅から徒歩2分
取材・文=井島加恵 撮影=高野尚人
『散歩の達人』2023年10月号より
チェーン店が連なるショッピングモールとは違う、唯一無二のお買い物の場、商店街。ここでは、昭和のノスタルジーが漂いながらも今の街に根差して生きている、そんな姿にグッとくる3カ所をご紹介。駅から決して近くはないがわざわざ出かけたくなるのです。
東武東上線、池袋駅から6つ目の駅・上板橋を起点に区境&都境の成増までの4駅さんぽ。電車に乗ると感じにくいが、線路沿いを外れた途端に、坂、また坂のアップダウン地形。ハイキングコースのつもりで、いざ、参らん。
東上線の2駅目から、電車に乗ったり下りたり歩いたりの沿線さんぽ。地元っ子は「名物がない」と嘆く(?)かもしれないが、あきらめないで。名物は、時にひっそり、時に堂々とあなたを待っている。